感受性
打ち捨てられた感情と、窓の外から聞こえる雨音が、
同じ間隔でわたしの胸を小突いてくる。
その心地よさを、朝の微睡みと勘違いしてしまいそうになる。
ずっと部屋の中に閉じこもっていられたら、
何かを心配する必要なんてないのになぁ。
六畳一間の世界に、わたしはいつか、骨を埋める。
そこに生きた証とか、記録とか、
家具さえもなかった頃のまっさらな景色があって、
それだけがいつまでもわたしの中に残る。
そうやって記憶ばかりが積み重なって、
わたしはどこかで、崩れてしまわないだろうか。
崩れ落ちて、濡れたアスファルトの上を、
静かに転がっていくのかもしれない。
空がわたしの代わりに泣いてくれないから、
いつまで経ってもわたしの中で、洪水が起きているよ。
吐きそうな、吐きそうなわたしの胸中には、
花一輪だって咲きそうもないのにね。

いつからか、貰えるものが愛だなんて、みんな勘違いしてたんだ。
曖昧なものばかりを抱えて、
その苦労を背負い込むことが、豊かさですか。
泣くことが感受性ですか。
泣いたら感受性豊かですか。
有るのか無いのか分からないこの世界は、
死んだってわたし達、永遠に分かり合えないのに、
分かったフリをするのは、何故なのですか。
ナカトノ マイ
2019年06月08日(土) 21時39分41秒 公開
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■作者からのメッセージ
定義の曖昧な言葉に過剰反応してしまう、今日この頃です。

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No.1  僅夜  評価:50点  ■2019-06-22 23:23  ID:/2wa7C7PCIQ
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個人の葛藤なんか無視して「こういう事」って言い切れる厚顔無恥さですよね。
誰もがそうできないから、みんなで背負い込んでいこうって強制するわけです。
そこから外れたらつまり死で、なんだったら僕の死体一つで花の一本でも咲かせるしかありません。
総レス数 1  合計 50

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