Re: 一行詩 十一行目 ( No.92 ) |
- 日時: 2024/02/23 21:57
- 名前: Fnoon ID:kFF9smOM
棺火の奥に祖父が仕舞われた後 私たちは食事をした あなたを骨箱に仕舞う、その同じ名前の 箸というものを使って。煮物や焼いた秋刀魚は美味しかった。私たちはあなたの話題もせずに近所のことで大笑いした。 私たちが死んだあなた瞬間忘れたのちに 開いた襖から葬儀のスタッフが 私たちを読んだ 軽く白い 今にも砕けそうな骨になったあなたは既に 生きている命あるからだからは遠かった 私は軽く崩れやすい骨をそっと 同じ名前の箸であなたを摘んで 箱に入れた 入れ終わった後 あの焼き魚 煮物の芋とどう違うかを考えた 時代に人は飲み込まれて 一回の土となる 生ゴミは盥ですくって畑へと棄てられる あなたは車椅子で散々私たちを困らせていた 命とは人にとってそんなものではあるまいか
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