Re: 即興三語小説 ―今年も残すところ11ヶ月― ( No.1 ) |
- 日時: 2014/02/02 13:40
- 名前: お ID:MiXCnw9I
お題【ウィルス兵器】【ずどーん】【海老】
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使い捨て勇者シリーズ?
「【海老】釣りに出掛けよう」 と言った月仁は、返事も聞かずに、もう出掛ける用意をしている。 寝間着である浴衣を脱いで、ぱっと見た茫々さに似合わない手際の良さで着物を着込んでいく。帯をきゅっと締めるまでにおよそ十五分、ただし襟元などややだらしない。 なんだか野暮ったい若旦那風に見える。 容姿は決して悪くない、むしろ整った方だと評価される。なのに全体として見た時のこの野暮ったさは、色柄季節感など頓着しない服飾センスのなさと、やはり致命的なのは表情の締まらない緩さゆえだろう。 きりりと表情を引き締めればすぐにも一角の色男にもなりそうなものを、とても残念な雰囲気を醸し出している。本人、自覚はあるようだが気にした風もない。飄々とした泰然さで日々過ごしている。要は、マイペースなのだ。 「お師様、お待ち下され」 「お待ちなさいなの」 月仁のマイペースさに振り回されるのは、この家の憑き妖である狐と狸の二人組。正確には、狐っぽい子供と、狸っぽい子供。どの辺りが狐っぽく、狸っぽいかというと、二人共に耳がある。そして尻尾もある。狐の方はどちらかというと細面、狸の方はふっくらとした、どちらもそれぞれに可愛らしい顔立ちをしている。 こたつで背中を丸めてみかんを頬張っていたところ、月仁が早々に玄関へ向こうとするのに、てんやわんや、身なりを整えたり、貰ったばかりの髪飾りを差してみたり、それから庭の方にある物置でがさがさと物を取り散らかして、竿と小さな道具箱を出してくる。 「釣りをすると言いながら竿も持たないなんて世の中を舐めてますの」 狐ッ娘の亜莉紗は手厳しい。 「そうなのであります」 狸っ娘の絹江は生真面目顔。 二人揃って、てけてけと小走りに着いて来る。走る仕草がてんで違うのに、歩調はまったく同じというのが微笑ましい。 「はいはい、ご苦労さん」 ゆるぅく笑って月仁は、追いついてきた二人の頭をぽんぽんと叩き、ぐりぐりと撫で回す。 「痛いであります」 「子供扱いしないでなの」 そんな二人にをかまいもせず、空を見上げ「今日の天気はどうかな」とやっぱり呑気に問い掛ける。 誰に? すぐ傍で掃き掃除をしている小さな人影、ちびっこ獣娘コンビよりもなお小さい。白地に朱いまだら模様のワンピース、ひらひら、ふわふわ、踊るように掃除する。まるで金魚が泳ぐようにふりふりと。可愛らしくはあるが、しかし、婆ちゃんだ。 「天気が気になるのかえ、なら、占ってしんぜようかのう」 ぱくぅんと口を開けると、自分の握り拳よりも大きい水晶の珠を、腕をぐっと突っ込んで取り出す様は、ちょっとばかりシュールだ。ふりふりと尾びれのようにお尻を振る。 どれ……と覗き込んで、うーん、と唸る。 「今日の天気は、晴れ、時々人が降ってこよう」 「ほほう、人が降るかね」 「人が降るわな」 「なるほどねぇ」 「なるほどのう」 「では今日は、頭上注意ということだね」 緩慢な礼の言葉を転がして、月仁はもう一度空を仰ぐ。そこへ、 「あら、出掛けるの?」 と涼やかな声。鈴を転がすようなとは、まさにしかり。 「お帰りであります、優菜」 「優菜、お帰りなの」 「ただいま、亜莉紗ちゃん、絹江ちゃん、タマお婆ちゃんも」 「ああ、おかえり、優菜」 セーラー服の冬服にゆったりしたコートをはおる少女。