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RSSフィード [25] ねじねじ小説。
   
日時: 2011/09/25 00:25
名前: 片桐 ID:uMXlTGA2

今日は「ネジ」にかかわる小説イベントにトライだ。
締め切りはだいたい一時間後だ。
捩じ込むぜい。

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ねじねじ小説。 ( No.3 )
   
日時: 2011/09/25 01:31
名前: 水樹 ID:rrR7sH62

今日は「ネジ」にかかわる小説イベントにトライです。



 僕は微動だにせず、ここに居続ける。今までそうであったように、想いを馳せるだけで永遠と、ここに居続ける。
 誰もが僕に気が付かず、僕は意識を持ち続ける。
 それでいい、僕はそれでいいんだと、納得していた。それが僕の役目なのだから。


 ある日、世界を震え上がらす出来事が起こった。文字通り、大地は怒り狂ったように震え、この国を絶望に追い込んだ。地面が波打ち僕達を跳ね上がらすトランポリンのようだった。大黒柱さんの歯があったら、砕け散る程くいしばっていただろう。
 大黒柱さんの強い意識が僕にまで伝わる。
「みんな、しっかり俺に繋がれっ! 決して負けるなっ!」
 その想いは僕の全身をも駆け巡り力へと変える。僕は仲間と一緒に心をも鋼鉄化させ身体を硬直させた。決して折れない心を一つに僕達は固まった。
 僅かな時間でいい、せめて、ここの人達が逃げる時間さえあればいい、それまで持ってくれれば僕なんてどうなったっていい。繋がっている仲間達の断末魔が僕の心をも震え上がらせ挫けそうになる。叫ぶように意識を張り上げる。回りから崩れ去って行く仲間達の大合唱、歌が好きだったあの娘も悲哀な叫びで消え行った。
 揺れは収まった。世界は停止し、時間も止まった。
 静寂に包まれる。個々の意識も安堵の息を漏らしていた。
 その突如、轟音と共に、僕は世界へと飛び立った。既に力尽きていた大黒柱さんの声を聞かずに済んだのは幸いだった。今までねじ込まれていた僕は一つきりになった。
石ころよりも軽い僕はどこまでも流される。僕の螺旋の身体は流されるのに適しているのだろうか。海流に乗ってどこまでも進んでいく。しばらくするとそれも終わりを迎えた。音も無い暗闇、僕はここに居続ける。
 僕は役目を果たしたのだろうかと自問する、答えは出ないのでそれもやめる。僕は誰にも見つからない海底で意識を閉ざす。

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