参加御礼&事務連絡 ( No.12 ) |
- 日時: 2012/11/11 14:55
- 名前: 朝陽遥 ID:TLkIs7h2
- 参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/
> 楠山さま
ご参加ありがとうございます! そしてまさかの二百五十枚。(震撼) 軽~い気持ちで言いだしたミニイベントでしたので、まさかの長編に驚きつつ、嬉しくもあります。制限オーバーではありますが、特に罰ゲームはありませんのでご安心くださいませ。
先ほど読ませていただいたのですが、原稿用紙換算すると長いながらも、セリフ&改行多めの文体といい、テンポのいい進行といい、読みやすくて、いざ読んでみると長さはあまり感じませんでした。 楽しませていただきました。具体的な感想は、あらためて向こうで書かせていただきますね。
> ご参加中・ご参加を検討中の皆さま方へ
あらためてアナウンスさせていただきますが、 * 強制ではありませんが、参加された方は、積極的にほかの方の作品にも感想をお寄せいただけると嬉しいです。 嬉しいです!
繰り返しますが、一般投稿版の利用規約とは異なり、強制ではありません。あくまで皆さまのご厚意にお縋りしたく! タイミングを揃えての一斉投稿ではありませんので、感想を書くタイミングが悩ましいところではありますが、適宜よろしくお願いしますね。全作読むのは時間的に大変という方は、読まれた作品にだけでも、できればお願いしたいです。
あ、それから一般投稿板のほうを利用される方は、当然ながら当サイトの感想ルールが適用されますので、一般投稿板のほかの方の作品に最低一作以上、感想を入れられてくださいませね。念のため。
ということで、引き続き投稿をお待ちしています!
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感想です ( No.13 ) |
- 日時: 2012/11/12 21:14
- 名前: 楠山歳幸 ID:dAtK.51U
>きか様 わがままなお嬢様とジリ貧の主人公、お嬢様って案外苦労している男性にあこがれるのかな、と思わせる作品でした。リアルではちょっと、と思えるわがままぶりでしたがこの作品では可愛らしく感じました。 苦労の中で自分を理解してくれない彼女、底辺なんか知らないがため自分を理解してくれない彼氏、愚痴をいいながらも結局抱き合うラストが素敵でした。見せ方でしょうか。主人公の包容力もとても雰囲気があって良かったです。愚痴が目立つような気もしたのですがそれが嫌味にならず、まとまっていて良い作品でした。 ところで、耳ちゃんって何だったんでしょう(笑)。ここをつっこむのは野暮かも知れませんね。
>無線不通様 凄いですね。お父さんのファンタジー設定がかっこよくて笑ってしまいました。僕も初対面の方はまず靴をみようかなと思ってしまいました。そして妹設定、父と繋がっているところがポイントなのでしょうか、主人公も狂い出すんじゃないかというラストは怖かったです。笑い話にしたてたホラー作品(?)、これも見せ方なのでしょうか、凄い作品でした。 メッセージも読ませていただきました。個人的には誰もが厨二の可能性はあるんじゃないかと思います。本当なのかどうかわからないのに偏執してしまうようなもの、そういった類と一般に言われている厨二との違いはイメージや道徳という強迫等との違いで本質は同じじゃないかなあ、と思います。
>朝陽遥様 驚きました。あの火の国の作者様が、絶望まっしぐらな作品を書いてる!僕が知らないだけなのかも知れませんが(失礼)。 昔昔に聞いた長唄の荻江節のような美しい作品でした。確か戦に負けて桜の下で割腹するお話です。 冒頭なのでこんなことを書いてはいけないかも知れませんが、一兵卒の悲劇はパターンみたいなものが限られてしまいがちと思いますが、やはりそこはさすがのHALさんですね。魅せる文章なので派手なエンタメ性があるとかえって僕みたいな活字慣れしていないものは混乱してしまうと思います。一番凄いと感じたのは思い思いに戦っている戦場でした。僕が男のためか、戦争といえば奇をてらった策略とかかっこいい司令官の号令というようなどこか英雄じみたイメージを持ってしまうため、このシーンが個人的に一番壮絶でした。 森の象徴、戦争の喧噪と癒し(みたいな)との対比なのか、生き物(畜生)と戦場との例えなのか、読解力が無いためもう一言欲しいかなという感じでした。僕の感覚が鈍いためですごめんなさい。
