ホームに戻る > スレッド一覧 > 記事閲覧
RSSフィード [10] リライト企画!(お試し版)
   
日時: 2011/01/15 23:50
名前: HAL ID:n8i93Q2M
参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/

 ツイッター上でリライト企画が盛り上がっていたのが楽しかったので、こちらでも提案してみようという、堂々たる二番煎じ企画です!(?)
 
 今回はひとまずお試しなのですが、もし好評なようでしたらもっとちゃんと企画として考えてみたいなあと、漠然と考えています。


----------------------------------------

<リライト元作品の提供について>

 自分の作品をリライトしてもらってもいいよ! という方は、平成23年1月16日24時ごろまでに、この板にリライト元作品のデータを直接貼り付けてください。

* 長いといろいろ大変なので、今回は、原稿用紙20枚以内程度の作品とします。

 なお、リライトは全文にかぎらず、作品の一部分のみのリライトもアリとします。また、文章だけに限らず、設定、構成などもふくむ大幅な改変もありえるものとします。「これもう全然別の作品じゃん!」みたいなこともありえます。
* そうした改変に抵抗がある方は、申し訳ございませんが、今回の作品提供はお見合わせくださいませ。

 また、ご自分の作品をどなたかにリライトしてもらったときに、その作品を、ご自分のサイトなどに置かれたいという方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、かならずその場合は、リライトしてくださった方への許可を求めてください。許可してもらえなかったら諦めてくださいね。

 あと、出した作品は絶対にリライトしてもらえる、という保障はございませんので、どうかご容赦くださいませ。

----------------------------------------

<リライトする書き手さんについて>

 どなた様でも参加可能です。
 こちらに提供されているものであれば、原作者さんに断りをいれずに書き始めていただいてけっこうです。
* ただし、作品の冒頭または末尾に、かならず「原作者さま」、タイトルを付け直した場合は「原題」を添えてください。

 できあがった作品は、そのままこの板に投下してください。
 今回、特にリライトの期限は設けません。

* 書きあがった作品をこちらのスレッド以外におきたい場合は、原作者様の許可を必ず求めてください。ブログからハイパーリンクを貼ってこの板自体を紹介される、等はOKとします。

----------------------------------------

<感想について>

 感想は任意です、そして大歓迎です。
* 感想はこのスレッドへ!
 リライトしてもらった人は、自分の作品をリライトしてくださった方には、できるだけ感想をかいたほうが望ましいですね。
 参加されなかった方からの感想ももちろん歓迎です!

メンテ

Page: 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

感想です ( No.20 )
   
日時: 2011/01/18 23:57
名前: 紅月 セイル ID:ShHH4sn.
参照: http://hosibosinohazama.blog55.fc2.com/

>HAL様

リライトしてくださってありがとうございます。
さすがの出来栄えですね。
完璧にHALさんらしい作品になってました。
構成もラストもすばらしかったです。
私自身考えたものもありますがいい刺激を貰えたと思います。

メンテ
ここまでのリライト作品への感想(と反省) ( No.21 )
   
日時: 2011/01/19 21:13
名前: HAL ID:9ndNuOj6
参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/


> 弥田様 『ほらねんね』リライトへの感想

 わっ、リライトというよりも、二次創作……なのかな。原作を補完するようなストーリーですね。面白い!
 わたしは原作を読んでいて、熊=男性だと思ったんですよね。アルコールのイメージは、実はわたしにもちょっとあったのですが、女性というのは意外でした。すごいなあ。
 壊さないように細心の注意を払うところが、想像するとなんとなく物悲しいような、可愛いような。不思議な感触の作品でした。


> お様 『Fish Song 2.0』リライト? への感想

 うわあ、これはまたがらっと変わりましたね……! まるきりの別作品のつもりで楽しませていただきました。
 美麗な語り口と、魅力的な世界観がマッチしていて、不思議な味わいです。幻想的なところと、生々しいところのバランスがいいなと思いました。完成版を楽しみにしています。


> 片桐秀和様 『荒野を歩く』リライトへのお礼と感想

 ありがとうございます……! すごく嬉しいです!
 文章の硬軟でいえば、やや固い印象かなあ。でも内容や心情は、より噛み砕かれて、むき出しになった感じがします。わたしの原文では言葉遊びが過ぎて、まわりくどかったり、鼻についたりするようなところが、丁寧に解かれて、生の感情に近い形で、力強く表出しているような感じ。とくに風の描写がいいな、と思いました。
 うわあ、うわあ。嬉しいです。ありがとうございました!!


> 新地様 『荒野を歩く』リライトへのお礼と感想

 わあ、ありがとうございます!
 和風だあ! そして盲人。三人称にされたこともあって、がらりと印象が違いますね。しゃれこうべをけずり粉にすると良薬になる、のくだりが強烈でした。
 主人公が何を思って古戦場跡を訪れたのか、ほとんど完全に伏せられていて、読まれる方の想像に大きく託された感じでしょうか。こちらの主人公の性格は、どことなく超然とした印象がありますね。
 楽しく拝読しました。ありがとうございました……!


