Re: 即興三語小説 ―三語に役職ができたらしい― ( No.6 ) |
- 日時: 2013/05/27 21:10
- 名前: しん ID:6XVGcwaE
感想
・卯月 燐太郎さん 題名:『モンスターの朝』 序盤ちょっと説明不足ですね。誰が力を使って、どれが誰のセリフかわかるようでわからない。 >自衛隊演習場での無人戦車と蟹の形をした機械獣を見詰める。片腕は、鋏の代わりに物をつかめる鉄の指がついている。彼の眼が輝きだした。三〇トンもある戦車が数十メートル宙に舞い上がり、機械獣の上に叩きつけられた。 ここは特によくわかりませんでした。モニターの先にある戦車と機械獣をなぜこわしたのかよくわからない。 折角の三人称なので、視点をある程度自由にできるので、状況の説明。目的の説明をもう少し混ぜてほしいですね。設定の説明よりも大事だと思います。
ストーリーは二転三転というかたちでつくっていていいのですが、残念ながら読者が驚きにくいと思います。 それは多分印象操作がうまくできていない感じがします。 まず強さについて、もっと最初の少年の無敵感をあおらなければなりません。ドラゴンボールみたいなもので、タオパイパイの強さ。ピッコロ大魔王のつよさ。ベジータの強さ。フリーザの強さ。出た当初は凄まじく感じたはずです。フリーザからしたら、タオパイパイはアリンコ以下ですが、出てきたときは強かったイメージが凄かったです。けれど、この話では今一はっきり強さがわからない野崎という男に勝っただけです。エヴァンゲリオンの最初の使徒のように強さをアピールしなければいけません。 そして少年を実質ころされた少年少女たちも大した強さをみせずに、あっさり倒されます。 そして、野崎もあっさり消されます。しかも、AIは何故かれを消したのかもよくわかりません。消せるならさっさともっと早く消す気もします。 一つ一つの状況に、うわ、このままじゃやばい! という危機感を感じることがありません。 あと人間的な印象操作 野崎という男が一番わかりません。 「俺に命令するんじゃない。俺は彼らを束ねて、人類の上に立つ!」 ↑これって野崎のセリフですよね? でこれで戦闘にまけて、次のシーンで病院のベッドで女帝との相談。ここでもう別人の雰囲気です。人類の上にたとうとしていた男の雰囲気はありません。 AIとの融合。 発言全体的にみると、一貫したスタンス、方向性のようなものが感じられません。 彼はキーパーソンなのですが、ストーリーに操られている感があります。 ストーリーを重視しすぎて、大事なとこがいくつか抜けている感じですかね。
・Azuさん 題名:意識戦争 ここからストーリーがほしいですね。設定だけできている感じがします。 砲弾に選ばれてから、使われるまで家族や友人との間にドラマでもあって、書いてくれるとうれしかったです。
・はさん 題名:なし ほのぼのとしていて悪くないのですが、何かが起きて、何かが解決するような、ストーリー的な部分がないかんじです。そういう部分を読みたい私としては何ともいえません。
・マルメガネさん 題名:なし 後書き部分で書いておられるとおり、中途半端な感じがします。 綺麗におとせるオチがみつかればよかったのですけどね。
――――――――――――――――――――――――――― 読んでいただいた方に感謝、さらに、感想までいただいた方へさらなる感謝を。
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・卯月 燐太郎さんへ 読んでいただき、感想を書いていただきありがとうございます。
●かなり書き込みましたね、 私の作品は、どちらかと言うとストーリーを流したような書き方になっていたので、案外読みやすかったのかもしれません。その代り説明は出来るだけ省きましたので、意味を理解するのが難しかったかも知れませんけれど。
お互い今回は長くなってしまいましたね。何を省き、何を書くかの取捨選択ですね。拙作でいうなら、お題を書くだけなら、平田のとこがいらなかったのですが、バランスを考えるとはずせない。お題を消化するために書いているというより、お題を利用してストーリーを書いているという意識が大事ですかね。