あと、僕も陣家様のコメントに少し賛成であります。 あの作者様が熱く熱く無駄にかっこいい呪文とか物理的にありえねえだろな剣を振り回すとかお風呂の更衣室でどっきどきのばっちんぐとかええかげんにせえよなハーレムとかURYyyyyyyyy!なものをほんのちょっとでも期待していなかったと言えば嘘になります。失礼しました。
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感想です ( No.14 ) |
- 日時: 2012/11/18 22:34
- 名前: きか ID:MIYWkbYU
>無線不通様 「心のどこかにフランス人を」
ホラー傾向の話もかなり好きなので、非常に楽しく読ませていただきました。 日常に潜む恐怖というか、ふとした瞬間に日常の隙間から顔をのぞかせる非日常というか。 たとえばまず、妹だけがこうした言動を行ったのなら、通常の中二病を発症したものとして若気の至りとして処理され、主人公もここまで事態を深刻なものとしてとらえることはなかったのではないかと思います。 それが、発症したのが子供でなく大人(父親)であったところに、私たちは明らかな狂気を垣間見る。 そこに、やはり中二病は子供にしか許されない特権なのか、ともの寂しさを感じるとともに、中二病と狂気の紙一重さを恐ろしく感じました。
>陣家様 「同伴下校とソーサラーズ」
感想ありがとうございました。 とてもうれしかったです。 この話、バカップルと馬鹿っぷるをかけて書いてみようと思ったのが始まりでした。 (えと、いちゃいちゃが激しいのと、馬鹿なのと、って意味で) 実は私、男女の機微なんてさっぱりわかりませんが、巷のカップルの話を聞き、男女の目線って違うよなー、お互いの立場で意見を主張したら物事って平行線に進みっぱなしになるんじゃないか、と思って書いたような記憶があります。 男心も女心もさっぱりわからない私が書いたため、おそらくいろいろ間違っているはずです。 こちらからの返信が遅くなってしまってすみません。 私からの感想は短くて申し訳ないのですが、ファンタジー、童話板に書かせていただいています。
>朝陽遥様 「森は静まりかえり」
かっけー!!と思ったのがまず最初。 文章がやっぱりきれいです。 感想でほめてもらっていて恐縮なのですが、私としては朝陽さん(うわなんかてれくさい!)の描写力が羨ましくてなりません。 描写から浮かび上がってくる空気や色、においに強い憧れを感じます。 戦場から逃げ出した後にたどり着く森。 そこに咲く一輪の花に彼は何を投影していたのか。 言葉にしてあらわさずとも、心に伝わってくる情景描写に胸を打たれました。 ただ、やっぱり、どうせならワンシーンだけでなく物語として読みたかったなーと物足りなさが。 彼がこれからどこに向かうのか、とかそんなことに後ろ髪をひかれています。
>楠山歳幸様 「それは満月の三日前」 感想ありがとうございます!! ほめられていて照れてしまいました(笑) 女ってこんな感じなのかー 男ってこういう傾向あるんじゃないか? そんな妄想を思い込みで形にした作品だったのですが、そんなに否定的にとらえられていないところを、ありがたく思います。 そしてすみません。 まだ、「それは満月の三日前」を読み終えていないのです。 本当にすみません。 読み終え次第、ファンタジー板に感想を書かせていただくようにしますので、平にご容赦のほどよろしくお願いいたします。
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あと参考までに ご指摘のあった「耳ちゃん」ですが、結論から言えばウサギです。 ついでに言えば、題名を書いていなかったのですが、投稿させていただいた作品の題名も「ウサギ」で、まあ、ごにょごにょ、と。 ウサギにしたのは、水につけると体温調節ができなくてすぐに死んでしまう、さみしいと死んでしまうという噂話に由来していて、詳しく調べるとそうでもなさそうだったのですが、か弱いイメージがあったので、そのままで行きました。 さと子もさみしいと死ぬのかもしれんしな(まあ、死なんだろうが)と頭をよぎったこともあります。
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感想 ( No.15 ) |
- 日時: 2012/11/20 01:58
- 名前: 無線不通 ID:YSXWJmuY
