正しき堕落のススメ

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こじつけだってなんだっていいんだ
生きる理由になりさえすれば

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僕が眠れない夜は 
君も眠れないでいてくれたらいいなと 
ほんの少しばかり考えて 
それから 
君の夢になれたらなんてことを 
思ったりするんだ

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いつになく饒舌だねと云われると
とたんにしゃべる気を失う

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誰だって 自分のことはよく思いたいものなんだよ

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思い出が重たすぎるから
もうこの辺で置いていってもいいですよね

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死ぬまで同じことを繰り返すつもりなの?

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そんなに優しくしないでよ
中ってしまいそうになるじゃない

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誰の中にも時限装置は備わってるんだ 
聞こえないかい 
その胸の中で秒針がカチカチ云うその音を 
きっかけさえあれば 
みんな爆発する機会を狙ってる

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産まれたんじゃないの
堕とされたのよ
だからとことん堕ちて
どん底まで堕ちてみましょうよ
覚悟はもうとっくにできているんだから

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さっき見た夢の続きをどうしても見たいから眠ろうとするのに 
夢の続きを見ることは 永遠に叶わないのです

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私が生きていても きっと世界の邪魔にはならないのだろうけれど 
きっといなくても それはそれで 誰も困らないのだろうと思うのです

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人は皆 自分の痛みだけしかわからない生き物なんだ

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みんなに好かれないと気が済まないの?
ひとりでも嫌われたら終わりなの?

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人生を悲観できるほど 私は何もしていない

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人に優しくできるかどうかは
自分に余裕があるかどうかだ

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病気の人がこんなにもたくさんいるのに
安心できないのは何故だろう

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描かざるをおえない悲しみに せめてもの光を
たとえばそれは漆黒の闇を照らす青白い月のような

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人生が旅というのならば 
いつかはどこかへ帰っていくのだろうか 
帰る場所など最初からない者にとって人生とは 
どこへたどり着くかもわからない 
流浪のようなものなのに

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眠くなったら眠ればいい
お腹が空いたら食べればいい
暑けりゃ脱ぐし 寒けりゃ着るさ
大概のことはどうにかなる
だけど生きるのがしんどいとき どうすればいいのか
未だによく解らないんだ

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言葉に切り裂かれることだって あるんだぜ

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なにもしない人間に限って
ベラベラと能書きを垂れるものです

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移ろいゆく季節に 未だうまく馴染めない
天気予報は明日も曇り

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死にたいが消えなくて
死にたいから逃れられなくて
結局 死にたいを抱えて生きるより他ないのです

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待つな 求めるな 期待するな

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憶えたことは 誰にも奪われない

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薄っぺらい希望を掲げるくらいなら
絶望を胸に抱いて眠りたい

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陽炎
2020年07月12日(日) 20時49分05秒 公開
■この作品の著作権は陽炎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
LINEとかで死にたいってつぶやいてる友人に、なぜかイラついてしまう自分がいる。
きっと私自身が人知れず
同じ思いを胸に抱いているせいかもしれない。
やさしくないな、と自分でも思う。

この作品の感想をお寄せください。
No.6  陽炎  評価:0点  ■2021-09-19 14:06  ID:qUGSF4Qri.s
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おお!RENさん。もちろん覚えていますとも
返信が遅くなってしまい、申し訳ありません
逆に覚えていてくださったことに感謝です

RENさんが挙げてくださった2連
数年前に病気しまして
以来何もしてないんです
だから悲観するも何も、という感じで
自分に余裕がなくても
人に優しくできるかっていったら
たぶん大方の人間は
自分のことでいっぱいで
とてもそんな人にまで手がいかないというのが
真実でしょう

私はRENさんに傷つけられたとも
踏み付けにされたとも思っていません
だから自分を責めないでくださいね

懐かしい仲間にまたお会い出来て嬉しかったです
良かったら今度またRENさんの詩、読ませてください
No.5  REN  評価:50点  ■2021-09-12 04:29  ID:qUGSF4Qri.s
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お久しぶりです。RENと申します。覚えていらっしゃるでしょうか。
ふと懐かしい感覚に駆られて皆様を探していたところ、陽炎さんと虎竜さんを見つけてコメントせずにいられなくなりました。
お二人ともお変わりなく真摯に生きていらっしゃるのが言葉から伝わって、一人勝手に安堵するやら胸が痛いやら暖かいやらです笑

今でこそ自分に正直に生きられていますが、あの頃陽炎さんのように生きられたなら傷つけずに済んだ人もいるのかもしれない、と苦い気持ちになりました。「人生を悲観できるほど/私は何もしていない」「人に優しくできるかどうかは/自分に余裕があるかどうかだ」それを知れるほど大人ではなかった頃、陽炎さんのような人の想いを踏みにじっていたことも、私にはあるかもしれません。共感と悔恨を感じる詩でした。
また時々こっそりお邪魔するかと思います。よろしくお願いします。
No.4  陽炎  評価:0点  ■2020-07-22 07:41  ID:9pxemaegKFc
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☆ナカトノ マイさんへ☆

お読みいただき、ありがとうございます
詩人にとっては、読んでなにも感じないと云われるより
よほどうれしいです

ありがとうございました
心より感謝
No.3  ナカトノ マイ  評価:50点  ■2020-07-19 23:49  ID:FLHCVOVt6M.
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陽炎さんの詩に反発したくなる自分がいます。恐らく同族嫌悪のような感覚なのだと思うのですが、そうだとしたら、この感情はある種の共感なのかなと思います。胸の内を掻き出されるような感覚がして、居ても立っても居られないです。
No.2  陽炎  評価:0点  ■2020-07-17 19:51  ID:9pxemaegKFc
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☆僅夜さんへ☆

お久しぶりです、僅夜さん
お読みいただき、ありがとうございます

>素敵だなぁ・・一つ一つの言葉がジワリと心に染みる
 何故か懐かしさを感じる、こんな言霊を僕も残したい

素敵と云っていただけて、とてもうれしいです
懐かしさを感じていただけたとのこと
僅夜さんの中にあるなにかしらと
私の拙い言葉たちが共鳴できたのだとしたら幸いです

>「死にたい」という言葉に苛立ちを覚えるのは、
 それに対して至極真面目に考えたことがるからじゃないでしょうか

私の中にも、「死にたい」は燻っていて
どうして死ねないのか、どうして生きてるのか
絶えず考えてしまいます

友人がそれをまったく考えていないとは思わないんですけど
なんというか、こっちの反応を待ってるんじゃないかと
邪推してしまうんですね
何かリアクションがほしいなら
直接云ってくれればいいのに、とも思うんですけど

私も詩の中でよく「死にたい」とか「死」を連想させることを描くけど
読んでる人はこんなふうにおもってるのかなあ、とか思ったり

似てるからこその苛立ちなのかもしれません

ありがとうございました
心より感謝
No.1  僅夜  評価:50点  ■2020-07-16 23:34  ID:4eNwB.UK0jE
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素敵だなぁ・・一つ一つの言葉がジワリと心に染みる
何故か懐かしさを感じる、こんな言霊を僕も残したい
「死にたい」という言葉に苛立ちを覚えるのは、それに対して至極真面目に考えたことがるからじゃないでしょうか
どうして?何で?と悩みぬいたその先の答えを持っているからこそ、安易に甘える声に反発してしまうのでは、などと妄想しています
総レス数 6  合計 150

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