●御作の場合は状況設定して、敵国を作り、あとは自国の軍部での人間模様を描いたところに作品としての成功があったのではないでしょうか。 小説は結局「人間を描くもの」ですから。 敵国があり、自国の軍の特攻隊を選ぶところが結構人間を描きながら克明に描かれていたのがよかったのではないかと思います。 ラストで巨大なる敵国に特攻隊のごとくいき、それが敵国の国民を動かしたというラストと、特攻隊が首都にまで潜入したのは3機ということになっています。 >>武市は、重要施設に爆弾をおとし、アメリカ政治中枢の白い建物のすぐ側に己が機体を墜とした。<< そのうちの一機が武市なので、特攻隊はみんな帰らぬ人となったのでしょう。 やはり、人間を描くということは、面白い、御作を読み改めて思いました。
ここは、本当にそう感じたなら、とても嬉しいですね。 今回は、人間が書けているかがネックになっております。自分では書いているつもりなのですが、人から見てどう感じるか、はまた別ですから。本当に人間が書けているように思えたなら、とても嬉しいです。 この拙作は、人間が書けていれば、そこそこ読めるものになっていると思っています。
●「お題をできるだけ自然に使用しようとする」これはたしかに作品が長くなりますね。
お題を消化する、のではなくて、お題を使用して綺麗なストーリーをつくる、そして自然に使用しようと私はしています。 目安としては、この小説を三題を知らない人に見せても、お題が全く浮かないようにする感じですかね。お題の言葉の部分で、何故このシーンがあるの? 何故このような比喩をつかっているの? 不自然じゃないか? と思われたら個人的に負けだと思って書いております。今回はHAL9000 電撃鳩ぽっぽ作戦なんかが厳しかったですね。
●これをやると長編になりそうですね。 私の作品も丁重に書いていると、いくらでも、長くなりそうでした。 基本的には、はしょらずに書いたほうがよさそうですね。 「妹」の件ですけれども、どうして妹がそこまで兄を慕うのかのエピソードが描かれていませんでした。「かわいい妹書いてあげたかった。」というのは、そのあたりにあるのでしょう。ちなみに妹の産んだ子供については別に兄に似ていても関係があったとは断言できないところがよいですね。なにしろ肉親なので、夫よりも兄に似ていても、不思議ではありません。
妹は半ばすりこみです。兄はあまり構っていないと書いていますが、幼少の頃、普通に何度も男の子に(悪気はなく)おいかけられたり、犬に吠えられたりする妹を助けてやったので、ふと気付くとずっとそばにいるようになっただけです。 妹の子供の部分は遊びですね。読者さんで好きに想像してくださいという。仰るとおり、妹の子供なので夫との間との子でも兄と似ていてもおかしくありません。ここに気付いてくれたのは嬉しかったです。
感想ありがとうございました。
・はさん 読んでいただき、感想を書いていただきありがとうございます。
工場に工員として潜伏しているのに、わざわざ「隊長室」なんて扉に書くかなあ、とか、作戦を「許可」する人工知能というのは軍隊のなかでどういう位置づけなのかな、とか、やはりそういうことに詳しくないのでついつい躓きながら読みました。 スズメバチの喩えやアッシュが引きあいに出てくるのをおもしろく読みました。
隊長室は仰るとおりですね。気付きませんでした。 人工知能はちょっと意外ですね。実は設定はしっかりあったのですが、書いてもストーリー的に、意味がないだろうとおもって省いた部分ですね。 ある程度前線の基地などでは、これをおき、補佐をさせて、とくにこの話のように、独断で動きにくい状況や、判断が難しい状況に陥った時、冷静に状況を判断して、決断を下せる人工知能が置かれる設定です。 ないようで実は、説明がちょこっとだけあります。HAL9000ですね。 探検するために、補佐として機械をおいてあり、状況によって独自で判断できる機械。 正直、はさんにスズメバチの喩えを褒められると、恥ずかしくなります。描写としては、はさんはうまいなあ勝てないなあとよく思っています。ありがとうございます。 アッシュは、HAL9000を不自然にぽんと出てきた印象を持たせたないためのアイテムです。効果的につかえたようでよかったです。
感想ありがとうございました。
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