肩に掛かる黒髪は艶やかにさららと風に揺らされ、日焼けを知らない白い肌、円らな黒い瞳は二人の幼女に暖かな眼差しを向ける。その微笑みに、弥勒の慈愛を想うのは月仁ばかりではない。 「お帰り、優菜」 「ただいま、ツキニィ」 「今日はいつもよりずいぶん早いんだな」 「勇者様が降臨されるらしくて、先生達が場所の特定に駆りだされちゃったから、午後は休校だって」 「ふぅん、またか。ここのところ立て続けのようだけど」 「そうよね。うぅん、何か起こるのかしら」 少しばかり不安げな目で優菜が上目遣いに見るのを、月仁は、心配ないと頭を撫でてやる。さっきの獣ッ娘たりとは比べものにならない優しい仕草で。 「なんだか差別を感じるであります」 「月仁はすけべぇなの」 「いいだよ、嫁なんだから」 年齢不詳の若旦那風青年である海逆月仁は、現役女子高生美少女の優菜と、実はこっそり結婚している。そこには深かったり浅かったりな経緯もあるのだが、あまりそういうことを意識することもなく、二人は二人なりに幸せにやっているので好しとしよう。 「変態なのであります」 「変態、鬼畜なの」 さんざんな言われようである。 「なんとでも言ってくれ」 気にする風もない月仁、優菜はくすくすと優しい微笑みを浮かべて小さい二人を見ている。 「三人揃って、どこへ行くの?」 「海老でも釣りに行こうかってね、優菜も行くかい?」 「うぅん、あたしは今日は家の片付けをしてるわ。ちょっと荷物が増えちゃって整理が付かなくなってたから」 「手伝おうか?」 「大丈夫! むしろ二人を連れ出してくれた方が助かるかも」 当の二人に聞かれないよう、ひっそり耳打ちする。秘密を共有する感覚で、二人は微笑みあう。 「その代わり、大きな海老をたくさん獲ってきてね。海老フライの用意をして待ってくるから」 「お任せなのであります」 「任せるなの」 ちょっと気ままに散歩がてらと思っていたのが、本格的に成果を求められることになってしまって、月仁は一抹の不安を覚える。まぁ、なるようになろう。いつものように鷹揚に構える。 「行ってきますであります」 「いってきますなの」 獣ッ娘二人は元気にはしゃいでる。 ならば好し。
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てっきり河原の方へ行くのかと思っていた。獣ッ娘二人は当惑顔である。道を間違ってると思いつつも、迷った後で笑ってやろうと二人で相談している。ちびっ子のくせに悪い笑顔だ。 ところで……、 「海老というのは何を食べるでありますか?」 はたと気付いて絹江が問う。餌になるような物を用意してきていない。 月仁は、ひょいと肩をすくめて、 「かっぱえびせん?」 そんなことを月仁が知るはずもない。何しろ海老釣りなど初めてのことなのだから。 「それはないであります」 「それはないですの、馬鹿ですの、死にますの?」 狐ッ娘はたいそうなツンデレさんでありまして。 対して月仁は、悪びれもせず、 「狸か狐でもくくりつけておけばいいかな」 「あんまりなのです」 「ふざけんななの」 当然その案は却下され、冗談で言ったにもかかわらず大きな不興を買った月仁は、二人を宥めるために朱い鼻緒の草履を買ってやる約束までさせられた。自業自得ではある。 「さて、着いた」 月仁がそう言ったのは、山でも谷でもなく、見渡す限りの草原。この先には小川も流れているが、そこまでは行かない。 「こんなところで何をするでありますか」 絹江の疑問ももっともだ。 「海老釣りだよ」 平然と応える月仁。そもそも、海老というのは釣るものなのだろうか。