Re: 一行詩 十一行目 ( No.91 ) |
- 日時: 2024/02/23 20:34
- 名前: Fnoon ID:kFF9smOM
雪よ 私の罪を吸い込んでおくれ 空から降る雪に 逆説的に願うのです 私の深く愛したあの人は 既婚者でした 一時的な恋の炎は 雪降る竈の中で大きく燃えたぎって 灰になるまで私の身を焼き尽くしました 焼き尽くされた後 ベッドで 死ぬ間際の老犬のように 今の今まで蹲っていました 電気毛布は暖かい 雪よどうか 逆説的な恋の歌を静かに弔っておくれ 静かに雪の原を覆うようにして
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.92 ) |
- 日時: 2024/02/23 21:57
- 名前: Fnoon ID:kFF9smOM
棺火の奥に祖父が仕舞われた後 私たちは食事をした あなたを骨箱に仕舞う、その同じ名前の 箸というものを使って。煮物や焼いた秋刀魚は美味しかった。私たちはあなたの話題もせずに近所のことで大笑いした。 私たちが死んだあなた瞬間忘れたのちに 開いた襖から葬儀のスタッフが 私たちを読んだ 軽く白い 今にも砕けそうな骨になったあなたは既に 生きている命あるからだからは遠かった 私は軽く崩れやすい骨をそっと 同じ名前の箸であなたを摘んで 箱に入れた 入れ終わった後 あの焼き魚 煮物の芋とどう違うかを考えた 時代に人は飲み込まれて 一回の土となる 生ゴミは盥ですくって畑へと棄てられる あなたは車椅子で散々私たちを困らせていた 命とは人にとってそんなものではあるまいか
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.93 ) |
- 日時: 2024/02/24 07:51
- 名前: Fnoon ID:VjVCQ5do
イヤフォンに繋がった 女の人の声を聞く 「今日会社で山積みの仕事があって…」 面白くもないような話でも 耳の貝殻がざわざわと音の波を拾う 柔らかやな布団のように こそばゆい声を発している彼女は かわいい二次元のイラスト、アイコンに それ自身が彼女であるというようにスマホの陰に身を隠す
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.94 ) |
- 日時: 2024/02/25 16:25
- 名前: 陽炎 ID:fJI6VxRc
何度もキーボードを叩いては消して これが云いたいわけじゃない これが描きたいわけじゃない 何が描きたい 何を云いたい 心の出入り口を出たり入ったりいている言葉に右往左往
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.95 ) |
- 日時: 2024/02/25 16:31
- 名前: 陽炎 ID:fJI6VxRc
向こうから友達が歩いてきたから やあって手を上げたら素通りされて 他の子のところに笑顔で駆けていった あとから いたんだ?って 何のつもりかしらないけど お前の本性それで丸わかりだから
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.96 ) |
- 日時: 2024/02/27 18:34
- 名前: 陽炎 ID:RlWPddio
なんか食べたいけど 買い物行くのめんどいな 誰か代りに行ってきてくれないかなあ なんて 鏡に映った自分に云ってる
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.97 ) |
- 日時: 2024/03/01 15:29
- 名前: Fnoon ID:s0viR65E
鏡に写った私は真剣な顔をしていました。ひとり寂しい人は真顔な顔しか出来なくなってゆくのです。花咲いた野原に出たい 比喩として拙いかもしれけれど 伝われば良いんです 追伸、の追伸で転びました
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.98 ) |
- 日時: 2024/03/02 18:48
- 名前: 陽炎 ID:nMQUm4YE
医者に甘いものはダメ 野菜を食べるように云われてるのに 甘いジュースが止められない 吐血してるのに何故か食欲はある 食い気と吐き気 さっきも吐いた
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.99 ) |
- 日時: 2024/03/06 16:51
- 名前: Fnoon ID:MeOIbJIs
- 参照: h
イヤフォンに繋がった 女の人の声を聞く 「今日会社で山積みの仕事があって…」 面白くもないような話でも 耳の貝殻がざわざわと波の音を拾う 柔らかやな布団のように 重ねられる声を発している彼女は かわいい二次元のイラスト、アイコンに それ自身が彼女であるというようにスマホの陰に身を隠す
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Re: 一行詩 十一行目 ( No.100 ) |
- 日時: 2024/03/06 16:53
- 名前: Fnoon ID:MeOIbJIs
イヤフォンに繋がった 女の人の声を聞く 「今日会社で山積みの仕事があって…」 面白くもないような話でも 耳の貝殻がざわざわと波を柔毛に伝える 柔らかやな布団のように 声を重ねる女は かわいい二次元のイラスト、アイコンに それ自身が彼女であるというようにスマホの陰に身を隠す
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