今週は主催者の即興はなしです。たまにはいいよね。 -------------------------------------------------------------------------------- ●基本ルール 以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。 ▲お題:「猿」「真っ白」「りんご」 ▲縛り: なし ▲任意お題:なし ▲投稿締切:9/23(日)23:59まで ▲文字数制限:6000字以内程度 ▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません) しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。 ●その他の注意事項 ・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要) ・お題はそのままの形で本文中に使用してください。 ・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。 ・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。 ・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。 ●ミーティング 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。 ●旧・即興三語小説会場跡地 http://novelspace.bbs.fc2.com/ TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。 -------------------------------------------------------------------------------- ○過去にあった縛り ・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など) ・舞台(季節、月面都市など) ・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど) ・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど) ・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど) ・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など) ・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など) -------------------------------------------------------------------------------- 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ! それでは今週も、楽しい執筆ライフを!
お題は、「猿」「真っ白」「りんご」です。とある無意味な実験 縦横高さ十メートルの床壁一面真っ白な部屋に、大人の雌猿一匹、人間の赤子一人を置く実験が始まった。一般には公にされない実験。 二十分後 猿は異様な部屋に奇声を発しながらも、すぐに赤子に乳を与える。一日三回、天井の穴から果物を落とす。部屋の四隅にはベッド、常に流れる水、糞尿用の穴、テレビが置かれている。最初、糞尿を撒き散らす猿だったが、部屋に慣れると、糞尿用の穴に排泄を行った。 二日後 真っ白な壁に時間を表示してみると同時に、立体映像の窓を儲け、時間通りに朝夕夜と表示する。猿は時間通り、夜になると赤子と一緒にベッドに入った。 三日後 朝と夜に三時間ずつ、厳選したテレビを配信する。猿は全く興味を示さず、赤子を育てる。 五年後 赤子だった子供は、テレビの影響下で猿をママと呼ぶ、猿は愛くるしい目で子供を撫でる。 六年後 洋服を落とすと男の子は着衣した。ママは匂いを嗅いで首にまくだけだった。 七年後 男の子の関心はテレビだけになった。ママは一度男の子を抱擁し、手で割ったりんごを与えると、距離を置いて別々の生活を送る。 八年後 男の子が部屋から出たいと、喚き散らし発狂する。部屋の隅に怯えるママ。睡眠ガスで眠らせる。 九年後 所構わず、毎日自慰行為に耽る彼。ママは軽蔑の眼差しを向けているようでもあった。 十年後 猿は寝ているママの手足を洋服で縛り、必死に身を捩って抗うママを抑えつけて犯す事六回、膣内射精を行った。そのすぐ後、猿は無抵抗のママの首を絞めて殺すと、ママの額に歯を立て頭から齧る。涙ながらに人の言葉を失い、ただ呻き、無我夢中でママの血肉を貪る猿は満腹になると横になった。それ以降、一度も身体を起こす事もせず自慰行為を繰り返す。一切何も口に入れず、点滴などを駆使したが、猿は息絶えた。
いちおう現時点では参加する予定なので、水樹さんの作品への感想を書きます。ルール違反だったらすみません。また、最近、原因不明の、激しい吃音、どもりに悩まされており、指先も同じです。60分以内というルールに、指先のタイプがおいつかないかもしれないです。ただお題からだいたいの物語の目安は3分ほどでついたので、目を瞑って下さい。さて、水樹さんの作品ですが……「三語」の定義は人それぞれですが、僕は自分の脳内では「三題」と変換して,3つの単語をただ使用するだけでなく『物語に必要不可欠な要素』として組み込まれ、織り込まれ,分解不能な状態になっている作品を、「三語小説」には求めてしまう傾向が強いです。そういう意味では概ね問題なくクリアしているものの、ちょっと「三語」の物語内での「機能」が弱いように感じました。でも、別のものに置き換えちゃったら変になってしまうので、まぁ、及第点(何か偉そうだな,俺……まあ後でしっぺ返しは食らうだろうからそれに真摯に傾聴すればいっか?!)あと、ラストが弱いと感じました。>それ以降、一度も身体を起こす事もせず自慰行為を繰り返す。>一切何も口に入れず、点滴などを駆使したが、猿は息絶えた。この部分の理由が良く読み取れませんでした。読者である僕の読解力不足かもしれないけれどね……!そんなところです。点数的にはTC減歴基準で、甘めにつけて30、辛めなら20ってところですねー。はてさて、いいたい放題言いましたが,自作はどうなることやら……「手痛いしっぺ返し」期待しつつ、他にごはんさんで果たさなければならない義理もあるため、書けるかなあ……。締め切り23日ね。覚えておこう。20日は医師か脳の機能障害についてサードオピニオンを訊く予定だし,歯医者はいつだったかあるし、心理カウンセリングってやつも折りをみて受けたいし……。まぁ自分なりにせいぜい頑張りますので皆様よろしくお願いします。さーて義理と人情で,ごはんさんの方の作者さんを読んで弟感想を書かなければ。以上,個人的な感想を終わりにします。読ませて頂きありがとうございました。(信じられるかい? 口先もそうだけど、指先に「どもり・吃音」が入って、たったこれだけの短文の感想にかれこれ、1時間使ってるんだぜ?? 以前のペースだったら考えられないことだけれど、言葉を本当に一字一句考えながら、習い直すにはいい機会かもしれない。でも、会話ができないので日常のコミュ障になっちまって、筆談すら危うい感じなんだぜ!?)以上、一生懸命感想書きました。もう腕が攣りそうです。終わりにします。僕からは以上です(←この言い回しいつも何となく使ってたけど、昼野さんに使われたらイヤーンな感じがしたからもうやめようかと思ってます)以上!
