刹那



滑らかな曲面を

月明かりが遠浅の影で濡らし

吹き寄せる潮風は甘い薫りをはらんで

かすかに震えるさえずりと共に

紅潮した私の耳をかすめる



青い石に覆っていた筈の砂を

しだいに満ちた凪の海がさらう



長い時が美しく研いた石に

やわらかく映りこむ炎を燃やし

今、遥かな星空の隅で

密かにまたたいている




游月 昭
2014年04月12日(土) 02時48分45秒 公開
■この作品の著作権は游月 昭さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
このジャンル滅多に書きませんが

この作品の感想をお寄せください。
No.9  游月 昭  評価:0点  ■2014-04-13 19:06  ID:STGQyRbvtcY
PASS 編集 削除
青ガラスさん、ご感想ありがとうございます。

ご指摘を頂いてさらに読みなおしてみますと、
>美しく研いた石
は、安易だなあと思いました。

きっかけは、おふざけのつもりでしたが、真剣にその世界を思い描いてみると楽しく書けて、大切な詩になりました。
もう少し推敲してみます。
No.8  青ガラス  評価:40点  ■2014-04-13 17:12  ID:6Sbbo4.76/Y
PASS 編集 削除
青い石の描写が、きめ細かく繊細で海岸をイメージできていいですね。
長い時が美しく磨いて行くというのも綺麗です。
終わり方もロマンティックで素敵でした。
波音の擬音がとかが入ると、きめ細かさが醸し出す緊張感に余裕が、と 思うのですが
凪の状態なので、微かなさえずりなんですね。



No.7  游月 昭  評価:0点  ■2014-04-13 02:37  ID:7NJNOM48awY
PASS 編集 削除
楠山さん、こんばんは。

そのまま描くと官能詩になってしまうので、
美しく切ない気持ちを前面に出して描いてみました。

再びありがとうございました。
No.6  游月 昭  評価:0点  ■2014-04-13 02:29  ID:50JQbS1CW4Q
PASS 編集 削除
五月公英さん、ご感想ありがとうございます。

そういった返しは嬉しいです。内容は全く違いますが、
五月公英さんの返しの
詩の世界を美しく受け止めることもできます。
いつか、そういったものにも
挑戦したいと思いました。
刺激をありがとうございます。
No.5  楠山歳幸  評価:0点  ■2014-04-13 02:17  ID:3.rK8dssdKA
PASS 編集 削除
 読解力が足りませんでした。でもドラマチックでした。
 ありがとうございました。
No.4  游月 昭  評価:0点  ■2014-04-13 01:37  ID:7NJNOM48awY
PASS 編集 削除
楠山さん、ご感想ありがとうございます。

ドラマチック!
嬉しいです。
No.3  游月 昭  評価:0点  ■2014-04-13 01:34  ID:RfRMeO.b25M
PASS 編集 削除
石井さん、ご感想ありがとうございます。

はい。気配りしてますよ。
特にこの作品、気を付けてオブラートに包んだんですが、あるところで、フィルター掛けられてしまいました。18歳未満の殆んどの人に判らないような表現だと思うんですが。それに、あんまりどぎつくないし。でも、真剣に美しく書いてるつもりなので、ご安心下さい。では。
No.2  楠山歳幸  評価:50点  ■2014-04-12 17:46  ID:3.rK8dssdKA
PASS 編集 削除
 読ませていただきました。

 読みやすい上に、目と耳に訴えて来て、自分も夜の凪の海辺にいるような感覚になりました。
 最後の連も良かったです。
 長い時間と変わらない星がドラマチックでした。

 とても素晴らしい風景描写でした。
 ありがとうございました。
No.1  石井大心  評価:30点  ■2014-04-12 09:03  ID:Lf8Xjdi/zBs
PASS 編集 削除
心に染みました。
読者が、自由に想像できる
気配りを感じました。
ありがとうございました。
総レス数 9  合計 120

お名前(必須)
E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)       削除用パス    Cookie 



<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD   編集 削除