> 自分 『孤高のバイオリニスト』リライトの反省

 いくらなんでも改変しすぎですね?(汗)
 原作のキモは、バイオリニストが人の幸福に手を貸しておきながら、自分は一人ぽっちで去っていってしまうところだと思ったのですが、そこまで思っておきながら、細部に気を取られるあまり、肝心のところがぼやけてしまった気がします。うわーん。
 勝手に設定を付け加えた挙句、字数だけ無駄に使ってしまったような感が。無念です……。
 出来はともかくとして、謎めいた男を書くのがとても楽しかったです。歌う女の子というのも、いいなあと思いました。書かせていただいてありがとうございました!


> 自分 『自動階段の風景 ――行き交う二人――』リライトの反省

 楽しかった……!
 腕不足のせいでせっかくの素晴らしい原作を台無しにした感がいなめませんが(汗)、とてもいい勉強をさせていただきました。
 なるだけ原作の空気を壊さずそのまま書きたかったのですが、慣れない呼吸でこの長さを書ききるのは、体力的に辛かったので、劣化を承知で、文章や細部の描写は、ほぼまるまる自分流にリライトさせていただきました(汗)
 それにあわせて各エピソードの順番を入れ替えたのと、あとはアナウンス一回増やして、コウキ君が貨物トラック(原作は建設資材の運搬車)に轢かれた瞬間のシーンを加筆。そう考えたら、けっこういじったのかな。筋書きや主題は動かしていない……つもりです。
 素敵な作品のリライトをさせていただいて、本当に幸せでした。ありがとうございました!

メンテ
リライト作品「そして、しゃれこうべたちは見つめ続ける」 ( No.22 )
   
日時: 2011/02/08 21:32
名前: 紅月 セイル ID:1ekHswt.
参照: http://hosibosinohazama.blog55.fc2.com/

HAL様の『荒野を歩く』をリライトしました。(というかアフターストーリー?)
勝手ながら大幅な改変と設定を付加したところがありますのでご了承ください。


――――――――――――――――――――


 荒野は相変わらずの静寂と嘆き声のような冷たい風にその身を曝していた。変わっていない。まるでここだけが時間の流れに取り残されたかのように、何もかも。乾いた血のように赤茶けた岩々も、地面に這い蹲るようにしがみつく枯れ果てた木々も、頭上で休むことなく瞬く星々も、ただただあの時と同じだった。
「ただいま」
 帰ってきたことを告げる言葉。それは誰もいない荒野にすっと溶けていった。俺が訪れたのは小高い丘の上にあるしゃれこうべに囲まれた竜の頭骨に似た巨石のふもと。かつて激しい戦いがくり広げられ多くの仲間が命を落とした場所。昔一度ここを訪れたときは至るところに骨々が転がっていたが、道中にはもうそれらしきものはなく、ここにはかろうじてしゃれこうべと思える白い塊が転がっていた。
 背負っていた背嚢をおろしそこから幾つか酒瓶を取り出し口を開ける。琥珀色の液体が満ちたその瓶を逆さにして、砂礫で汚れたしゃれこうべに注いだ。十五年前と同じように手向けた酒は、十五年前と同じように彼らを濡らし、赤い大地へこぼれては速やかに広がって染みいった。彼らが飲み干したのだと思いこもうとしたあの時が少し懐かしかった。一本目が終われば二本目を、それが終われば三本目、四本目・・・・・・と背嚢から取り出し栓をあけ、しゃれこうべと赤い大地に注いでいった。最後の一本を少しだけ残し自分の口に含む。焼け付くような感触が喉を滑り降りていった。久しぶりの酒をしっかりと味わうと今度はたばこを取り出し口にくわえ火をつける。彼らにも手向けてやろうかと思ったが彼らの中には煙草が嫌いな者もいたためやめた。巨石の根本に背を預け竜の頭骨とその先の星々と月を仰ぎみながら深く息を吸い紫煙を吐いた。紫煙が淡い月の光に照らされながらゆっくりと夜空に上っていく。
 ふと、十五年前にここに来た時のことを思い出した。あの時は、ただただ後悔と懺悔に苛まされ、救いを求めるようにここへ来て、話すこともないしゃれこうべに話しかけ酒を手向けた。しかし、わかりやすい救いなど得られるはずもなく、ただただ自分がまだ生きていることを痛感しただけだった。数日後後、俺はここに近い町に借りてあった部屋を出て、逃げるように旅に出た。あの戦争を生き残ったため金だけはそれなりにあった。
 あてもなくさまよい歩き、様々な町や村々を訪れ、様々な人に出会いその営みを見てきた。昔日など嘘のような平和な日々を笑いあい過ごす人々。誰もが笑って過ごせる世界があった。
 いつの間にか十五年もの月日が流れ、気づいたときには足は自然とこの場所へ向かって進んでいた。歩き慣れた足はあの時のように痛むこともなく、長い荒野には迷いを抱くこともなく、時の推移を告げる星々には愛おしさを感じるだけだった。崩れた彼らの骨々に酒を手向けても心は苦しくもなくあの時のように痛みもしない。こうして横に並んで闇夜に包まれた荒野と、その先で大きな影を浮かび上がらせる山々と、輝く星と月を眺めてもただただ美しいとしか思えなかった。
 それでようやっと気付いた。『俺の心にはもう後悔も懺悔もないのだ』。いや、本当は気付いていながら心の奥底にしまっていたのかもしれない。この場所を訪れるまでは、と。
 戦争に身をゆだね必死になって平和な世界を作ろうとしてその礎になった彼らがいた。戦争という過ちを繰り返すまいと立ち上がった人たちがいた。戦争が終わり、にこやかに笑い合って過ごす誰かがいた。そうして出来上がった世界に俺は生きている。それに気付けた時、答えは出た。
――何故俺だけが生き残ったのか。
 それはきっと、彼らが戦い求めた平和な世界が、出来上がっていくのを見届けるためだろう。彼らの代わりに、彼らの遺志を受け継いで。
 もちろん彼らの死を悼む気持ちはまだある。死を悼む気持ち、それは生きている者ならば誰だって持つものだろう。家族、親族、友人、戦友、恋人……。そういった愛する者たちを亡くすのは誰だっていつかは経験すること。俺たちはそれを乗り越え、生きていかなければならない。俺たちはまだ……、生きているのだから。
 短くなった煙草を、地面に押しつけて消し、立ち上がる。背嚢に空になった酒瓶を詰めて背負うと、巨石に向きなおった。
「あなた方が守り抜いた平和はこれから『生き残ったものたち』(俺たち)が守っていきます。……だから、安らかに眠ってください」
 そう言って敬礼し、
「さようなら」
 俺はその場を後にした。

