束の間の月
ガサガサ 鳴る コンビニ袋
風は 音を たてない
雲は 砂時計のように 雑に流れて
月は 束の間 夜を嘯く

なんだか 誰も 見ていない 
シケた ドラマの シーンみたいで
手軽な 安っぽい 感傷が 
束の間 喉の奥 貫く

「足元は もう 見えたかい?」

刹那 照らす 月明かり
問いかける ように 
顎を 掴んで 
夜空に 顔を 向けさせる

団地の隅の 小さな公園
確かめて 誰もいない  
声に 小さな
音にして 吐き出した 



鈍色の 雲が 
遮れきれない
闇と光を 彩り 消し

終わりも 始まりも
そんな ものだと

諭すように 束の間の月
阿印陀布
2019年04月20日(土) 07時07分09秒 公開
■この作品の著作権は阿印陀布さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
偉大なる師を偲んで

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No.1  遠江  評価:50点  ■2019-04-27 16:52  ID:I/58kR.CvOA
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 雲はとても身勝手なもので、どんなに空がうつくしいと予報されても、音も立てづにその空を奪い去ってしまうもので困りますよ。
 流石にまだわたしは若くて想像もできないですけど、先生は星になっても先生であるんですかね。それをすてきに思いました。
総レス数 1  合計 50

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