無音

そう気付いたのは 最近だった
否、ずっと前から気づいていた
気付かない振りをしていたんだ

静かな帰り道
バスの窓から見える景色を
ただぼんやりと眺めながら

胸の奥底の違和感に ため息をつく

肩にかかる重量と 熱
奥に沁み入ってくる その香り
底知れぬ幸福感と……これは

透明な炎が
パチリと弾けて、そうして消えて
揺らいで、弾けて、また燃える

温度のない、胸に燻るその炎は
ただ息苦しさだけを与え続けて


ため息


早く目を覚ましてくれ
話してる内は まだ楽で
無音の時間は 心に毒だ



ヤエ
2016年05月02日(月) 02時46分30秒 公開
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■作者からのメッセージ
お久しぶりです。

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No.4  ヤエ  評価:0点  ■2016-05-16 07:02  ID:BymBLCyvz/o
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ラムネ・シガレットさん
こんにちは、素敵なPNですね!

心地よい距離感を壊すのが怖くて伝えられないこともありますよね。
面白いと思って頂けたなら幸いです。
ありがとうございました。
No.3  ラムネ・シガレット  評価:50点  ■2016-05-15 02:39  ID:3CCQGuS3fsc
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はじめまして。
僕にはロマンチックな恋愛模様が浮かびました。
主人公のもどかしい気持ちが伝わってきて、面白かったです。
No.2  ヤエ  評価:--点  ■2016-05-08 14:30  ID:Uf7XqFVsX0k
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藤色の自転車さん
こんにちは、藤の季節はいかがでしたか?
好きと言って下さってありがとうございます。
本当に、胸が苦しい今日このごろですが、なんとか平静を保って行きたいと考えております。

アドバイスありがとうございます!情景と心情描写のバランスは難しいところですね。
次から意識してみようとおもいます。見て下さって、ありがとうございました。
No.1  藤色の自転車  評価:50点  ■2016-05-08 07:25  ID:39J3sxaqNHk
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こんにちは。自転車に乗った通りすがりの者です。このシリーズは以前にもありましたね。謎めいていて好きです。
ただ私の解釈が適当ならばかなり深刻で重たい内容ですね。ハズレていればいいのですけど。でもまあ基本なぞめいていて好きです。
2連目が叙景の部分ですが、欲を言えばこういう部分を増やすともっと味わい深くなると思います。ありがとうございました。
総レス数 4  合計 100

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