唇−kuchibiru/series"body"



何が違うのでしょう

貴女のすべてが
好き
と答えて、
貴女の目に眉がかかり、まつ毛が羽ばたいて
宝石が伝う頬にはさまれた鼻の下に


好き
を聞きとる耳は日差しに透け
紅潮する頬はふっくらとして
眼差しは目蓋にかくされ


向こうをむいて
揺れる髪の匂いが
脳の中の私を包んで
耳を通りすぎて横顔
少し恥ずかしそうに瞳と


もれてくる貴女の体の中を


私の耳から入って脳を巡り
体にほのお
見つめて


目をつむって
唇と




游月 昭
2014年06月30日(月) 17時21分01秒 公開
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No.6  游月 昭  評価:0点  ■2014-07-12 13:46  ID:qVUr7kcrwv.
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ヤエさん、こんにちは。

情景が浮かびますか?嬉しいです。ご感想有り難いです。
No.5  ヤエ  評価:50点  ■2014-07-12 11:19  ID:L6TukelU0BA
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情景が浮かぶようで、凄いと思いました。
描写から「貴方」への愛しさを感じることができて、
このように表現することが出来るのかと勉強になりました。
ありがとうございます。
No.4  游月 昭  評価:0点  ■2014-07-08 01:42  ID:QDBZJPC7.Q2
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shikiさん、ご感想有り難うございます。

唇、生体の機能として、誰も大して違いはないのに、なぜ、彼女の唇だけが、私にとって全く違った効果をもたらすのでしょう。答えはどうも、彼女の方にあるのではなく、唇を見る者に原因がありそうですね。
あばたもエクボ
恋はブラインド
等と言いますが、
恋はジグソーパズルみたいですね。

この詩は特にカメラワークが好きです。
No.3  游月 昭  評価:0点  ■2014-07-08 01:45  ID:C0zE4MTHbTo
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楠山さん、ご感想有り難うございます。

このシリーズはかなり数があるので、シリーズとしてゆとりが感じられるというのが不思議でした。書いている時は、早く終わらせないと次が書けない!みたいに結構焦っていたりしていていたので。
この詩は自分としては、動きがあるので、好きな詩です。

「脳」とか「脳ミソ」とか「頭蓋骨」という言葉は、私はいつも使用しているので、慣れっこになっているかもしれません。

唇の描写をしなかったことは、他のサイトでも指摘がありましたが、実はどこも違わない、といったところなのでしょう。
No.2  shiki  評価:50点  ■2014-07-04 15:11  ID:zQBvN0wJih2
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こんにちは。
読ませていただきました。
拙い私見でお恥ずかしいですが、思ったままに書いてみますね。

>何が違うのでしょう

男性と女性の間にはいくつになっても言葉にできない感情の相違があるのかもしれませんね。
そこで、一番初めにこの言葉を持ってくることによって女性の涙と男性の戸惑いが生き生きと感じられる作品になっているように思いました。
一見、唐突な始まり方にも思えたのですがあったほうがいい一文だと感じます。

目の前の「貴女」を丹念に描写しているだけのようにみえて……。
視覚、聴覚、臭覚、最後の連を考えれば、触覚、味覚をも感じられる、五感を丁寧に意識したつくりになっていて、細かい配慮で読者を作品の中に取り込む技量を感じました。
No.1  楠山歳幸  評価:40点  ■2014-07-02 23:47  ID:3.rK8dssdKA
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 読ませていただきました。

 思春期の可愛らしさの中になんとなくゆとりみたいな感じが漂っていて、そこがシリーズの良さなのかもしれませんね。

 小説みたいで見当違いではありますが、ほんの少しどんな唇か知りたかったです。僕だけですが、脳はいきなり解剖学みたいな硬さを感じました。

 失礼しました。
総レス数 6  合計 140

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