網でばっさり獲ってしまうイメージが浮かぶ。 ちょうどいい石を見付けて腰掛けるとき、思わず、よっこらしょと声が漏れてしまう。 「年寄り臭いのであります」 「爺ぃなの」 自覚はあるのだが、ま、優菜に見放されない限りかまいはしないと開き直っている。そうでなくとも、気にするような性格ではない。 絹江から受け取った道具箱を開ける。 さっき、獣ッ娘たちがこたつで食べていたみかんを一つ、いつの間にか袖に入れて持ってきていた。それを針の先にちょいと付ける。 「かっぱえびせんと大差ないであります」 「それで釣れるのは食いしん坊の狸くらいなの」 「ぷー」 狸っ娘が頬を膨らます。本当に仲がいい。 微笑ましく眺めながら、浮きに少しだけ魔力を通すと、ふわりと浮いて、どんどん上昇していく。 「海老さんは雲の上にいるでありますか」 「ほえーなの」 ぐんぐん昇っていく浮きを二人はあんぐりと口を開けて見上げている。 空は青い。どこまで続いて、青さを増していく。白い雲、ぽっかり浮かんでゆっくりと風に流されていく。草原は緑、そよと吹く風、お日様は温かく、冬の寒さを忘れさせてくれる。少し硬い空気は新鮮で、深呼吸すると身体の中の清浄な空気に満たされる。 後は引きがあるまで待つ。 広い原っぱは小さな子供がじゃれ合うにはちょうどよく、二人は元気に駆け回っている。それを見ながら、いつものゆるぅい笑顔で、頬杖を突く月仁。どれくらいそうしていただろうか。ついうとうとしたけた頃、 「お師様、お師様」 「起きるなの、寝てる場合じゃないなの、このボケナス」 二人のちびっ子に両側から揺さぶられ、優菜愛してるよとか恥ずかしい寝言を漏らしながら、はっと目を覚ます月仁。 「お、引いてるじゃないか」 きりっとした表情を作ってみせるのは照れ隠しのつもりだろうか。 それはさておき、竿がぐいぐい引かれ、リールからどんどん糸が出ていく。 「大物ですあります」 はしゃぐ子供達。 一方、月仁に珍しく余裕がない。どうも海老釣りを甘く見ていたようだ。 「あー、君たち、悪いけどちょっと手伝ってくれないかな」 「了解であります」 「厭なの」 珍しく意見が分かれた。首を傾げて亜莉紗をみる絹江。 「月仁が本気出せばわけないなの」 亜莉紗が鋭い指摘をする。絹江もそれに頷く。 月仁はぽつりと、 「面倒臭い」 「お師様……」 白い目で見られた。 「こういうのは協力してやったほうがいいんだよ。チームワーク的に」 苦しい言い訳。けれどまぁ、二人にしても、実は竿を握ってみたいという欲求が見て取れる。 「分かったなの」 獣ッ娘二人は頷き合い、その場で宙返りを打つ。ぽんっと小さな破裂音、白い煙の塊が一瞬、それが晴れて、 「あぁ、この姿になるの久しぶりぃ」 「ほんと、子供の姿は楽でいいけど、たまにはねぇ」 と、そこには、年の頃二十歳前後の美女二人。一人はぼんきゅぼんのナイスバディ、一人はスレンダーなモデル体型、ゆるくウェーブした黒髪と、癖のない艶やかな金髪、好対照ながらどちらも目を見張るほど美しい。 ふふぅんとお互いプロポーションを見せつけ合う。 ちなみに大人姿になると、耳や尻尾は見せなくなるらしい。 「いいから、早く手伝ってくれ」 「はいはい、すぐ行きますぅ」 「まったく、だらしない主様を持つと苦労しますわ」 身体が大きくなっても会話のコンビネーションは変わらない。 よいしょよいしょと三人で竿を引く。 というか、真剣な顔をしているのは二人だけ。 「お師様、竿触ってるだけですぅ」 「やる気がないなら邪魔なだけですわ」 なら、と月仁は竿から手を放す。ひらひら手を振ってさっきの石に腰掛け、 「がんばれー」 とか言ってる。 