世界の大きさを知ること
心が死んでいるのだ


一般的に“美しい”と言われるもの
可愛いと言われるもの
珍しいと言われるもの
それらを幾ら見ても 感じても

心が動かなくなったのだ

確かに綺麗だ
可愛いし、珍しい
しかし、それだけだ

(ふーん)
としか思えなくなってしまった

桜の散る様子を見て
思わず走り出した幼少期も
嫌なことを思い出した中学の頃も

何かしらの心の動きはあったのに


小さい頃は
世界の全てが新鮮だった


ふと、目線を下げてみれば
何かが変わるのではないかと
自室の床に 腰を下ろした



ジャングルが 広がっていた


下から見上げる
机が、椅子が、ベッドが
自分を囲む全てのものが
自分より偉大な何かに見えて


机の上を見たいと思った
椅子の上から見える景色を知りたくなった


たったこれだけのことで
心は疼く

ヤエ
2016年08月08日(月) 07時55分23秒 公開
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No.8  ヤエ  評価:0点  ■2016-09-12 00:35  ID:OCozLcSOeMU
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秋味ビールさん
最近リアルが忙し過ぎてなかなかここにも顔を出せていないのですが、こうして見に来て頂けているというだけで嬉しいものですね。
描きたいことはまだまだあるので、また落ち着いたらかおだします。
嬉しい言葉の数々ありがとうございました。
No.7  秋味ビール君  評価:0点  ■2016-09-02 23:27  ID:39J3sxaqNHk
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一読してふっと切なくなりました。感が興った、読んで心が動いたということですね。「心が動かなくなったのだ」がどれほど真剣にまた深刻に語られてるのかは的確に推量することはできませんが、ある程度そういうことは誰にでもあることだと思います。興味はどんどん他に移っていくし、悲しいかなそれが老いというか人生なんですよね。
後半ではそれらを否定しているようです。タイトルにもあるように。
目の位置を落としてみればなにかが変わると。それだけで「心が疼く」と。まだまだ知的好奇心は元気なのかな。ほんとうに心が死にかけの人はもっとどんよりしてますからこういう詩の結びにはなりにくいですからね。この詩には希望がある。そう信じます。
まあ他にも色々こまかいところや抱いた感想はあるんですがこの辺にしときます。もち素晴らしい!(50点)ですが、ミス点数があるようなので調整しときます。P.S. まだ詩作つづけられていたようで良かったです。どんどん成長していますね。かなり感触いいですよ。

No.6  ヤエ  評価:0点  ■2016-08-12 14:28  ID:OCozLcSOeMU
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楠山歳幸さん
こちらこそ、興味を持ってくださりありがとうございました!
少しでも伝わったなら幸いです。
嬉しいお言葉ありがとうございました!
No.5  楠山歳幸  評価:50点  ■2016-08-11 23:40  ID:Q9JgogUpaCM
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 丁寧な解説ありがとうございます。わがまま言ってしまいすみませんでした。
 自分、感性が乏しいため大きさを何かの量ではないかと勘違いしていました。しかし、好感は下がるどころかさらにこの詩が好きになりました。
 水は低きに流れる、流れない水は腐るという意味が氷解したような心地です。
 勘違いついでに、見上げるでつながるジャングルもいいですね。思えば酸素は植物と関係あるわけで街中の自室にも森が広がっている、そう思うと世界が広がる心地です。自分も仕事や何かでネガティブになった時「世界の大きさを知れ」この詩を思い出そうと思います。
 素敵な作品ありがとうございました。
 
No.4  ヤエ  評価:0点  ■2016-08-09 23:21  ID:OCozLcSOeMU
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史裕さん
コメントありがとうございます。
視点を変えることは本当に大切なことだと思い知らされる今日この頃です。
綺麗なものは綺麗で当たり前だと感じてしまっている自分、本やテレビ、インターネットで見た知識や風景がいざ目の前に現れたとき、それが当たり前なのだからと感動できないことは悲しいだと実感します。その際に、むしろ事前知識との相違点を探るような探求心を持っていれば、それらを「見る」以外の目的を発見できれば少しは何かが変わるのかもしれません。

非常に感覚的な話ではありますが、少しでも伝われば幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。
No.3  ヤエ  評価:0点  ■2016-08-09 23:16  ID:OCozLcSOeMU
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楠山歳幸さん
読んでいただきありがとうございました。
読んでいただいた後に詩の内容を少し弄ってしまい、申し訳ありません。

今回の詩は、実体験として(最近何を見ても特に何も感じなくなったな)と思ったときに、自室の床に腰を下ろして、普段視線の下悪いは同じ視線にあるものが、自分より上の位置にあることで、机の上や窓の外が見えなくなり、そこに何があるのかは知っているはずなのに、幼少期の、(何があるんだろう、登ってみたい、気になる)などといった好奇心のようなものがわいたのが面白かったというお話です。

私は大きくなるにつれて、視点も高くなり、様々なことを知ることで、分からないことはわからなくても仕方がないほど難しく、自分に理解できる範囲ではある程度のことは理解できてしまったと思い込んでいるために、世界が小さく、つまらないように思えていたのではないかと思い、心を動かすにはまず、「世界の大きさを知ること」(ここでいうならば、物理的にですが目線を下げて、普段よりも広い世界を体感するところ)から始めてみればいいのではないかと感じたため、こういった題をつけました。
世界の大きさを知ることには、もちろんテレビや本にも載っていない現象を見つけること等も含まれると思います。

「ジャングルが広がっていた」に関しては、(よく見知った場所のはずなのですが)知らない世界、未開の地に自らがワープしたような錯覚として、この言葉を使いました。私は昔から冒険にあこがれていた節があるため、未開の地の象徴として「ジャングル」を引っ張ってきたのだと思います。ジャングルに生息する植物は大きく、木々に囲まれて全体が見えないという点と、見上げるという感覚も、伝えたい点と似ている気がしました。

長々と失礼しましたが、疑問点には答えることが出来たでしょうか?
もし、見当違いの話をしてしまっていたら申し訳ありません。

コメントありがとうございました。
No.2  史裕  評価:40点  ■2016-08-09 09:54  ID:ZCtGeB.LeMo
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視点を変える
その行為自体は大したことではないのだけれど
劇的な変化をもたらすこともある。

小さな行動が大きな影響を与える
何か普遍的な意味を持っているように感じる良い作品だと思いました。
読ませていただきましてありがとうございました。
No.1  楠山歳幸  評価:50点  ■2016-08-08 21:42  ID:Q9JgogUpaCM
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 読ませていただきました。
 前半、韻というのでしょうか、迫るものを感じてこういうのも詩の魅力だったなあと読んで嬉しく思いました。
 
 自分を囲む全てのものが
 自分より偉大な何かに見えて

 恣意的?な知識より我に返った時の自分の空間が本当はすばらしいということでしょうか。壮大さを感じるような言葉でした。
 難癖ですが(ホントこんな奴ですみません。聞き流してください)後半はバラバラな印象、素人目で読み取れない自分が悪いだけですが、初読では突然自室とジャングルのアンバランスさを感じ座っているなら机の上が見えるのではというしょうもないツッコミもあって失速した印象でした。ここは自分を見つめ直したた所から広がる新たな希望と解釈しております。
 題名に興味を持ちました。読み取れない自分が悪いのですが、よければ解説をお願いします。スルーしてくださってけっこうです。
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