八幡平


一面のとど松が
雪に埋もれて樹氷の形で立っている
もう着ていた氷は解けたのに

どうして極寒の地を選んだのだろう
そう思うのは人の驕りかも知れない
樹には場所を選べない

偶々芽吹いた場所で生きるだけだから

雪も氷も冷たいと思うのは体温の高い人だから
其のカプセルは低温の木には優しいに違いない
幹も凍る程の極寒から護るのだから

樹は我慢して生きたりしない
駄目なら黙って枯れるだけ

此処はとど松の一人勝の地
大木には成れないが此処を選んだ
思えば誇らしげで絶景だ

人は此処では暮らせないが
とど松が確り護ってる

この光景を暫し堪能したら
居るべき町へ帰ろう

人の活きられる町へ









菊池清美
2014年05月07日(水) 02時09分52秒 公開
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No.2  菊池清美  評価:--点  ■2014-05-14 05:18  ID:/dxzQ0Wmf36
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青ガラスさん有難う。

青森とど松は大木に成る樹なんです、其れが伸びれなくて見方によれば痛々しいです。
でも誰も来れないこの地に頑張っているのは此処が良いからで、軟弱な人間の余計なお世話かも知れない。
そう思うと来て良かったと思いますね、毎年行きたく成ります。

思想?樹の思想かもしれません平地を争うより、誰も好まないこの地を選んだのかと勘ぐってしまいます。
其処まで読んで頂いたのですか、有難う御座います♪
No.1  青ガラス  評価:50点  ■2014-05-13 21:23  ID:6Sbbo4.76/Y
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誇らしげで絶景。
実際に見た人じゃなくちゃ出ない言葉ですね。
人の活きられる町、最後も実感こもっていますね。
菊池さんの思想を感じられる詩だと思いました。

総レス数 2  合計 50

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