 荒野を風が吹き抜けていく。嘆き声のような風の音は相変わらず寂しげで悲しそうだった。しかし、先程よりもずっと暖かく感じたのは気のせいだろうか。
遠のく男の背中を、崩れたしゃれこうべたちが見つめ続ける。


――――――――――――――――――――

原稿用紙約六枚と短いものですが、とりあえずやりたいことはやりました。
原作からかなりかけ離れた感じがあり、また内容的には実力不足が大きく出ていると思います。
しかし、楽しかった……w。
読んでくださりありがとうございました。

メンテ
歌の奇跡 ( No.23 )
   
日時: 2011/01/22 21:06
名前: ウィル ID:ZRCegyEg

 紅月セイル様の作品『孤高のバイオリニスト』をリライトしております。

------------------------------------------------------

 長かった戦争が終わり、人々の顔に安堵と歓喜が戻った。まるで春の訪れを待ちわびた植物の芽のように街には人があふれ、昼だというのに道の真ん中で麦酒を酌み交わし合い、そして音楽を奏で、笑顔で歌う。
 そんな街に追い出されるように、私は街外れの岬へとやってきた。男一人で歩くには寂しい海辺の岬だ。
 そこに歌が聞こえてきた。歓喜で溢れた街での歌とは違う、今にも壊れてしまいそうな儚い、そして、誰かを思う優しい歌。
 その歌に引き寄せられるように私は歩いていった。

 そこで彼女を見つけた。

 彼女は涙を流しながら、歌い続けていた。
 その時、私はただ、彼女の歌に聞き入っていた。彼女が私に気付く様子もないし、なにより、その歌を聞いていたかった。
 それは本来、女性が歌うようなものではない。
 戦時中、戦地に赴く男が国に残す家族に向けて、必ず生きて帰ると約束する歌だ。
 私は知った。
 彼女の中で、戦争はまだ終わっていないのだと。
 しばらくして、彼女の歌が止まった。いや、止めてしまった。
 歌を聴くことに集中しすぎ、私の持っていた荷物が手から滑り落ちてしまったから。
「いつから……」
 いつから聞いていたの? そう言おうとする彼女に対し、私はぎこちない笑みを浮かべ、青いハンカチを渡すしかできなかった。
 彼女は私のハンカチを無言で受け取り、涙を拭う。
「いい歌ですね」
「……彼がよく歌ってくれたんです」
「信じてるんですね」
「ええ」
 そうですか、私はそう答えた。
 戦争が終わった幾日か経つが、全ての兵が故郷に戻れたわけではない。何らかの理由で故郷に戻れない者も数多くいた。それは、都市占領後の治安維持活動のために現地に残されたり、病や怪我のため動けなかったり、あるいは、すでに死んでいる場合すらもある。
 彼女が心配しているということは、手紙も来ない状況、普通に考えれば彼が無事である可能性は少ない。それでも、彼女は彼が戻ってくると信じていると言った。
 私は久々に嫉妬を感じた。そこまで彼女に思われる男に対しても、そして、そこまで人を好きになることができた彼女に対しても。
 背負っていたケースから、ヴァイオリンを取り出す。
「ご一緒してもよろしいでしょうか?」
 私の提案の意味を彼女は理解できないようで、怪訝な顔を浮かべた
「伴奏があったほうが貴女の思い人に歌が届く可能性が高くなるでしょうし……」
 私は恥ずかしそうな笑みを浮かべてこう言った。
「私も見てみたいんです。歌が起こす奇跡って奴をね」

