Re: 冷たい話、百御伽 ( No.23 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:34
- 名前: かたぎり ID:2rx6wc8s
私幽霊です、という幽霊に、幽霊が存在することの矛盾を説いてやった。 すると幽霊は、もう良いですといって壁を通抜けて帰った。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.24 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:35
- 名前: 星野日 ID:3GbhAxfY
「北風が吹くと寒い寒いって上着の前を固く閉めるけど、太陽が頑張ると服を脱ぎ捨てるくらい熱いって、どんな季節だよ」 と5歳になる従兄弟の辰夫は言う。 仕方ないので、これから気化熱について説明しようと思う。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.25 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:35
- 名前: tori ID:.EUEjsYE
彼女の趣味は園芸。ハーブは雑草みたいなもので、放っておいても生えてくると嘆いていた、使い道もないのに、と。 そういう彼女がある日のこと、ぼくを家に招いて、いろいろと料理を作ってくれたりした。家の空気はハーブ特有の匂いが染みていて、料理はスパイシーで、採れ過ぎたハーブの一斉処分といった具合。お風呂にはいると、湯船はメンソールで消毒されたみたいになっていた。 「これはない」と冷や冷やしながら彼女にいうと、彼女は笑顔で、 「メンソールって、あれでしょ、インポになるんでしょ?」 「・・・え?」 「インポになるんでしょ?」 思わず股間をガードした。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.26 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:37
- 名前: 星野日 ID:3GbhAxfY
炬燵に入ると、いつも彼女は後ろから抱きついてくる。 「前から抱きついてもいいんだぞ」「恥ずいわ」
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.27 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:38
- 名前: マルメガネ ID:fJqdcRxM
蚊取り線香を焚き、蚊が入るからとばかりに窓を閉め、クーラーもかけず、扇風機も回さず。ただ寝苦しいこと限りなく、窓を開けたら蚊にくわれた。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.28 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:38
- 名前: 星野日 ID:3GbhAxfY
指が冷たくて冷たくて仕方ない。 指を詰めたくて詰めたくて仕方ない。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.29 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:39
- 名前: は ID:rFk6Q75.
「夏はモテるんだ」と自慢げにドラキュラがいう。「冷血の功能というわけさ」
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.30 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:39
- 名前: かたぎり ID:2rx6wc8s
口裂け女と付き合っている。 興奮すると口元が避ける体質なの、と彼女がいうから、いつだって僕は唐突に唇を奪う。 問題は、そこから先へどうやって進むかだ。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.31 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:40
- 名前: 星野日 ID:3GbhAxfY
私、雪女なんですが、都会に出てきてからはクーラー女とか、空調女とか呼ばれて大人気なんです。
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Re: 冷たい話、百御伽 ( No.32 ) |
- 日時: 2013/08/14 03:42
- 名前: tori ID:.EUEjsYE
すごく暑い土曜日、ぼくは遭難者みたいな心地で彼女の家にたどり着いた。昨日の帰り際、いっしょに遊ぼうと約束をしていたからだった。 汗を拭いながら彼女の部屋に入ると、彼女はDSをしながら口をもごもご動かしていた。 「何食べているの?」 「こおり」 「いいなあ」 「食べる?」 「もらえるの?」 彼女はうなずくと、ぼくに近づいてきて、唇を押しあてた。彼女のなかにあった氷が舌に押されて、ぼくの中に入ってくる。 「冷っこい?」 と目の前で彼女は笑っている。
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