「クズ野郎ですぅ」 「ゲス野郎ですわ」 そんな罵倒もぬるぅい笑顔で応える。 「亜莉紗ちゃん!」 「絹江!」 「二人で健気に生きましょう」 よく分からない連帯感で、二人は力を振り絞ると、高い高いところに浮かぶ白い大きな雲を割って、ぬっと突き出す灰色の影。一見するとドラゴンかと思うような尖った甲殻、ぎょろりと飛び出した目。ぐいぐい引っ張るうちにようよう全容を見せる。海老だ、紛うことなき巨大な海老だった。 予想外の大きさに、獣ッ娘二人が目を剥き口をあんぐり開けて空を見上げている。 「何人前の海老フライ……?」 雲の下に姿を見せて少しは弱っているだろうに、びくんと跳ねる度、竿を持って行かれそうになる。 「お師様ぁ」 「やれやれ、さてと」 やおら立ち上がる月仁。ぱんぱんと裾を祓い、何もない宙空に手を添え引き絞る。見えない弓がそこにある。音もなく射出される見えない矢。さして狙う素振りもないのに、確実に獲物を捕らえる。その度にびくんびくんと跳ねる海老。その作業を三度、四度繰り返す。 きゃあと叫んで尻餅をつく二人。 「糸が切れたですぅ」 けれど海老はのた打ながら落ちる。 「【ずどーん】」 きゃっきゃとはしゃぎながら駆け寄る二人。もう元の幼女の姿に戻っている。 「まだ生きてるであります」 「新鮮食材なの」 「どれ、思ったより大きいな」 どうやって持って帰ろうかと思案しながら、月仁は氷系の魔法で瞬間冷凍する。このサイズだと、海老フライより切り分けでソテーの方がよさそうだ。というか、フライは無理だろう。 「おぅ、随分立派なのを釣ったもんじゃないか」 怪しい風体の、むさ苦しい顔をしたおっさん。どこにいたものかふらりと現れて、品定めでもするように海老を見る。 「よかったら、背腸のところだけ売ってくれないか」 「背腸?」 「他はいらねぇ。ま、売ってくれるなら買いはするけど、売らねぇだろ? 身はうめぇからな。背腸のところに寄生する虫がなんとかってぇウィルスの繁殖を媒介するらしい。でな、そのウィルスてのが、ある次元のある種族に覿面に効くってんで高値で買う人がいるだよ」 ま、いわゆる【ウィルス兵器】てやつだなと、おっさんは満足げに煙管をぽんと打ち鳴らす。 しかしまぁ、『なんとか』とか、『ある』とか、扱っている商品の割りに曖昧な話だ。 「なに、理屈はどうあれ、売れりゃいいのよ」 怪しげな風体の商人としては、そんなところだろうと三人して頷き合う。 それにしても、虫だのウィルスだの。この海老、本当に食べられるのか? 「心配しなくても、兄さんらが喰ってもなんともねぇよ。ぷりっとして濃厚な旨味がじわりと染み出して、そりゃあ、うめぇらしいぜ。俺は商売柄あんまり喰いたかねぇけどな」 一部族数百人が死んでいく様を間近で見せられたことがあるからなと渋面を浮かべる。 「でも売るんだ」 「ま、商売だからな。いちおう、使う側にもそれなりの言い分もあるんだぜ。そのおかげでその世界は戦乱が収まって平和になったしな。あとは抑止力として備蓄しておきたいらしい」 「なるほどね」 分かった風を装うが、分かってはいない。要は武器を売る死の商人、生物兵器を扱うのはより質が悪い。 「確かに生物兵器なんて武器としては最悪の部類だが、千年続いた戦乱がそれで収まったんだしな。たくさん犠牲者も出ていた。正直、やれやれとも思っているよ」 どうやらおっさんは、その世界の出身らしい。王家の密命を帯びて次元を旅してようやく見付けた切り札と言われれば、安易な非難もし難い。 「あぁあ」 異口同音に漏れる溜息。今の話ですっかり食べる気を失ってしまった。 