ホルモン
なにもしないでいられたのは
自分の力ではない
自分でなんとかしようとしない時だけが
なにもしないでいられる時だ

だから私は大概大半
自分でなんとかしようとしてしまう
決定権を他者に預けられない
命と死の関係性を
不安と恐れと共に覚えた子供の頃から
できなくなってしまった

この緊張は永遠のように不自然
あなたに同意を求める



なにもしないでいるとき
ただの事実が肌に降りてくる
感じるということだ
ただそれだけ他になし
他ならぬ揺るぎなき事実
いわば 答え

いつもそれを喉の奥から求めている
ガチガチの勝ち馬主義
求めれば求めるほど
見えなくなっていたんだなぁ
そんなもんだよなぁ
でもそこで悟るなよお前

その答えをかなぐり捨てて
いつも動き出してしまうのは自分だろ?
悟った振りをするな
わかった気でいるな
余計な余裕で余暇をもて余すな
お前の本性は常に
事実から飛び出して星間旅行

浅ましい虚飾症状の成れ果てしんで
あなたに同意を求める



そもそも早く死にたい
死ねないと悟ってから
その思いはさらに強くなり
事実を感じるほどに
虚しくなっていった

私はそれに抗うように
愚かを求めていく
生きることの無意味が
それを加速させる

部屋は既に=ごみ箱
生活している自分も含まれている
精神障害に払われる年金を
一円も余裕などないのにスロットで溶かす
次の支給日まで一月半はある
だいぶ前から家でインスタントラーメン
以外のものを食べた覚えがない
B型施設で昼食サービスを受け
その一食で一日を過ごしていこうと思う
自宅に食べ物はない
部屋に一人の時すぐキレて
ごみ箱を蹴飛ばし壁を殴り
概ね自分を傷付けるためにそこに居る
友達に「オレは生ごみだから腐って消えるだけ」
と言って困らせる毎日だ





   その全てが既に知っている
   本質からの逃避であると
     それだけが揺るがぬ矜持であると
     私は思っているようなのだ




愚か どうか 同意を 同意を
あなたの あなたに 同意を 同意を
私を 一人に しない で…
虎竜
2020年01月06日(月) 21時04分37秒 公開
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