綺麗事の累積 |
大体、多数で綺麗事 旗を掲げて声高に 主張をしてはおりますが 一枚岩になりきれず 掲げた旗を憎しとし 自ら旗を燃やすもの 現れ出るのが自然のよう 荒くれ者に はみ出し者 負け組 社会の異端とし 忌み嫌うその一方で 後にも先にも見ぬような カリスマ性を希求する 所詮、所謂、綺麗事 弁舌巧みにのたまうは 結局、自己の正当化 そうでもせぬと生きるのは どうやらとてもつらいらしい 暗闇の中でもがくのは 一縷の希望を探すため 人の波をかきわけるのは 埋没せずにいたいから 大体、宇宙の塵ひとつ その認識すら傲慢か 塵扱いもされぬまま ひっそり消える者が多数 そうは言ってもこの世界 地層のように幾重にも 歴史の降り積もりの結果 我が物顔で今生きる わたしたちもいつの日か いずれ新たな層により 下へ下へと埋もれよう 上にいようと足掻くのは 新たな層を蝕む種 いずれは消えるこの命 ならば泰然自若とし 次から次へと降ってくる 新たな種の肥やしとなろう |
壱
2016年12月03日(土) 19時16分32秒 公開 ■この作品の著作権は壱さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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