今まで僕には彼女なんて出来た事はなかった。なんてったって、僕の顔が不細工だからである。大きな鼻が上を向いていて鼻くそは丸見えであるし、分厚い唇は縦に皺が深く刻まれ、萎んだ花に見える。あ、いや、もう顔の話はやめよう。とにかく僕は自他共に認める程の不細工。不細工であるから、僕は彼女が出来る事はおろか、女性と話す事も無ければ、無論、話をしようとも思えなかった。 異性との会話時は自然と声が震え、汗が絶え間なく脇から湧き出る。それに、目が合った時なぞは、ニキビで腫れた赤い顔がさらに色を増し、風呂の熱気が沸き上がるように熱くなる。とにもかくにも、僕には女と言う生物が遥か遠くの存在であり、僕が視界に入れてはいけぬ程に崇高な存在であると思われた。 だが、今の僕には彼女がいる。優しく、おしとやかで、唇が分厚く、鼻が上を向いている彼女である。一言で言うならば、彼女は猿に似ている。 彼女は僕と同じコンビニでバイトをしていた。僕は猿に似ている彼女から自分と同類の気配を感じとった。彼女は女でないと思われた。女がこんなに猿に似ている筈が無く、女が甚だ苦手である僕でも、気兼ね無く猿と会話でき、日々を重ねるうち、僕は猿に似た彼女に対し徐々に恋愛感情を持ちつつあった。 不思議なのは、女が苦手な僕がなぜ、猿に似た女に対し恋愛感情を持ったのかである。僕にはそれが未だわからない。 今日は自宅に彼女が来る。初めてのお家デートであったが、僕は緊張もなにもせず、部屋を片付ける事も無ければ、甘い芳香剤も置きやしなかった。 ソファーに腰かけ、テレビをぼんやり見ていると、不意に玄関のベルが鳴った。僕は彼女が来たと思い、 「入っていいよー」 と言った。ガチャリと音がし、 「おじゃましまーす」 と彼女の声が聞こえて、玄関とリビングを繋ぐ廊下の薄ぼんやりした中に、真っ白な服を着た彼女を認めた。 彼女は僕の腰かけるソファーの前まで、真っ白なワンピースの裾を、はたはたと揺らしながら歩いてきた。美しい。僕は彼女に対して初めて思った。 急に、彼女は自然な動作で対面するように僕の膝の上に座った。もはや、テレビも見えない。 「会いたかったー」 そう猿に似た顔で彼女は言うと、抱きついてきて顔を僕の右肩に乗せた。僕は勃起した。 「積極的だな」 僕は言った。 「ちょっと頑張ったんだー」 彼女は僕の耳元で言った。そうして僕の頬にキスをした。 耐えかねた。今日の彼女は真っ白なワンピースで美しい。僕は彼女の唇に少し触れるくらいのキスをした。 唇を離すと、今度は彼女がキスをしてきた。吸い付くようなキスであった。いよいよ抑えの効かなくなった僕らは、絶え間なくキスをし続けた。舌を絡め、唾液を混ぜ合い、キスは永遠に続くと思われた。 キスをしながら、考えた。僕はきっと彼女を今日初めて女として見たと。思えば、顔は猿でも、装飾が女なのだ。彼女は真っ白なワンピースにより、女になったのだ。 僕らは夕暮れまでキスを続けた。夕日が猿の顔を染める。僕はそれを見つめながら 「帰らなくていいの?」 と訪ねた。 「そろそろ帰らなくちゃ、今日は楽しかったよ」 「そうかー。俺もだよ」 「あたしのファーストキス取られちゃった」 「俺もファーストキス取られちゃったよ」 「あたし、不細工だからファーストキスは永遠に無いと思ってた」 「俺も不細工だから無いと思ってた」 「ふふ、あたし達って似てると思わない?顔も似てるし!」 「あぁ、似てる。お前が猿に似てなかったらきっと付き合ってないよ」 「ほんとにー!?猿に似ててよかったー。」 彼女はそう言うと、僕にまたキスをした。 「お腹減ってない?リンゴしかないけど、食べる?」 僕はそう聞いた。彼女は「減った」と答えたので、僕は台所に行き、リンゴを手に取ると、ソファーに座る彼女に向かって放った。彼女はリンゴをキャッチすると、ガシュリ、と音をたてて、リンゴにかじりついた。猿に似ていた。彼女はかじったリンゴを僕の方に放った。受け取ったリンゴに僕はかじりついた。僕は猿に似ていた。甘酸っぱい味が口に広がる。僕はまた彼女にリンゴを放った。彼女はリンゴをキャッチし、微笑しながら言った。 「こんなんだから、あたし達は付き合えたんだね」 「きっと、俺らはリンゴを二人で分けあえる知的な猿なんだよ」 僕は冗談混じりに言った。 「ずっとリンゴを分けあえる中が続けばいいな」 かじられた後のあるリンゴを見つめながら、彼女は静かに言った。
