幾望



ガス灯の炎

魚が跳ねる


燃え尽きてしまえば

良かった

燃えてやまぬ尾びれ揺れて

濡れた路面

記憶の蕾



深淵の夜を


さかな


さかな



ひき潮流され

満ち潮満たされ

わたしは

さかな



あなたは尾びれを畳み

藍色の粒子

魚尾灯の裸火を

ひとつひとつ

消して歩む


さかな


さかな




あなたと

さかな




青ガラス
2014年02月05日(水) 00時04分07秒 公開
■この作品の著作権は青ガラスさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
魚尾灯・・・初期のガス灯
炎が魚の尾びれに似ていたので
魚尾灯と呼ばれていました。

幾望・・・満月の前夜の月


この作品の感想をお寄せください。
No.12  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-24 20:10  ID:6Sbbo4.76/Y
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二村 廣 さん、
はじめまして、
お返事おくれてしまって、ごめんなさい。

ガス灯の淡い光に情景を浮かべてくださって
とてもうれしいです。
ありがとうございます。

No.11  二村 廣  評価:50点  ■2014-02-16 13:15  ID:X2x5n/yrh02
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こんにちは
初めて読ませていただきました

淡く頭の中に思い描かれる詩の情景が素晴らしいと思いました
No.10  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-05 23:27  ID:6Sbbo4.76/Y
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春矢トタンさん、
はじめまして。
ステキなお名前!
何度も読んでいただいたんですか、
わっ、恐縮です。
ロマンチック、ありがとうございます。

素敵な挿絵ほしいですね。
どんな感じがいいかな〜
それを考えるのも楽しいですね。
ありがとうございました!

No.9  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-05 23:20  ID:6Sbbo4.76/Y
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楠山歳幸さん、
幻想的、ありがとうございます。
とても嬉しいお言葉。。。
夜の中を泳いでいただけるなんて、さかな、跳ねちゃいます!
お読み頂いた上にコメントまで書いていただいて感謝です。
No.8  春矢トタン  評価:50点  ■2014-02-05 22:44  ID:oCQUpHz7uGg
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はじめまして。
何度も読み直してしまいました。

深い悲しみを感じました。
ロマンチックな詩で、素敵な挿絵が似合いそうですね。

No.7  楠山歳幸  評価:40点  ■2014-02-05 22:25  ID:3.rK8dssdKA
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 読ませていただきました。
 題名と合わせ、幻想的な作品ですね。
 灯を消す「あなた」は夜明けを告げる人でしょうか。夜中系ファンタジー?に終わらない感じが、わたしは少し意外性があって良かったです。
 繰り替えされるさかながタイムリーに歌のように出てきて、夜の中を泳いでいるような感覚になりました。
No.6  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-05 21:22  ID:6Sbbo4.76/Y
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逃げ腰さん、
感想ありがとうございます。
うれしい感想で励みになります!
お手数かけてしまってすみません。
明治の頃の街路灯ですので、なんだろうと思いますよね。
わたしにとって、揺さぶられるような題材は、過去の時代にあったりして
発見を楽しんでいます。
おつきあいくださって感謝です。
No.5  逃げ腰  評価:40点  ■2014-02-05 15:25  ID:G8fqwr4/eC2
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青ガラスさんこんにちは

魚尾灯てなんだと思い、Googleで見ましたw
確かに『さかな』だと思いつつ、僕と(勝手な予想ですが)歳が近いか、下手したら年下のあなたがこれをテーマに選ぶことになんだか詩に対する熱意みたいなものを感じましたね。『幾望』なんて言葉も初めて知ったわけです。

よく勉強していますよね。好感が持ちます。…結局感想になってしまいました。申し訳ないです。

またあなたの優しい詩を待っています。ではでは。
No.4  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-05 13:32  ID:6Sbbo4.76/Y
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菊池さん、
ありがとうございます。
そうですね、解らないから魅かれるのかもしれません。

詩を書くようになってから、日本語は情緒溢れて奥深いなぁって
もっと学びたい、と、思うばかりで他のことばかりしてるんですけど
ガス灯好きなんです。魚尾灯は惚れてます!
好きなものいっぱいあって、困っちゃうんです。。。余談でした、笑。
No.3  青ガラス  評価:--点  ■2014-02-05 13:14  ID:6Sbbo4.76/Y
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遊月さん、

なりえなかった月、そうですね。
欠けた所で不安定に繋がっている気もします。
自分でもよくわからない
ぼんやりと、ゆらゆらと
そうかもしれません。
ありがとうございます。
No.2  菊池清美  評価:50点  ■2014-02-05 07:06  ID:/dxzQ0Wmf36
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人と人とは完全には解りあえないかも知れません、其々が別の固体である以上は。
だからこそ楽しく又こんな素敵で切ない詩も生まれるのでしょう作者のイメージと表現の自由さが好いですね。

其の能力に驕らず色々調べている態度に頭が下がります見習いたいです、有難う。
No.1  游月 昭  評価:50点  ■2014-02-05 01:22  ID:U.8wHU0Lxcw
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消えてゆく、消えてゆく

揺れて消える街灯の向こう

ぼんやりと、ゆらゆらと

なりえなかった月



ふわっ、と見えてくる心の景色が
とても切ない。
総レス数 12  合計 280

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