遅れて申し訳ない。 まさか100枚前後の作品がほとんどになるようなイベントだとは思わなかったので、読めた分だけ感想を書きます。ごめんなさい。
きかさんの作品の感想
中二いうか、どちらかというと大人っぽい感じのする落ち着いた空気を感じました。落ち着いているといっても、二十二かそこらの、大人だけどまだ幼児性の抜けきらない年頃、みたいな。そういう感じがでてます(私の文体も幼稚だがそれとはまた意味が違う)。それは解っていてそうしているのだろうし、それがマイナスかというとそんな風には思いませんが、こういう作風のものが出ているとは思ってなかったので、そうきたか、という、驚きに近い所感を得たのです。 面白かったですが、なんというか……ほんとに何と言っていいのか分かりませんが、ちょっと、こう、平坦というか、薄味というか、終わり方は美しいのですが、少しスムーズすぎる感じがしました。言ってることは解るのですが(少なくとも私は解ったつもりになっている)、そりゃまあ、そうだよねと思うのです。この文量なのであまり高望みをするのはどうかと思うのですが、ちょっとばかし軽かったです。
「森は静まりかえり」の感想
私には文章の良し悪しは解らないですが、お上手だと思います。でもちょっと描きすぎてる様な気もします。三人称視点だから当たり前なのかもしれませんが、周囲の描写が冷静すぎるている、俯瞰しすぎている、そんな気がします。しかし、それは気のせいだ、と言われれば返す言葉もありません。私にはよくわかりません。 冒頭部分のようですので感想はこれ以上書けないので、以上とさせていただきます。
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二作目、投稿しました &一作目の感想返信 ( No.16 ) |
- 日時: 2012/12/09 22:20
- 名前: 朝陽遥 ID:2pyPNGMs
- 参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/
二作目「嘆きの森」、ファンタジー板のほうに投下しました。 http://www.totalcreators.jp/cgi-bin/ftdowanado/bright.cgi?log=&key=20121209215949&action=html2
自分のなかの中二的萌えを遠慮なく追求したら、どういうわけか驚異的に地味になりました。なんでだ……。 しかも20×20換算で百枚をちょろっとオーバーしました……。もっと短くまとめるつもりだったのに! 長くなってしまいましたので、最初のほうでお口に合いませんでしたら、どうか遠慮なくスルーしていただきたく!
そして前作への感想レス、ありがとうございました! 以下、遅くなってしまいましたが返信です。
> 陣屋さま ありがとうございます! そして物足りなくてすみません……。 俺Tueeeeee! 等々に関してはたしかに燃える展開ではありますが、あれです、多分、男子の中二病と女子の中二病には若干のギャップがあるんだと思います。リアル中二だった私は流血とか過去の罪とか戦争とか自己犠牲とかにおおいに惹かれておりました……ということで、特に続きはないですあしからず! すみません! 続きといえば、陣屋さまのシリーズ二作目の進捗はいかがでしょうか? ひっそり楽しみにしております。もし万が一イベント期間に間に合わなくても、何かの形で読ませていただきたいです。 あらためまして、ご参加&ご感想ありがとうございました!
> 楠山さま ありがとうございます。中二のときは絶望まっしぐらなかんじの、流血とか不幸な生い立ちとか過去の罪とか、あと人死にとか人死に人死にとか書いてました。今回なんというか、大変懐かしい気持ちになりました。 萌えポイントがそこだったもので、なんというか冒頭とかじゃなくて続きはありません……すみません。なんとなく掌編としてもっとすっきりとまとまったオチっぽい書き方はできなかったものかと反省しております。お目汚し失礼いたしました! ご感想・ご指摘、深く感謝しております。あらためまして、ご参加ありがとうございました!
> きかさん ありがとー! 中二的萌えを吐きだしたかっただけで、続きとかぜんぜん考えてませんでした。お恥ずかしい。なんか、こう、すぱっとキレのある掌編を書けたら幸せなのになあと思います。 あらためて参加ありがとうでした! そして仕事いそがしいと思うし無理は禁物だけど、でもこっそり新作も楽しみにまってますからー!