 小さな奇跡は、それから一週間後に起こった。
 岬で歌い続ける彼女の話が一人の新聞記者の耳に留まり、記事となった。ただ、それだけのはずだった。その新聞が国内でトップシェアを誇る新聞誌でなければ。
 そして、その話は国内だけではなく、世界に広がった。彼女の許には日々励ましの手紙が届けられた。
 ある日、彼女はその中から一通の手紙を見つけた。
 それは、かつて敵だった国の病院からの手紙。
「彼がいたの。手紙を書けるような状態じゃないけど、生きてるって! 私に会いたいって言ってるの!」
 手紙と一緒に、封筒の中には乗船券が入っていた。
 相手国からしても、新聞で話題となった彼女を招待することが、対外的に善しとは判断したらしい。
「今すぐ、彼のところに行ってくる。ありがとう、あなたのことは一生忘れないわ!」
 彼女は笑顔で船へとかけていく。
 一人残された私は、再びヴァイオリンを背負い、歩いていき、彼は自分の言葉に笑う。
「奇跡……ね」
 それは奇跡などではない。そもそも、歌には心を伝える力がある。ただ、それはとても小さな力だから、私はその力をできるだけ多くの人に伝えるように手助けをした。だから、彼女の歌が、心が強いから、その気持ちが彼の元に届くのは奇跡なんかではなく、必然だった。
 そして、私は再び歩いていく。
 伝わらない心の歌を誰かに届けるために。

------------

 少し設定をかえています。彼は戻ってくるのではなく、敵国で怪我をして動けなくなっている、という状況になっていますし、オチも微妙に違います。
 どちらかといえば、改悪でしょうか?

メンテ
感想です ( No.24 )
   
日時: 2011/01/22 22:18
名前: 紅月 セイル ID:c5U2wKOM
参照: http://hosibosinohazama.blog55.fc2.com/

>ウィル様

改悪なんてとんでもない。
素晴らしい作品になっています。
「そうか、この手があったか!!」と思わず手を叩きました。
ラストもすごくカッコ良くてとてもいいですb


>自作

主人公を殺さなくて良かった……w。
そして二次創作気味になってしまい申し訳ありません……。

メンテ
リライト作品『Fish Song 2.0』 ( No.25 )
   
日時: 2011/01/23 11:27
名前: HAL ID:953c.MQI
参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/

 弥田さまの『Fish Song 2.0』をリライトさせていただきました。

----------------------------------------

 ストリート・ムーン・マニアックはネオンの海に沈んでいる。そのきらきらと輝く光に溺れてわたしは浮いたり沈んだり。流れてきたくらげがくらくら笑って、その愛らしさに思わず抱きしめたいくらい。
 見下ろせばいろとりどりの電飾の下、佇むあの子は笑って手を振ってくる。切りそろえられた前髪がゆらゆら揺れて、その愛らしさに思わず抱きしめたいくらい。
 ふいにぽちゃん、と音がして、振り向いた先で魚が一ぴき飛びはねる。ピラルクーのからだに、きれいな女の人の顔。赤みがかった銀のうろこ。
「やあ、アルバート・フィッシュだ」
 おおきい。とても大きい。わたしの身長とかわらないくらい。だけど手を伸ばすと、指の隙間をすうっと通り抜ける。わたしは自分の手を見つめる。アルバート・フィッシュは女の顔で笑っている。もう一度手を伸ばす。やっぱりすり抜けてしまう。だまし絵みたいなその光景。だんだん楽しくなってきて、抱きしめようと飛びつくと、とたんに跡形もなく消えてしまう。えらのある胴体も、あんがい細い尻尾も、細い首筋も、きれいな顔もぜんぶ。最初からなかったみたいに。
「ねえ」
 と声がして振り返ればあの子がいる。水面を指して、
「行こうよ」
 わたしは笑って、うなずいて、飛びついて、抱きしめて、腕の中にはたしかな体温、ぬくぬくとしてやわらかで、その感触にもう一度笑う。
 そうしてふたり、昇っていく。向かう先には夜空に浮かぶお月さま。白くて、丸くて、けばけばしいネオンと対照的な、そっけない顔。わたしが笑って、あの子も笑って、ふたり、ぷかぷかゆっくり昇っていく。


