葉桜の味
一人で食べるご飯は桜の味に似ていて、
寂しくも楽しくも、なんともないらしい。
疎遠になり始めた友人たちは、
今どこで、何を見ているのかな。
私は帰り道に、誰にも見向きされない桜を見ている。
街灯が、微かに照らしている程度の。

腐っても鯛、散っても桜、
いなくなったって、私は私。
花筏に夢を見て、池に溺れたあの子の記憶。
お忘れですか、何もないはずの思い出に、傷が付いた。
感情だけが道標として許されたこの地で、
一人の神さまは、出会いを詠っていた。
綺麗だと思った。
桜を綺麗だと言える人は、大抵なんでも綺麗だと言える。
星に逆らえば、いつか君は消える。
さようなら、私。儚い季節の夢よ。
何も美味しくなんてない、と言える、そんな人になりたかった。
雨空の下で、花びらと一緒に吹かれ落ちてしまえば、私、
少しは綺麗になれたかもしれない。
ナカトノ マイ
2019年04月12日(金) 21時51分55秒 公開
■この作品の著作権はナカトノ マイさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
一人暮らしが少し寂しい、そんな春です。

この作品の感想をお寄せください。
No.2  阿印陀布  評価:40点  ■2019-04-20 06:47  ID:845cr70Rid2
PASS 編集 削除
グッときました。
No.1  僅夜  評価:50点  ■2019-04-19 01:05  ID:FAzJlBfi/oE
PASS 編集 削除
桜なんてしょうもないっと毎年思う私です
顔を上げて欲しい、貴方の世界はきっと美しいのに
貴方と酒を飲みに行きたい
総レス数 2  合計 90

お名前(必須)
E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)       削除用パス    Cookie 



<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD   編集 削除