> 無線不通さま ありがとうございます。三人称がうまく使いこなせず、無念でした。 情報量の多すぎる件については、なんといいますか、もっとも自分の好きな呼吸で書くと、なんとも過剰というか冗長というか、そんな感じのことになってしまいます……。お恥ずかしい。普段ならいくらなんでももうちょっとくらいは自重するところなのですが、イベントなので、ひとつ開き直って思うぞんぶん自分の呼吸で書かせていただきました。読みづらくて申し訳なかったです……! お目汚し大変失礼いたしました。ご感想&ご指摘、感謝です。 あらためまして、ご参加ありがとうございました! またなにか機会がありましたら、一緒に遊んでやっていただけると嬉しいです。
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Adieu ( No.17 ) |
- 日時: 2012/12/24 01:53
- 名前: asari ID:E6ocJRGQ
「それで、あんたはその子の王子になってやるわけね」
洋子は終始挑発的な態度で元恋人の話――二週間に渡る二重交際の言い訳――を聞いていた。 駅前の日当たりの良い喫茶店でのことである。時計はまっすぐに空を指し、店は一日のうちでもっとも華やかな賑わいで満ちる。 隣の席の紳士などは熱心に今朝の朝刊を読むふりをして若い誤ちに聞き耳を立てていた。 「お前のそのドラマティックな物言いもとても魅力的だったよ。さすが現代テレビっ子。だけどそれは影響されやすいだけで、本当の言葉じゃない」 勇太はしたり顔でそう言い、大袈裟に首を降る。自然、口元が引きつる。 勇太の正直で子供っぽいところがいいと、付き合う前は随分お熱だった自分を思い出す。勇太の少年らしさは少しも損なわれていないのにおかしいな、と顔を歪ませて不意に目頭が熱くなった。 「真実の愛に犠牲は付き物なんだ。泣かないでくれ」 堂々とした台詞とは裏腹に、勇太は顔を伏せた洋子におろおろと紙ナプキンを握らせようと必死であった。決して受け取るものかと伏したまま拳を握りしめる。 「真実の愛?」 と洋子が低い声で呟いたとき、喫茶店のドアが激しいベルの音と共に開いた。 「勇太!無事!?」 飛び込んできたのは派手な格好をした若い女だった。やたら嵩張ったスカートで周囲の物を蹴倒しながら、一直線にこちらへ向かってくる。 思わず顔を上げた洋子を見て女は絶叫した。 「このメデューサ!勇太から離れなさい!」 大声に店員が驚いて女に指差された洋子を凝視する。急に顔を上げた洋子は長い黒髪を振り乱し、さながらB級映画の女幽霊のようであった。 洋子はさっと朱に染まり下を向く。 「サーヤ、それはちょっと……」 勇太が宥めるように女に話しかける。 「忘れないで……勇太。あなたと私がいにしえ、王国で引き裂かれ、無念のまま来世を誓ったことを」 サーヤは優雅な手つきで勇太の顎をとる。すると勇太の顔はたちまち神妙になり、サーヤと視線を合わせた。 「ああ。忘れるはずはない。今度こそ運命を共にしよう、サーヤ、光の姫よ」 「ああ、千年の孤独を埋める唯一の王子……」 気づくと、呆気に取られて口を馬鹿みたいに開いていた。二人は完璧になりきっていた。 周囲が見えていない、というより現実を見たことがないんじゃないかと洋子は思う。 激情の波に襲われていた洋子の胸中は二人の熱病に侵されたようなやりとりに急速に凪いでいった。 (おい、サーヤ。自分の顔を鏡で見てみろ) 何が姫だ、という言葉こそ本音であったが言わず、洋子は代わりに見当違いなことを言った。 赤い目を勇太に向け、一息に吐き出す。 「ああ……ユータ!わたくしはずっと待っていたのに!」 え、と勇太は間抜けな声を漏らす。 