 着地した場所は、ごつごつしていて、暗くて、ついでに寒かった。さっきまでとは大違い。
 あの子がいうには、このあたりは静かの海というらしい。水もないのに海なんて。ネオンもないのに海なんて。ヘンなの。そういうと、文句はケプラーにいいなさい、なんて怒られた。
 あの子のショートカットは無重力にもへっちゃらで、太陽風にそよそよそよぐ。あの子の背後に金星が昇る。
 無音の世界。あの子の呼吸と、かすかな鼓動だけが、わたしの耳をくすぐる。あの子の上下に動く胸元から、細い首筋がすうっと伸びて、それがなんだか色っぽい。真っ白い肌に頚動脈が淡く透けている。その中を通る赤血球を、思い浮かべてみる。あの子の指先から心臓を通って子宮まで、体中をぐるぐる回る、ちいさな粒。ちょっとうらやましい、なんて、そんなことを思った。
 血管の透ける白い首に、そっと手を伸ばす。触れる手のひらにしっとり吸い付くような、あの子の肌。くすくす笑う吐息が指をくすぐる。くすぐったくて、わたしも笑う。
 ――わたしたち、ひとりだったらよかった。
 わたしがあの子の中を漂う、たった一個の細胞ならよかった。クラゲみたいに透明で、満月みたいにまんまるで、輪郭があいまいにぼやけていればよかった。あの子と二人、どろどろに溶け合って、わたしたち、ひとつだったら、それだけで全部よかった。
 でもわたしたちは人間で、どうしようもないくらいに人間で、しかたないから手を放して、ゆっくり後ろに倒れると、ごつごつした石が頭に当たって、細かな塵が月面を舞った。思わず咳き込むわたしを見て、あの子は笑う。笑ってから、同じように倒れて、同じように砂塵を舞い上げて、同じように咳をした。
「咳をするのもふたり、だね」
 そういって笑う。その目がきらりと光って、そこに地球が映りこむ。
 あの子の瞳から目を逸らして、その視線の先を追えば、真っ暗な空にぽつりと浮かぶ、青い地球。まるいその形を、ぼんやりと眺めていたら、そこにアルバート・フィッシュの瞳が重なって見えた。
 地球の背後にぐんとひろがるおおきな顔は、ネオンの海で見たものと同じ。何度ながめてもため息がでるほどきれいで、それにしても、どこかで見たことがある顔だと思ったら、それは隣で寝転がっている、あの子の顔にほかならなかった。
 アルバート・フィッシュが体をよじる。真っ暗な海を泳ぎだす。体をねじって、尾をくねらせて。その残像が複雑な軌跡を辿って、めまぐるしく移り変わる。じっと見つめていると、それがだんだん単純化していって、四角形になり、三角形になり、やがて完全な円を描く。その後ろに重なる、真ん丸い地球。わたしたちはそろって歓声を上げる。あの子は上機嫌に歌いだす。それはいつかどこかで聴いたメロディー。
 自分の尾をかんで、ぐるぐるまわるアルバート・フィッシュは、回りながらちらりとわたしたちのほうを見て、たしかに笑った。
 世界の輪郭が融けていく。ゆっくりゆっくりほどけていく。


    ※ ※ ※


 あの子の声がする。よく知っているメロディー。へたくそな歌。
「――ストリート・ムーン・マニアックにはクラゲがいてさぁ。キミの真っ赤なハートのなかで、くらくらくらくら笑っていてさぁ。……っと、起きた? オハヨ」
「おはよう。……その歌、歌わないでっていったよね?」
「なんで。いい歌じゃん」
「恥ずかしいんだよ」
 立ち上がりながら、目を擦る。背中が痛い。足が冷えていた。
 ちょっとのつもりで、すっかり眠り込んでたみたいだった。屋上から見える町並みは、夕焼けに赤く染まっている。ちょっと離れたところでは、歓楽街のネオンが目立ち始めている。
「いいじゃんいいじゃん。だんだんその恥ずかしさが快感に」
「ならないならない」
「照れるな照れるな」
「照れてない照れてない」
 必死に手を振ったら、あの子は軽やかな声をたてて笑い飛ばした。それから同じ歌を、こんどは歌詞をつけずにハミングする。その目の端が、ちょっと照れくさそうに緩んでいる。
「好きなんだ。この歌」
 いいながらあの子は伸びをする。くるりと背を向けて、
「ちょっと私に似てる気がして」
 と小声で付け足した。
「似てない似てない」
 思わず即座に否定する。だってさ、それはさ。
「もう。茶々をいれないで、最後まで聴きなさい。……だからね、別にあんたが作った歌だからとか、そんなんじゃなくて、純粋に歌いたいから歌ってるんだよ」
 わたしは憮然としてそっぽを向く。だけど背中に、あの子の、思いがけず熱っぽい声が降ってくる。
「すごいことだと思わない? このでっかい球体の表面には、六十億人以上の有象無象がいて、その中のたった二人なんだよ。そのふたりがこうやって隣り合わせに立ってて、シンパシーをもっててさ。とんでもない確率だよね。奇跡だよね。いまなら宝くじだって当てちゃいそう」
 顔を上げたら、あの子は背中を向けていた。その耳が、夕焼けの光に照らされて、ちょっと赤くなっていて。風でさあっと流れる肩までの髪が、屋上のタイルに間延びした影を揺らす。空を見上げれば一番星。金星って、いまくらいに見えるんだっけ。
「ねえ」
「なに?」
「そのセリフ、すっごくクサいよ」
「……、ごめんなさい」
 赤から青のグラデーション。一秒ごとに暗くなっていく空のした、わたしが笑って、あの子も笑った。強い風が吹く。グラウンドからは、野球部のかけ声。足下からは吹奏楽部の練習、軽快なメロディーが、つっかかって途切れる。
「ストリート・ムーン・マニアックにはクラゲがいてさぁー」
「歌わないでってば!」


