Re: 寒いなんて言い飽きた! なミニイベント ( No.1 ) |
- 日時: 2014/12/18 21:52
- 名前: はなの ID:KsbcO2n2
夏! 花火大会に夏祭り! を! 私可憐は毎年一人で過ごしてきた! ……けど今年は一人じゃないっ。大好きな彼がいる。 「って、手にフィギュア握ってんじゃないよ可憐」 ともちゃんは豪快にあたしの頭を殴ってフィギュアをひったくった。痛い。 「だってともちゃん、今年も彼氏出来なかったんだよ? でも夏は来るんだよ?」 「だよ? じゃねーよ。二次元から帰って来いアニオタ」 「琉衣君かっこいいもん~」 「そりゃね、女の子向けに作られた美少年キャラクターですからね」 「いたたまれないんだよ、あたしは」 「いいじゃん、私幸せだよ?」 琉衣君のグッズ買いに、東京まで行って水着だって買ってきた。 琉衣君ったらいい体してるんだあ~。 二次元に入れないから、あたしは二次元からやってきてくれた彼のグッズをたくさん集めて持ち歩いてる。デートデート! 「本当は、あたしと彼氏作って夏祭り行こうって言ったじゃん! 常夏の海でスイカ割ろうって」 「うん、ともちゃんには彼氏出来たけど私にはできなかった。しかたがないよぉ」 だから、もうあきらめて。ともちゃん。 私には琉衣君がいるから、何にも心配しないで遊びに行ってきてよ。 「嘘つき」 「え?」 「好きな人がいるって顔してる」 「いないよ」 だから気が付かないで。 「告白してよ」 「いないってば」 「あたしの彼氏、可憐も好きになっちゃったんでしょ? ずっとあたしの顔見てそらしてばっかで……イケメンだしやさしいもんね。仕方がないよ……あきらめる気なんでしょ?」 「……うん」 「……? なんか納得いかない表情だね」 「ううん、そのとおりだよ」 そうしておいたほうが、きっとともちゃんは私のことが好きなまま。 私は琉衣君のフィギュアを奪い返してにっこり笑った。 「だから、あきらめる代わりに琉衣君を愛しちゃいます」 「それは駄目、男の子紹介するから」 「そんなの意味ないよ、かないっこないもん」 「そんなにあたしの彼氏が好きなの?」 困ったようにともちゃんは笑うから。 「んー」 私はもう少しともちゃんを独占したくて笑うのです。 告白。 私はともちゃんがこの世で一番好きです。 彼氏を作ろうとして、ともちゃんに彼氏ができてわかったの。 誰にも渡したくなんかないって。 でもその気持ちは私だけのもの。 「今は琉衣君のほうが上かな?」 「もーふざけないでよっ」 今はまだ、直接言えない。 秘密の告白なのです。
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