素っ頓狂なことを叫んだ洋子に、盗み聞きしていた客たちは体裁を忘れて一斉に目を向けた。 「あなたは忘れてしまったのね……わたくしの人生で最も輝いていたあの幼い日々を」 もう恥も外聞もない。勇太の手を取り両手で包み込んで、見つめた。できるだけ物悲しげになるように。 「生まれてすぐお母様が逝かれ、後ろ盾を無くしたわたくしの月影の宮に、末の皇太子である貴方だけは足繁く訪れてくれた。継母となったサーヤ姫の実母に虐げられ、粗末な生活をしていても貴方がいたからわたくしは救われていましたのよ」 「えっと、ごめん。俺は舞踏会に誘われた彼の大国の王子で……」 「惑わされているのよ。記憶を何もかも改竄されて。あちらのお母様は魔術がお得意でしたもの」 そう言って横目で見やると、サーヤは顔を真っ赤にして、乱暴に洋子の手を掴んだ。わなわなと勇太と握った手を解かせようとする。強く爪を立てられ、血が出てきたけれど絶対に離すものかと全力でを握り込んだ。 「痛い!痛い!」 勇太が情けない声を上げる。 「離しなさいよ、メデューサ!勇太、惑わしてるのはこいつよ。王国を滅ぼしたのもこのメデューサ!約束したでしょう?滅びる王宮で」 「滅びたのは貴方のお母様のせいでしょう。飢えた国民に暴言を吐いて貴方方親子だけがいつも贅沢をしていた。じき反逆が起こるのは火を見るよりも明らかだったわ」 皇女らしく、そう精一杯高貴な笑みを浮かべる。 「それに、仮にも姫ならそんなお下品な言葉使いをされますかしら」 お株を奪われ、我を忘れたようにサーヤが突進してくる。洋子はサーヤの醜い般若のような顔をわし掴みなんなく止めた。 他愛ないことだ。こんな茶番ならいくらでも続けられる気がした。 勝ち誇って勇太に問う。あくまでそれらしく。 「ユータ様、どちらを信じられますか?」 そう言うと、思いがけず勇太の目線は洋子の手にそっと落とされた。食い込んだ爪の痕から少し血が出ている。気まずく片手で隠そうとすると、勇太がぱっと手を割り込ませ爪痕を撫でた。 「傷つけて、ごめんな」 その声の温かさに隙を突かれて、胸がつまる。何故だか、前よりもっと泣きたくなった。 サーヤはテーブルの端から縋るようにその顔を覗いている。 勇太が彼女に見向きもせず、もう一度口を開いたとき、盛大な泣き声が上がった。洋子ではない。 「ゆうちゃああん……いかないで、私の、光の姫の、千年の孤独がぁ……」 サーヤはしゃくり上げ、つっかえながら意味不明なことを言って、遂に堰が切れたようだった。スカートの型を潰して座り込み、ごめんなさいと泣き喚く。洋子ではなく勇太の方を向いて。 赤ん坊のように箍の外れた涙だと、気づくとぼうっと眺めていた。はっと向かいの席を見ると、サーヤを一心に見つめる目があった。 洋子は知らない、見たこともないような表情だった。ねぇ、と思わず呼んでいた。 聞こえないようだった。 「……さようなら」 え、と気の抜けた声を背後に店を出る。 外は、眩しい。 小雨が降っているのに、雲の隙間からところどころ光が見えて綺麗だった。 冷たい雫が肌に伝う。折りたたみ傘を持っていたけれど、濡れるのは気にならなかった。 駅を行き来する人ごみに紛れるように、前を向いて歩きだす。
「私の孤独は……」ぽつりと呟いた。
了
ここまで読んでいただきありがとうございます。 中二病を行動に移せるのは周りを無条件に信頼してるから?とか書くうちになんとなく考えました。 文章もまだまだ納得できないのですが今回は特に正しい改行を意識しました。お暇があれば目についた間違いを指摘していただけると嬉しいです>< もちろん一行でも感想をいただけたら恐縮です。
皆様の作品の感想は年内に必ず書かせていただきます!