「いらねぇなら貰ってくぜ、いや、買い取らせてもらおう。合わせて金貨五枚でどうだい」 「それでいいよ」 投げやりな気分で売ってしまう。おっさんの思惑通りはめられた気もしなくもない。なんだか、無駄に疲れた。 陽もとっぷり暮れた夕方、帰り道、とぼとぼと家路に就く三人。いつも元気な獣ッ娘二人も、今回ばかりはしょんぼりしている。 剣呑な気配にふと空を見ると、流れ星? ひゅうという風を切る落下音、どさりと何かが落ちる。 占いの予測通り空から人が降ってきた。 「やれやれ」 つぶやいたきり、心に余裕がないので放置した。 三人は家路を急ぐ。期待して待っているだろう優菜への言い訳を考えながら。
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6008文字400字詰めで16枚(一太郎集計) 時間とかぜんぜんオーバーです。 すんません。
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Re: 即興三語小説 ―今年も残すところ11ヶ月― ( No.2 ) |
- 日時: 2014/02/02 18:07
- 名前: マルメガネ ID:8JhQYwJk
結末
ケイ国とアール国の間で勃発した一連の紛争は拡大し、全面戦争へと発展した。 戦況はアール国の圧倒的優位になり、事を打開するためにケイ国は密かに研究を進めて国際社会に隠していた秘匿兵器をミサイルに搭載し、アール国沿岸部の主要都市に向けて発射した。 アール国はそれを察知し、迎撃ミサイルを発射してケイ国のミサイルを撃墜爆破した。そして報復としてケイ国に対して三七五六四作戦が発動し、ケイ国のミサイル基地に向けて報復ミサイルが発射された。 アール国の沿岸部主要都市は守られたが、迎撃撃墜作戦から一か月が過ぎようとした頃、沿岸主要都市周辺にウィルス性の質の悪い病気が発生。 患者はすべてインフルエンザのような症状を訴え、手を施すまでもなく感染が広がり、大変な事態へと発展した。 海老のように背を丸めて咳き込む患者。嘔吐と下痢を繰り返し、やがて衰弱死する者も出た。 「ずどーんだ。ずどーんに違いない」 一般市民はそう口々に言う。しかし、撃墜爆破されたケイ国のミサイルに搭載された秘匿兵器がウィルス兵器という確証は、報道管制等で秘密が封じられ、まったくと言っていいほど詳細が不明でわからずじまい。 アール国に報復ミサイルを撃ち込まれたケイ国も同様だった。 ミサイル攻撃を受けて一か月後に、アール国同様に謎の患者が多発しはじめ、枯野に火がつけられたがごとく蔓延しはじめ、次々と人が倒れてゆく。 その事実はケイ国では秘密にされたが、あまりの患者発生率に戦争どころではなくなってきた。 開戦から半年が瞬く間に過ぎた頃、両陣営は蔓延した患者の対応に迫られ、困窮の極みの中に引きこまれていた。 そして開戦から1年後に停戦調停がなされ、事実上終戦を迎えたが、両国は立ち直る気力さえも無くしていた。 アール国沿岸部に向けて発射されたミサイルにウィルス兵器が搭載されていたことが公に公開されたのは、終戦から三十四年後のことだった。 ケイ国の場合は、ミサイル基地が報復ミサイル攻撃を受けた際に、たまたまウィルス兵器を搭載したミサイルが誤爆したことによる感染であった。 それらの真実が全て解き明かされたのは、終戦から一世紀以上のちのことだった。 その間に両国は革命が起こったり、政変があって全く別の国へとなっていた。
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