「……おにいさま? おにいさまでしょう。うわあ、私、桜子です。幼い頃お隣同士でよく遊んでもらいました」 そうだね、もう高校生になったんだね。紺のブレザーに赤いリボンがまぶしいくらいよく似合っているよ。学校の帰りなんだね。この時間だと少し遅すぎやしないかい? クラブ活動かい?「新体操部に入ったんですよ。昔からおてんばであちこち走り回っていたから、よく叱られていたでしょう。その度におにいさまの所に行って慰めてもらったわ」 そうだったね、君の事を思い出すときにはいつも泣いている顔ばかりだったよ。もう泣き虫は卒業したのかい?「失礼ね、いつまでも泣き虫じゃありません。もう来年は高校二年になるんですからね。おにいさまこそ、『すぐ帰ってくるよ』っておっしゃったのに遅いじゃないの。もう十年以上経ってるわ。お隣の家を見る度に『いつになったら帰ってくるのかしら』と溜息ばかりついていたんだから」 ごめんね、すぐに戻るつもりだったのだけれど踏ん切りがつかなくて。今でもまだ迷っている。白雪姫にりんごを渡した女王は迷わなかったけれど、僕は渡してしまってこの長い片思いを終わらせたい気持ちと、この手を切り落としても渡したくない気持ちで、まだ葛藤しているよ。この一個のりんごで白雪姫は二度と手に入らなくなるかもしれない。求め続けてきたたった一人の白雪姫が。「お仕事なら仕方ないけれど。でももう帰って来たのでしょう? これからはずっとあのお家で暮らせるのでしょう?」 しばらくはそのつもりだ。どうしても耐えきれなくなったときは、どうするかまだ、わからないけれど。「おにいさまはもう、私の事なんて忘れちゃったのでしょう。外国が楽しすぎて」 忘れるはずなんてない、よく覚えているよ。君に会うためにだけ気の遠くなるような時間を過ごしてきたのだから。目を開けていても何も見えない、耳は聞こえるのに何も僕に語りかけてはこない、そんな真っ白な空間に一人きりで。「でもいいわ、これからは又一緒ですものね」 そういって軽やかに笑う君。その笑い顔が僕の胸を締め付ける。両手で顔を覆っている猿のように何も見たくない。これから起こることを何も言いたくない。君の泣き声を聞きたくない。この場にうずくまって膝を抱えていられれば、どれだけ楽だろう。 僕は決断するために帰ってきたのではなかったか。誰よりも愛しい少女がここで笑っている。それだけでいいのではないか。 いや、何度も何度も思い描いてきた甘美な空想が僕の頭をもう一度占領する。その白い喉に口付けする甘い夢を。そのときに僕のこの思いはどこへ行くのだろう。*****ミニイベント板の中二イベントに出せる設定で色々考えています。こんな一シーンはいかがでしょう。まだ設定は詰めていないので、わかりにくいところは多々あると思いますが、雰囲気です……;;(スミマセン)
>水樹さま猿、真っ白、りんごでコレを思いつく、その発想が凄いと思いました。少なくとも私には全く思いつきませんでした。すばらしいです。こういうすばらしい発想の文章を読む度に、じっと我が手を見つめてしまうのですが……。最後の10年後は悲惨でしたね。「アルジャーノンに花束を」をなぜか思い出してしまいました。 >1さま comさま?猿に似た彼氏と彼女の恋物語ですか……「お前が猿に似てなかったらきっと付き合ってないよ」って自分が言われたら、「猿に似ててよかった-」って明るく返せるかどうか、はなはだ不安です。(汗)最後の二人のセリフがいいですね~。>自分の反省う~ん、ヤマなし、オチなしの見本のようです。中二イベントいいアイデアが浮かびません。面白そうなので参加したいのですが、ね……。