横倒しの砂時計
タンクの潰れた水鉄砲
中身の飛び出たぬいぐるみ
バネのないボールペン
とってのとれたボストンバッグ
ひび割れ欠けたビー玉


私の心は壊れたモノでいっぱいだ
私はそんな中で、まだ壊れていないモノをさがしている
壊れたモノでいっぱいの心の中で
壊れていないものをさがしている私の心もまた
壊れたモノでいっぱいだ。
その中にも壊れたモノでいっぱいの心を持った私がいた。
続くのだろう私の心の中で
否、私も私に心の中の私と見られているのかもしれない
本当のモノなんてないんだろう



やっと見つけた
綺麗な、まだ壊れていない独楽
私の手がその独楽に触れると
独楽はひとりでにマワリだした
でも
私がそれを止めようと手で独楽を握ると

クシャリ

と、薄紙で作った花のように潰れた。



私は今日も壊すのだろう
やっと見つけた大切な何かを
力の加減を過って。
結局ひとりになるのだろう。


私の心は壊れたモノでいっぱいだ。
減ることはないだろう。
壊れていないモノもないだろう。
壊れないモノもないだろう。
石枯
2011年12月09日(金) 16時25分48秒 公開
■この作品の著作権は石枯さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
久しぶりの投稿です。

こないだシャーペンを握り折ってしまいました。他にもいくつか壊してしまったものがあります。何か壊してしまう度に自分の心もどこか壊れてしまった気がします。それについての詩だと思います。

壊されてしまったものもあります。そちらの方は喪失感が大きすぎて書けません。
この詩はそれについて書いているのかもしれませんが、自分でもいまいちわかりません。
落ち着いたら書くかもしれないので、その時はまたおつきあいください。
感想、アドバイスなど何かあったらお願いします。

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No.1  史裕  評価:30点  ■2011-12-18 00:17  ID:FdwFpkmX1d6
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捨てられない残骸、その一つ一つに壊れた意味があるということのなのかなぁ
と、全体的に失望感というか暗い感じが支配してしまいすぎているような気がします、何か一つ希望の筋のようなものを見せてもらえたら、というか見つけられたらもう一つ違う視点を持てるかもしれないと思いました。

読ませていただいて、ありがとうございました。
総レス数 1  合計 30

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