紫陽花苹果

みづたまりにおちたハンケチを

きたないとののしつて拾わないひとのやうに

わたしはきつと今日このごろ

貴方のことをきらつてゐる


それはまるでかみさまが捨てた醜い鬼子

木から堕ちてつぶれた苹果


ろくがつの涼い朝にひとりきり

濡れ縁にさくあじさいのはなを

ひとつのこさず 踏み折りたくなる

わたしは醜い 醜い鬼子


はれわたつたあをいそらを

はやくこいと しちがつを急かす

来たらば来たで 厭いになつて

ゆうだちのかたわら貴方をさげすみ

醜いこころに 硝子をつきさす



時雨ノ宮 蜉蝣丸
2014年07月01日(火) 17時00分03秒 公開
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■作者からのメッセージ
あすもあさつてもわたしををころすは
わたしのこころのわたしとこころ

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No.7  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:0点  ■2014-07-10 21:23  ID:FTD/In.Mo9k
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游月 昭 様

いえいえ、こちらこそまとまりの無い文章ですみません。
どのジャンルにおいても「作品」とされるものには、賛否両論あって自然なことなので、游月さんの心配なさってた部分は大丈夫ですよ。
ご丁寧にありがとうございました。
No.6  游月 昭  評価:10点  ■2014-07-10 01:07  ID:4WvtQ.20QqE
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こういう問答好きだなぁ。
ノリで追加点入れておきます。
(点数ってあまり意味無いですけどね)
丁寧に返信有り難うございました。
私はこの日は、ちょっと投げやりなコメントばかりだったようですみません。
ただ、本心なので消しませんでした。
失礼しました。
No.5  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:0点  ■2014-07-09 19:49  ID:qMvQ6q2X3Vs
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游月 昭 様

コメント感謝致します。
この類の詩は、結構好き嫌い別れるみたいで、俺個人ではそうでもないのですが……いえ、好みはやはり人それぞれです。
どっちかっていうと、「私」を殺すのは、「私」の中で殺された「貴方」であり、「貴方」の生皮を被った「私」だと思います。
次はどんな詩を書こうかなぁ。

ありがとうございました。
No.4  游月 昭  評価:20点  ■2014-07-08 16:30  ID:7sERtROrdZk
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こんにちは。

嫌いな詩ですが、
メッセージが魅力的な風(ふう)です。
何が言いたいのか良く分かりませんが、

目覚めた端から私を殺すのは、
私の中で貴女に引き裂かれた私

みたいなことを考えたりして遊びました。
No.3  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:0点  ■2014-07-05 00:53  ID:5sfBWtqiLXc
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A 様

こんばんは。
毎度、完全な善・悪人って、案外楽に生きていけてる気がするのです精神的には。中途半端な良心というのが、一番辛いと思います。
誰かを嫌っても、次には誰かを嫌う自分自身が嫌いになる。正面きって言う勇気も無い癖に、一丁前に悪口並べて、嗚呼何て醜いのか。
作者メッセージの言葉は、読んで字の如くです。いつでもどこでも素の「私」を殺すのは、周りと同化しようとする「私」の「心」以外、誰もいませんから。
詩的ストレス解消ですか……(苦笑)。如何せん思いつかねぇです、でも雨の日は、窓硝子の前で遠くの靄を眺めるのがよろしいかと。
まとまり無くてすみません。ありがとうございました。





青ガラス 様

ありがとうございます。こんばんはです。
家の近くに紫陽花の綺麗な川がありまして、どうにか紫陽花を詩に入れたいと思案していたのです。雨降りに紫陽花が、鮮やかに慎ましやかに咲き誇る様を、少し気取って書いてみました。
殺すことも潰すこともできないで、雨に耽る光景が浮かんだならば幸いです。
No.2  A  評価:20点  ■2014-07-03 16:33  ID:pA0QzJ9KbiA
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拝読させて頂きました。

僕は、この詩の語り手が「貴方」を嫌いだからといって、自分を「醜い鬼子」とか「醜いこころ」などと決めつけて自分を痛めつけなくてもいいのに、と思いました。「作者からのメッセージ」の言葉も気になります。「わたしをころす」とは物騒ですね。あじさいのはなを踏み折るというのも素敵ですが、他にストレス解消になるような詩的な手立てが見つかれば教えてくださいー。
No.1  青ガラス  評価:40点  ■2014-07-03 09:38  ID:6Sbbo4.76/Y
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水色の雰囲気の詩の中で
あじさいのはなが一際印象に残ります。
濡れ縁と紫陽花の組み合わせに雰囲気があって
踏み折りたいという言葉も
紫陽花が優しく雨を弾くような様と重なって
やりきれないような切なさを感じました。
総レス数 7  合計 90

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