告白

云われても仕方のない人間かもしれません
ずっと隠してましたが
実は以前 親からお金を借りました
体調不良で仕事を辞めて
統合失調症と診断され
しばらくは退職金と貯金で暮らしましたが
それも底をついてしまい
生活保護も考えましたが
申請にあたり 親族に扶養できないか連絡が行くとのことで仕方なく
仕事を探してはいましたが
クスリの副作用で 呂律が回らなくなったり
身体がかたまって 寝返りさえろくにうてなかったりと
なかなか上手いこと行かず
母親もその様子を見ていたはずですが
年末の年も押し迫った日に お墓参りに行くからと
着替えをするさえ大変でも なんとか支度して待っていれば
めんどくさくなったのか 今日は行かないという電話


お金を借りてる身でこんなことを云うのは常識外れかもしれないけれど
私が具合が悪くて会社を1週間 無断欠勤して
母親のところに電話がいったみたいだけど
そのとき貴方は電話をかけてくるなり
会社に迷惑かけるな すぐ折り返し電話しておけ
私がどうして1週間も休んだのかとか一切聞いてくれませんでしたね
もちろん様子を見にさえ来てくれなかったですし
金曜日だったしね 休みたかったんでしょうよ
月曜になって 辞めることを伝えるため会社へ行っている間に
ちょこっと見に来たみたいだけど
貴方にとっては 何かのついででしか私のことでは動けないんですね
昔から気がついてはいたけれど
ハッキリ理解しました


そんな人間に何故お金を借りたのか
私も何故だったんだろうと
きっと後で面倒なことになると解っていながら
お金を借りてしまいました
正確には 貸してくれとでも云わなければ
きっと助けてはくれないだろうと思ったからです


ひどい人間ですよね
お金借りておきながら 返しもしない


批判を覚悟で云わせていただければ
確かにお金は返せていません
しかし 子どものころから今に至るまでずっと
愚痴文句のはけ口にされ続けてきました
ひどい暴言を何度も何度も投げつけられてきました
自分だけ安全な場所に逃げて
子どもが暴力振るわれていようが見て見ぬふり
私の兄がコンサート行くのに学校サボって親戚の家に行ってしまい
そのせいで伯父はカンカンに怒って二度と家に来るなと
何もしていない私まで行けなくなってしまったんですよね


たしかにお金を借りて返さないのは悪いですよ
でもその他なにをしましたか
学校でだって会社でだって 特に問題を起こしちゃいないし
高校のときは友達ひとりも出来ず 苦しい思いもして
そのせいで卒業アルバムは秒で捨てましたけど


兄に就職してはじめての給料から 美容院代に1万円もらったそうですね
私が小学生のとき 少ない小遣いであげた服のことは
1度たりとも口にしたことないですね
親戚の家に預かってもらっていたとき 夜になると電話かけてきたと
きっとひどい目に遭っているに違いないって
そりゃ息子だから 心配するのは当然でしょうけど
他人の家に世話になってて 朝起きないとか学校行かないとか
長々電話するとかさ なんで注意しないんですか
親戚の家も呆れて 家に帰されれば
夕方までぐーすか寝て 夜になると暴れる
私は朝になったら仕事に行くんですよね
だけど 私にはただ我慢して我慢してって
おかげで急性肝炎になりましたよ
憶えてますか 記憶にもないでしょうけど


私の持ってる本を 貸さないと腹立てるから
仕方なく貸せば 鼻をほじくりながら読んで
それを平気でページになすりつけるし
留守中に私の部屋に来て 汗かいたか知らないけど
衣装ケースから見繕っては着て帰っていたらしく
私が着ようと思ってケースを開けるとない
後日母親が平気で私の服を着て現れて
これ誰それさんから貰ったんだよと
明らかに嘘とわかる嘘を平気でついて


引っ越したいって云えば ネットで物件探したり
不動産屋にも一緒に行ったし
市役所とか諸々の手続きとかもみんなやったし
決めた部屋の洗濯もの干しの位置が高そうだったから
部屋干しできる物干しとかシューズラックとか
布団とか枕とかカバーとか 色々揃えたじゃない
費用のこととかでぶつぶつ散々文句云うから
私帰るよって云えば 荷造り手伝ってくれないのって


怪我して救急車呼んだときだって
あの時私 40℃近い熱出してたんですけどね
あんまりこれしてやった あれしてやったっていうと
恩着せがましいと思われそうだけど


十分対価は払ってると 私は勝手に思ってるんですけどね
これってあれですかね 盗人猛々しいとか
盗人にも三分の理とかいう奴なんでしょうかね


いますぐ金返せよと云ってきますが
どう考えたって いまは無理なんですよね
って話をしようとしても自分の話ばかり一方的で
話を聞きすらしないんだからどうしようもないじゃない


ひどい人間ですね
きっと悪いのは私の方なのかもしれません
文句云われても仕方ない人間なのかも
でも お金返せというのは当たり前のことかもだけど
それに付随して 親父だババアだと責められるのは
違うんじゃないかと思うんです
そこ責められても 私にはどうすることもできないし


ずっと隠してきたけれど
やっぱり云わないと卑怯かなと思い


これは懺悔でしょうか
私は赦されようとは思っていません
ただ 打ち明けたかった
それだけの


それだけのことです






陽炎
2024年04月18日(木) 19時43分44秒 公開
■この作品の著作権は陽炎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
最後までお読みいただき
ありがとうございます

お金借りてるくせにね
盗人猛々しいとか
盗人にも三分の理とか
そういう類の戯れ言かもしれません

ただ、お金こそ返せていませんが
十分すぎるほどの対価は
支払っているんじゃないかと
私的には思ってるんですけどね

私ってば、こんな人間なんです
被害者面してるのは
私の方なのかもしれません

この作品の感想をお寄せください。
No.2  陽炎  評価:0点  ■2024-05-05 04:56  ID:9pxemaegKFc
PASS 編集 削除
わぁ、史裕さん!お久しぶりです!
またお会いできて、とても嬉しいです\(^o^)/
ここも最近はめっきり投稿が減ってしまいましたが
粘って居座り続けてます(笑)
史裕さんの詩、よかったらまた読ませてください
No.1  史裕  評価:50点  ■2024-05-04 08:18  ID:H6NMth82ByQ
PASS 編集 削除
久しぶりにサイトをのぞいて陽炎さんがいて、まだ詩を書いていてくれて。
それだけでなんだかうれしい気持ちになりました。
感想でなくて申し訳ないですが、これからも読ませてください。
総レス数 2  合計 50

お名前(必須)
E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)       削除用パス    Cookie 



<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD   編集 削除