 自転車を漕ぐ。夕焼けのなごりが、かすかに空の端のほうにしがみ付いている。空にはたくさんの星。風が少し冷たい。
 あの子はいまごろ、彼氏の原付のケツに座っているはずだ。あのしなやかな腕を、彼氏の腹筋に巻きつけて、ぬくぬくと暖かいなあ、なんて思ってるはずだ。
 ブレーキから手を放す。下り坂なのに、めいっぱいペダルを漕ぐ。ぐんぐん上がっていくスピード、線になって溶けていく世界。ペダルが空回りする。このまま溶けてしまいたい。風になって流れてしまえばいい。だけどわたしの確固たる境界線が、それを許さない。許してくれない。
 シンパシー。共鳴。ふたつの音叉。同じことで同じように笑って、同じ歌を好きになって、同じ場所で息をする、ふたりの人間。
 下り坂が終わる。少しずつブレーキを握る。スピードが緩んで、ほどけて、世界が輪郭を取り戻す。
 自転車の上から見上げる、少しだけ欠けた月。東の空の低いところに、ぽっかりと所在なさげに浮いている。夢で見上げたようには、丸くはなくて。
 口笛を吹く。最初はかすれた音になった。だんだん調子を取り戻す。自作のメロディー。作った翌日に友達に聞かせて、夜中にベッドで死ぬほど後悔した曲。
 音の連なりが頭を満たすので、わたしは何も考えないですんだ。からっぽの頭のまま、アップテンポのメロディーに乗って、力強くペダルを踏む。そのスピードがチェーンをつたわって、自転車は進む。風をきって進む。


    ※ ※ ※


 ストリート・ムーン・マニアック、なんて、そんなの馬鹿みたい。ひとり、くすりと笑う。
 眠れなくて、そっと家を抜け出した。真夜中のさびれた商店街。ひとけのない通り。はがれて風にさらわれるチラシ。たまに聞こえるテレビの音。
 空を見上げると、欠けた月。肌をちりちりと焼くような、冷たい光。満月のまんまるからはほど遠い、いびつなかたちをしている。でもそのいびつさが、現実なんだなあ、なんて、うなずいて。なんとなく切なくなって。
 月明かりの下、そんなわたしを見ているわたしがいた。首を回すと、振り返ったわたしが見えて、わたしを見ているあの子が見えた。
 そのとき、わたし、あの子だった。
 そのとき、あの子、わたしだった。
 そのとき、ふたり、ひとりだった。
 そのとき、ひとり、ふたりだった。
「あっ……」
 驚きに思わず漏らした声は、どっちのものだろう。歩み寄りはじめた最初の一歩は、どっちが踏み出したんだろう。わからない。わたしたちはひとりで、融けあった一個の細胞で、全身をめぐる赤血球さえ共有していて。わたしはB型で、あの子はO型で、でもそんなの関係なくて、この身体はふたつの心臓で動くひとつの血液循環系で、あの子はわたしの鎖骨をやさしくひっかいて、そこからにじむ血しょうの、黄昏みたいに鮮やかな赤色!
「好きだよ」
 そう口に出すのに、勇気なんていらなかった。
「わたしも」
 そう答えるのに恐怖なんてなかった。
 頬と頬を寄せ合う。額と額を付き合わせる。手のひら同士を重ねあう。そうして、唇と唇を、ゆっくりと近づけていって、ああ、やっぱり、むなしいな。
 歌が聞こえてきていた。小さくかすかな声。それはわたしとあの子だけしかしらない歌。へたくそで、メロディーも不安定で、歌詞もなんだか意味不明で、ただひとつはっきりわかるのは、それがラブソングだということ。ネオンの海を泳ぐ魚が、ガラス越しのマネキンに恋をする、ちょっと馬鹿みたいなラブソングだっていうこと。
 空を見上げると、欠けた月のイメージに重なって、アルバート・フィッシュが浮いている。あの子の顔をして笑っている。
「ねえ、あんたってさ……」
 訊きかけて、詰まる。どうしてそこにいるの? 優しいの、それとも残酷なの? ちょっとおかしいの? それともおかしいのはわたし? いろんな言葉が浮かんでは消えて、消えては浮かんできて、泡のようにはじけて。
「いったい、何者なの?」
 驚異の魚はにやりと笑った。銀のうろこを月光にきらめかせて、ひとつおおきく身をよじると、泡のように消える。まるではじめから、なんにもなかったみたいに。
 まぶたのうらに残った笑顔の残像に、わたしは笑い返して、小さく別れの言葉を口にする。
「じゃあね」
 うん、じゃあね。どこか遠くから、返事が聞こえた、気がした。