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感想&お礼 ( No.18 ) |
- 日時: 2012/12/24 17:44
- 名前: 朝陽遥 ID:twm5zD3I
- 参照: http://dabunnsouko.web.fc2.com/
>asariさま
ご参加ありがとうございます! 拝読しました。
「あっ王子様ってそういう意味!?」から始まって、読み進めるたびに意表を衝かれる感じで、楽しく読ませていただきました。まさか主人公が乗るとは思いませんでした(笑)
百年の恋も冷めそうな経緯なのに、恥も外聞もかなぐりすててまで恋人を取り返そうとしたのは、意地やプライドもあったのでしょうが、やっぱり好きだったんだろうなあ……ラスト、じんわり切なかったです。
そうそう、投稿期間は年内いっぱいですが、感想のほうについては締め切りを特に設けていませんので、ご無理なくお時間のあるときに、読まれた作品だけでも書きこんでいただければと思います。
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Re: みんなで書けば怖くない! 中二病イベント開催します! ( No.19 ) |
- 日時: 2012/12/26 10:13
- 名前: asari ID:NJcgAmBo
>>きかさんの作品
価値観の違いを不器用でも埋めようとする二人が素敵でした。 わたしは同性の友達とでもずれてしまってうまくいかないことがあるので、 二人のもどかしいやりとりについ共感してしまいました。 特に>「もう戻ってこないかと思った」 さと子のこの台詞で一気に切なくなりました。 戻れてよかったねぇ;と。 全体が綺麗にまとまっていて、読んで良かったとしみじみ思わせてくれる話だと思います。
>>「心のどこかにフランス人を」
主人公の冷めっぷりと絶妙な会話の間に楽しませていただきました。 不可解なホラー?SF?母を亡くして不安定になった家族愛の話? 色んな読み方が出来る作品だと思いますが、わたしは最後の >わたしの頭はちゃんとおかしくなっているのだろうか。 に主人公のかすかな期待感を感じました。 みんなで中二病で楽しく遊ぼうぜ!みたいな。 でもそれにしてはお父さんやりすぎですね… わからない。 わからなくて何だか心に残る作品でした。
>>朝陽さん
感想ありがとうございます。 書きたかったことを優しく汲みとっていただいて正直ほっとしました。 しかし掲示板に公開してから読み返すと、感情の流れが途切れて不自然だったり 描写不足な部分が目について、こんなもん読ませてすみませんと謝りたくなります(ーー;) 他の方の作品はゆっくり読んでいこうと思います。
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そして、物語としては竜頭蛇尾 ( No.20 ) |
- 日時: 2013/01/01 11:32
- 名前: お ID:lRXF20ZY
帯刀さん、感想ありがとうございました。 おっしゃること、逐一ごもっともで、言い返す言葉もありません。 まぁ、3日で取り敢えず終わらせられる展開と文面で大急ぎで書いたことが過ちですね。
ちょっと書き直すのでいったん、消します。
また、よろしくお願いします。
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Re: みんなで書けば怖くない! 中二病イベント開催します! ( No.21 ) |
- 日時: 2012/12/31 14:19
- 名前: 帯刀穿 ID:kXgTzTp2
HALさんへ。 何やら懐かしい名前が…… 少しばかり昔の知人が投稿していたので、頼りのレスを入れることにした。 とりあえず、こちらに参加するかはまだ未定であるものの、いくつか作品があるので 感想を投稿したい。
おさん久方ぶり。 まずは、投稿された作品への批評と感想を。 正直にいうとおさんがこういうものを執筆しているとは露知らずであったものだから、一瞬誰の作風かと、いかぶかしげに思ったものだ。 しかしながら、読み進めていくうちに、既存の世界観に魔法を取り入れたという、そこそこに面白みのある設定だ。 少しばかり、場所と時間について、時折、判然としないところがあり、映像化するための脳内再生で不首尾が存在していたことを除けば、言葉遣いといい、まずはわかりやすい。 女王陛下というのであるからには、イングランド女王なのだろうか。 次々と登場してくる人物は、何かしら命題を抱えているということがはっきりしており、どのような事柄であるのか。馬鹿馬鹿しい行事やしきたりに縛られたアルスヴァートン卿の秘密。大まかなところは終わっているかと思える。 風景の描写と、地域の設定、この二つの欠如が著しい。どうせ日本人には理解不能といったところかもしれないが、やはりある程度はほしいものである。 すでにシナリオそのものは終わっているのだから、あとは肉付けの一環として加筆すればよいので、資料と格闘されよ。 それから、方向性が一方通行になっており、ミスリードの一つもないので、すっきりし過ぎているようだ。全体像の部分で、掘り下げを要求して、今回の記載を終了する。 おさんのこれからの繁栄と邁進があらんことを。
追伸。 中二病といってよいのかどうか謎な作品はあるが……枚数がずば抜けて多い。 陣用のものであるし、投稿期限が今日までなので、割愛……したほうがよいのではないかと思う。
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