Re: 即興三語小説 -猫対ブタ対決ですね? ( No.2 ) |
- 日時: 2012/07/04 01:01
- 名前: マルメガネ ID:KYrC/Hcs
猫が買いたての蚊取りブタを興味津々に前足で触り、それが横に転げると驚いて部屋から出て行った。 四時起床のために目覚ましをセットする。 猫が転がした蚊取りブタを拾いあげ、中に垂らされた針金に蚊取り線香を取りつけて火を点ける。 蚊取り線香の特有の匂いが煙と一緒に立ち込める。 蚊取りブタを蹴倒した猫は部屋に戻ってこない。いくら呼んでも戻ってこない。 気ままな奴だ、と思っていると部屋のどこかに潜み、うずくまってこちらを見ていた。 目を離した隙に、また這い忍び寄り、蚊取り線香の煙を吐き出す蚊取りブタを前足でちょいちょいと触り一声、にゃぁ、と鳴いた。 蚊取りブタが木端微塵に陶器の欠片となり果てたのは、それから間もなくのことだった。
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