そして《吾》は堕落する |
――さて、《吾》は何処へとやって来たのだらうか? 辺りを見回しても《吾》の周りには何も《存在》せず。 そこで、《吾》は日陰に隠れて、 《吾》を島尾敏雄のやうな手捌きで《吾》自体を裏返してみては 《吾》を海鼠と同じ《存在》に変容したかのやうな錯覚の中、 ――これは「夢」の中なのか? と、独白しては、「えへら、えへら」と力ない嗤ひに《吾》なる《もの》を唾棄するのだ。 ――何が堕ちて行くのだ! 《吾》は此処ぞ。そして、《吾》は確かに《存在》したのだ! たが、《吾》から立ち上る白い影は精霊になり得ることを確信したやうに 断固として《吾》を投げ捨て、そして、《吾》を天日干しするのだ。 |
積 緋露雪
http://ninetailsgoldfox.org/ja/blog 2019年10月09日(水) 11時46分05秒 公開 ■この作品の著作権は積 緋露雪さんにあります。無断転載は禁止です。 |
|
この作品の感想をお寄せください。 | |||||
---|---|---|---|---|---|
感想記事の投稿は現在ありません。 |
E-Mail(任意) | |
メッセージ | |
評価(必須) | 削除用パス Cookie |