編地の揃わない悲しみに

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 自分を救ってやれる言葉も吐けないで
 なに詩なんか描いてやがるんだ

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 ねえ 書き換えられない過去などないというなら 
 これから話すはなし 全部作りごとだと思う?

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 雨が降らないから あたしはユーウツなの

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 自分の都合しか考えられない人がキライ 
 だからぼくは自分がキライなのでしょう

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 どんなにいらないからって
 捨てることができないものはなぁ〜んだ?
 
 それは自分自身です

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 悲しみの数をひとつふたつと数えても
 いつまで経っても終わりがないの
 数えるたびに増えてしまうのは
 一体どういうわけなのかしら

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 生まれたこと自体が 私自身をがんじがらめにする

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 誕生日は忘れたふりをしていたわ 
 自分の親に あんた誕生日いつだっけ?と云われた日を
 忘れないために

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 ピノキオは人間に憧れたけど
 僕は人形になってしまいたいとせつに願ってる
 言葉も感情もなにひとつ持たずに
 ただ静かに座っている
 そんな人形に

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 無闇にストレスを与えないでください 
 38度以上の高熱が出ます 
 激しい胃炎に襲われます 
 夜中に何度も吐きます 
 全身を切り刻まれたような 激しい痛みが走ります
 眠れなくなります
 発狂するかもしれません
 自分の痛みばかり押し付けないでください
 大人しくなにも云わないからといって
 何も感じていないわけではないのです
 取扱いには細心のご注意を

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 心ない言葉なんていうのはない
 心にない言葉など吐けない
 その人は おそらく
 心がないという心の持ち主なのだ

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 私たちはきっと 使っている言語が違うのだろう
 解り合えないのは きっとそのせいなんだろう

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 心が傷ついたとき
 ちゃんと目に見えて解るように創っておいてくれたらよかったのに

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 淋しい虚しい優しくされたい見えない壁 
 近寄らないででも冷たくもしないで 
 罪と罰 
 なんのための? 
 治らない傷口 
 かさぶたの下は乾かないまま膿んでいく 
 辛いのって云ったら 
 自分の方が辛いって 
 弱音吐くことも許されないのなら いっそもう

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 そうやっていつまでも支配できると思ったら大間違いよ

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 あんたのやさしさなんか 所詮は自己満足でしかないじゃない

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 ほら 今あんたの本性が 絶賛剥き出し中だよ

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 あったことをなかったことに 
 なかったこともあったことにできてしまうあなた 
 あなたの云ってることはだから 
 全部に頷くわけにはいかないのです

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 笑うことも泣くことも怒ることもしゃべることもせず 
 ただ能面のような顔でうなずいてさえいれば 
 あのひとにとっては満足なのでしょう

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 私は私を縛り付けるすべてのものから
 解放しなければならないのです

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 もうとっくに気がついている
 手を伸ばしたときにはもう 
 なにもかもが手遅れだったんだってこと
 必要だったのは愛なんかじゃなくて
 そんな使い物にならないようなガラクタなんかじゃなくて
 無限地獄のようなこの毎日から逃げ出せる
 確かな方法だけだったのに

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 子供を愛さない親なんていない 
 なんていう嘘で世界をコーティングしないでください

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 いつまで待ってるつもりなの
 誰も探してなんかいやしないのに

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 あのときああしていれば 
 あのときあれをやらなければ 
 人生は変わったかもなんて戯言は 
 もうたくさんよ

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 ふいのやさしさに 心が震えるからイヤだ

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 詩という道の上で 野垂れ死んでしまいたい

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陽炎
2019年07月26日(金) 02時29分57秒 公開
■この作品の著作権は陽炎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
お久しぶりです
最近めっきり見かけなくなってしまった人たち
今頃どうしていらっしゃるのでしょう
また描いてくれたらうれしいんだけど
どうなんでしょう

この詩は、一行詩に少し手を加えて
繋ぎ合わせたものです

最後まで読んでくださった方
付き合ってくださって、ありがとうございます

この作品の感想をお寄せください。
No.4  陽炎  評価:0点  ■2019-08-17 01:55  ID:uVD8.FKNQlU
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☆僅夜さんへ☆

いつもありがとうございます

>一節一節にドギマギさせられる。
 まるで玩具売場だ、楽しんでる自分も居る。

そのように感じていただけたのなら、光栄です。

走り書きのような言葉の中に
僅夜さんの心にふれる何かがあったのなら
とてもうれしいことです

ありがとうございました
心より感謝
No.3  僅夜  評価:50点  ■2019-08-13 23:48  ID:P6RVzPWnNEY
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一節一節にドギマギさせられる。
まるで玩具売場だ、楽しんでいる自分も居る。
これは逃避だろうか、あるいは共感してしまうと引き込まれると防衛本能?
積み重なった日記帳を読み返している気分だ。
No.2  陽炎  評価:0点  ■2019-08-05 13:31  ID:uVD8.FKNQlU
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☆詩歌敗北者さんへ☆

お久しぶりです
いつもありがとうございます

ひとの痛みをわかろうと
考えに考える逃げ腰さん(旧)を
わたしは尊敬します

多かれ少なかれ
誰だって自分の痛みには敏感です
よく、こんなに我慢してる人間はいない
などと、平然と口にする人がいますが
そういう人ほど、どれほど人を傷つけているか
気がついていないんだと思います

誰だってナイフになれる

この言葉を、いつも心の奥底に持ち歩いています

小説を読みたくなりましたか
短い言葉の中にそれだけの何かがあったならうれしいです
と、前向きに捉えつつ(^^

ありがとうございました
心より感謝
No.1  詩歌敗北者  評価:50点  ■2019-07-29 13:20  ID:TzGSiGaGs2k
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久しぶりです。
僕も歳をとって、あなたがどんなに苦しい気持ちでいるかがわかります。
それに気付くまでに時間がかかった。それほど僕は傲慢で若かった。許して欲しい。その幼さを。
人の痛みがわかってようやく大人の仲間入りが出来ました。恥ずかしいです。
また追加で感想付け足します。(敬礼)

読み返していて思いましたが、あなたの痛みに重ね合わせることができるところがあります。
孤独とか不理解とか人の意地悪いあの嘲笑とか、そういった刺すような痛みに耐え続けたあなたのその痛みは本当によくわかります。
恵まれたものはその外側にあるものに気付きません。そして、失うこともなく愚鈍にどんどんと冷たくなっていきます。
しかし、ひとたび大切なものが失われると大騒ぎして被害者面します。僕のことですが...。
それに気付くまでに多くの人を傷つけてきたのにもかかわらずです。
感想はここで終わりますが、なぜかこの詩を読んでいて小説を読みたくなりました。深い意味はありません笑。
ではでは。
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