----------------------------------------
 倒れることがわかっていて挑んだじぶんの勇気を誉めてあげたい(真顔)
 どうかお気を悪くされませんように。お目汚し失礼いたしました……!

メンテ
ここまでの感想と反省その2 ( No.26 )
   
日時: 2011/01/23 11:46
名前: HAL ID:953c.MQI
参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/

> 紅月セイル様 『荒野を歩く』リライトへのお礼と感想

 わあ、ありがとうございます!
 これはまたずいぶん雰囲気が変わりましたね。後日譚だからというだけではなくて、主人公のキャラクターが新鮮。わたしの感覚では、主人公は死ぬまで戦争にとらわれ続けるだろうと思っていたし、死んでいった兵士たちが「平和な世界を築くために命をささげた」っていう発想がなかったんですよね。だからこちらを読んでいて、主人公の前向きさが、とても意外で、新鮮な感じがします。
 楽しく読ませていただきました。ありがとうございました!


> ウィル様『孤高のバイオリニスト』への感想
 おー! 素敵なラストですね!
 わたしは本作をリライトさせていただくにあたって、小説として書くなら「歌を聞いて相手をが戻ってくる」という部分の整合性やリアリティを、どう築いたらいいんだろうと、そこから手をつけていって、結果、かんたんなほうに流れて幽霊譚に走ったわけですが、本作では新聞報道、身動きの取れないけがと、原作の雰囲気をちゃんと残しつつしっかりと地に足のついたお話に仕上がっていて、感動するやら、悔しいやら。
 企画小説なのに無茶を承知でいうなら、後半が、ちょっとあっさりしすぎかな? という印象がありました。というよりも、前半がもっともっと膨らみそうな予感をさせていたのかな。後半にもうちょっとよけいに尺をとって、手紙が届いた前後をじっくり書かれたら、より感動したかも……なんて思いました。
 歌が、ふつう兵士たちが残す家族にむけて歌う歌だ……というところがすごくいいなって思いました。


> 自分 『Fish Song 2.0』リライトの反省
 どこをどういじっても原作の雰囲気ぶち壊しになるような気がして、かなり悶々としました……。
 いちばん迷ったのは、2.0じゃないほうの『Fish Song』に出てきたアルバート・フィッシュと、本作のアルバート・フィッシュが同じものなのか、それともまったく別のものなのかということ。作品世界に存在する現象なのか、あくまで主人公の空想の産物なのか。どちらともとれるような気がして、悩んだ結果は……ええと、その(汗)逃げ腰気味に……。
 一個一個のエピソードはほぼそのままで、エピソードの順番だけをひょいと入れ替えたら、話の印象ががらりと変わらないかなー、という出来心の産物です。たしかに印象はかわった気がしますが、どう読み返しても改悪した気しかしません。ごめんなさい!(逃走)

メンテ
HALさんありがとうございました ( No.27 )
   
日時: 2011/01/23 19:37
名前: 弥田 ID:BLo8CBuU

 うぉんうぉん。上手な人にリライトしていただけると、自分がいかに未熟なのかが浮き彫りになりますね。さっそく色々とパク……、参考にして、書き直したい誘惑にかられました。
 構成とかセリフ回しとかもこっちのほうが断然好きです。うぉんうぉん。屋上での会話とか、ほんとに見違えるようですね。
『Fish Song』との関連についてはぼくも全然考えてませんでした汗。というか、あんなのも読んでくれてたんですね。嬉しいです!
 どうもありがとうございました!

