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RSSフィード [168] 即興三語小説 ―4月です。ブラックな季節の幕開けです―
   
日時: 2014/03/30 22:29
名前: RYO ID:viPfi9HU

 4月から待っているもの。
 新人教育……する側……
 使えない上司……異動しなかった上司……
 異動していった同僚……まだ、仕事が残ってるよ……
 増税……増えない給料……増えていく残業……
 利用者のクレーム……同僚の愚痴……上司への不満……非常勤さんの不平……プライスレス……
 この職場を黒く染めたのは誰?
 あの人の異動の噂はなんだったのか?
 業務の効率化と均一化は嘘だったのか?
 矛盾しかないこの職場で、鬱という逃げの一手を打つ。
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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「矛盾」「噂」「逃げの一手」
▲縛り:なし
▲任意お題:なし
▲投稿締切:4/6(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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Re: 即興三語小説 ―4月です。ブラックな季節の幕開けです― ( No.1 )
   
日時: 2014/04/06 18:21
名前: しん ID:E2t3.zAc

題:

 
 間に子供をかこい、三人で歩む。
 遠くから、盆踊りの曲がながれてきている。
 祭りというと思い出す。

 おれは小さなころ、祭りが大好きだった。
 小学校三年のときも、赤くともったぼんぼりの間をはしりまわり、色とりどりのものをながめ、食べて、また走り回る。
 その頃、相棒がいて、いつも一緒だったので、祭りも一緒にはしりまわったのはいうまでもない。
 祭りをはしりまわって、半ばにまでなると、そこからがもう一つの楽しみで、そのころのおれにとってはそこからが本番だった。
 夜の世界の探索である。夜に外出が許されるのは祭りの日だけだ。
 いつもの町内は、夜になると別世界となり、新しい顔をみせる。
 ひとしきり、町内を探索すると、きまって毎年池の桟橋に腰をかける。
 その日は満月で、恐ろしいほど月がきれいだったのを今でもおぼえている。池の水面にも、もう一つ満月がうまれていた。
 それをみて、おれと相棒は、この月のように二人がわかれてしまわぬように、永遠の友情を誓い合った。
「月がきれいだな!」
「そうだな!」
 今おもえば変な話なのだが、月にむけて誓い合ったのだ。月のようにはなれてしまわないように。 

 それから二年がたった。
 また祭りの日がやってきたので、相棒をさそいにでた。
 さそいにでた、というのは正確ではない。相棒はいつも道の途中でまっていて、おれがそれを探すのだ。いなかったら、家までいって本当にさそう。
 その日も道中に相棒がいないのだと思い、家にむかおうとした。
 すると、そでをつかんでひっぱられた。
 いなかったのではなくて、わたしが無視してしまったのだ、いや、気付けなかったのだ。相棒に。
 髪を結い浴衣をきて、下駄をはいた相棒は、うつむいて何も声をはっしなかったけれど間違いなく相棒だった。
 この頃の二年というのは変化がはげしい、いや成長というべきだろう。それまでまったく意識しなかった事実にこのときはじめてきづいた、
 相棒は女だったのだと。
 結局この日の祭りも相棒と一緒にまわったけれど、いつもと一緒ではなかった。下駄に浴衣の相棒を横にかけまわることはできず、町の徘徊もしなかった。
 ただ、毎年の恒例として、池の桟橋に二人で腰かけた。
 そらはくもり、月を隠していた。

 それから、不思議なことに学校で変な噂がながれた。
 今までと何もかわっていないのに、これまで通り相棒と一緒にいるだけなのに、二人の関係がまわりにはかわってしまったように見えるらしい。
 何度か殴り合いのケンカになったが、勝敗はおぼえていない。
 ただ、この頃から相棒はケンカのさいにまじって助けてくれなくなっていたなと今さらながらきづく。
 そしてある日、帰り道のことだった。
 これまで通り相棒と二人であるいていると、何人かがあらわれて、ひやかして、からかった。
 もう慣れていたので、無視してすすんでいたのだけど、あまりにしつこいので、いい加減なぐってやろうとすると、相棒がおれの服のすそを握っていたのでやめた。仕方ないので、ここは逃げの一手と、相棒の手をにぎり、はしりだしたとき。
 相棒がこけてしまった。スカートをはいていたのだ。
 助け起こしたとき、相棒は少しないていた。

 それからしばらくして、相棒と一緒にいるのをやめてしまった。
 一緒にいたい、という気持ちはあったのだけど、同時に一緒にいるのが嫌だという気持ちもあったのだ。
 矛盾しているようだけど、おそらく相棒の涙をみたとき、わたしのはっきりと相棒の女を意識して、急にはずかしくなったのではないだろうか、とおもう。
 たまに、相棒をみると、たまに目があう。しばらくはそれだけだった。

 祭りにうかれ子供がはしり、こけて、涙をにじませる。
 若いころの妻にそっくりだ。
 助けおこして、なだめてやる。
 何かをおもいだしているのだろう、妻が微笑ましくて見ている。
 子供がはしゃぎ、あれこれ買ってほしいとねだり、妻がたしなめる。
 それでも最後には、降参して買ってやるしかないのだ。
 空を見上げると、あの頃と同じ恐ろしく綺麗な満月だった。
「月がきれいだね」
 わたしはその言葉を、空をみてではなくて、妻と子をじっと見て言った。
 突然の言葉に妻が反応できずにいると、子供が
「そうだね!」
 と元気にこたえた。
「わたしもよ」
 と妻はこたえた。
 あまりなやりとりに夫婦で赤面して、しばらく顔をあわせれなかった。
 永遠にはなれないように誓い合ったのだ。

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わたしはワードが簡単すぎると、インスピレーションがわかないときがあります。今回がそんなかんじです。
使いにくいワードを中心にストーリーをつくるので、今回みたいに全部使いやすすぎると、うまくつくれません。
前回みたいに二つつかいにくいと、また難しいので、なんともいいにくいのですけど。結構苦戦しました。

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