一度見失ってみる
珍しく、酔った君がいる夜だ
こんな日はよっぽど君に触れたくなる

斜め下から見上げる視線に
「今日は泊まれるの?」なんて口走って

「今日は帰るよ」って不機嫌に言うチャンスを与えてしまうくらいに



今日は珍しく調子が良い夜だから
バーボン片手にベランダ旅行と洒落込もうよ

ぐする君を隣に座らして
所在なげにさ迷う左手をぎゅっと握り返したりなんかして

「雲って何も見えないじゃん」って呆れて
僕の肩に頭を預ける君の迂闊さとか
暖かさとか甘い香りなんかに平気な振りをしながら

「そんな事より寒いね」って毛布を被る酔っ払いの戯言
僅夜
2019年04月19日(金) 01時09分48秒 公開
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