メンテ
鱗とコアントロー、まるい海。 ( No.28 )
   
日時: 2011/01/23 17:45
名前: 沙里子 ID:OhKKRo7s

弥田さまの「Fish Song 2.0」をリライトさせて頂きました。
リライトというより二次創作です。本当にすみませんでしたっ(脱兎



-------------------------

 ぼくは、アルバート・フィッシュの鱗を持っていた。冷たくて硬い、小さな鱗。
 拾ったのは、まるい三日月が光る夜、グレープ色の光の下。近くの移動遊園地から子どもたちの歓声が聞こえ続けていた。雑踏をかき分けて、光る欠片を拾う。ひんやり冷たい。
 現実と夢の曖昧な狭間で、鱗の冷たさだけがくっきりと輪郭を保っている。
 鱗の全体は白く不透明で、灰色に滲む燐光を放っていた。硝子屋の軒先に提げられた雫型の電灯に透かすと、中に通る静脈と淵が薄紅梅に染まって見える。
 親指の爪ほどの大きさのそれを、ぼくはそっとポケットに入れた。自分のものにしてはいけないことは、どこかで分かっていた。けれど、どうしてこの美しい欠片を捨て置けと言うのか。
 音の渦を越えて、帰路を急ぐ。後ろからどろどろした黒いものが追いかけてくる気がする、気がしただけだ。ただの錯覚。
 ドアの鍵を閉めてから、少し息を吐いた。鱗を失くさないよう、小さな木箱に入れてテーブルにしまい込んだ。
 急に眠気がやってきて、ぼくはうとうとと目を閉じた。眠ってはいけない、どこかで声がした気がする。気がしただけだ。ただの空耳。
 強い風が窓を叩く音がする。明日は雨か。

 どこまでも広がるうすいピンクの空を見て、ここが夢の中だと理解した。
 アルコールの海、たっぷりしたドレープがさざめく。振り返ると、暗い宇宙。まんまる青色の円がひとつ、ぽっかりと浮かんでいた。
「ねえ」
 突然降ってきた声、海の底に女の子が沈んでいた。黒髪のショートヘアーと白いワンピース、こちらを睨む双眸。
「あなた誰? ここはわたしのあの子だけの場所なのに」
 女の子が喋ると、水泡がごぷりとはじけた。ぼくは息を止め、海に飛び込んだ。呼吸ができる。オレンジ色のとろりとした水に包まれる。水じゃない、コアントローだ。揺らめく光の網をくぐり、女の子に近づいた。
「あなた、鱗もってるでしょう」
「うん、持ってる」
「早く返さなきゃ、あなたもヒトでない存在になるよ」
 女の子の声音は静かで、ぼくは思わずポケットに手を伸ばした。硬い感触。まさかと思って引っ張り出すと、それは確かに鱗だった。
「返して」
 女の子が鋭い声で言う。いや、女の子ではなかった。うつくしい女の人。下半身が、魚だった。
 僕は踵を返し、一気に走り出した。海底は凹凸がひどく、けれど地上と同じように走ることができる。追ってくる気配はなかった。息を切らし、走り続ける。ようやく陸が見えてきて、駆け上がろうとした瞬間、視線に気がついた。
 恐る恐る水面から顔を出すと、空に眼球が浮かんでいた。幾つも、幾つも。まるい網膜。ウロボロスの環。何千匹もの、アルバート・フィッシュ。
 僕は悲鳴をあげ、握り締めていた鱗を放り投げた。眼球がいっせいにそちらを向いた隙に、再度走り出す。
 突然、足元が崩れ始めた。ドレープが、コアントローの海が、壊れる。眼球はひび割れ、粉塵と化した。
 世界のりんかくが融けていく。ゆっくりゆっくりほどけていく。

 激しい雨音で目が覚めた。時計を見ると午後二時半。眠っていたのは数時間だけのようだ。起き上がり、木箱を手に取る。開けると、やはり中身は空っぽだった。
 窓を開けると、ネオンの海。移動遊園地が賑やかな音楽とともに去っていく。
 机に置いたコアントローの瓶を傾けたとき、異変に気付いた。右の手のひらが冷たいのだ。特に自分では思わないのだが、左手で触ると氷のように冷たい。皮膚の表面は硬化し、ところどころささくれていた。
 人外となった右手を見ながら、僕はもう一度コアントローをあおった。
 雨の夜は静かに更けていく。

メンテ
沙里子さんありがとうございました ( No.29 )
   
日時: 2011/01/23 19:51
名前: 弥田 ID:BLo8CBuU

 そもそもアルバート・フィッシュなる存在はクトゥルー神話の影響を受けていて、僕はシェアワールドみたいなのに強い憧れを持っていたのです。なので、こういうのはすごい嬉しいのです。やった!

 作風的には『Fish Song』のほうに近い感じですね。コズミック・ホラー風味というか。移動幼稚園だったり、ドレープだったり、振りかえると暗い宇宙だったり、まんまる青色の円だったり、コアントローだったり、素敵な単語が飛び交って、うっへえ、と僕はやられてしまったのでした。最後の変形オチもいいです。すごくいいです。全体的に僕の好みすぎてもうたまらないのです。

 どうもありがとうございました!

メンテ

Page: 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail 入力すると メールを送信する からメールを受け取れます(アドレス非表示)
URL
パスワード (記事メンテ時に使用)
投稿キー (投稿時 投稿キー を入力してください)
コメント

   クッキー保存