時の構造ー6


時は
人それぞれの肩から
袈裟がけの川に流れていて

イヤな事は早く過ぎてしまえと思いながら
ニキビを気にしてさわってしまうように
胸のあたりで川はうねって
淀んでしまう

のどがシメつけられるんです
ニキビをつぶしてウミを出したくても
川はウナギのように張りつめてすり抜けて
氾濫の一歩手前

このひと塊りの時を
次のおだやかなひと塊りの中では
思い出したとしても
笑いのネタとしてとっておくだけ

ひと塊りはひと粒で
ものすごく小さな粒で
あるかないかの黒い点のような
実体のない誤植のような

そんな私の前で流れているのか
あるいは私がそこに
流されているのか


游月 昭
2015年05月21日(木) 02時00分10秒 公開
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No.8  游月 昭  評価:--点  ■2015-05-25 01:07  ID:Uo9G./ERXDk
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ヤエさんこんばんは。
面白いですね。
色々とこれからのヒントをいただきました。
ありがとうございます。
No.7  ヤエ  評価:0点  ■2015-05-23 15:11  ID:6G1KAS8HmaE
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時間を考えるとSF的思考になるのは凄く共感です!
時の粒っていう考え方、面白いですね!
私はどちらかというとファンタジー能なので、時間を考える時、一緒にパラレルワールドについて考えてしまいますね。例えば、同時期、違う時系列の違う空間がボックスのように幾つかあって、タイムスリップなんていうのは、となりのBOXに移されるだけの話なのかなーなんて……

時の粒子って考え方だと、その内 天文物理学者の方々が時の重量や移動速度なんかについて解明してくれそうでワクワクしますね!それこそ秘密道具とかが作れそうです。

なんとなくですが、人の思念というのは極小さな粒子の様な物で、その重量とエネルギーをコントロール出来る人々が超能力者なんだーーとかなんとか書かれていた小説(勿論フィクションですが)を、思い出します。
No.6  游月 昭  評価:--点  ■2015-05-23 00:35  ID:Uo9G./ERXDk
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ヤエさん、

って読んできますね〜
いつもビックリ。って言うか書いてる以上に読んでる凄さ(^^)
こんばんは。
ラスト二連についてのコメントにもビックリです。
が、時間の事を考えて浸るのってSFチックで好きです。

タイムマシーン・パラドクスについて昼間考えてましたが
一般的な「時の概念」で考えるからパラドクスなんてことになるんで、時って僕らが考えているような一本の「流れ」ではなくて、粒子だったり(つまり固体)だったりすると、その中に我々がいるのか、あるいはそいつを我々が食っているのか、夢自体現実の世界でとか、死んだらそれが現実とかなんとか訳の分からぬ事に思いを巡らせてたり。
コメントありがとうございました。
No.5  游月 昭  評価:--点  ■2015-05-23 00:09  ID:Uo9G./ERXDk
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時雨ノ宮 蜉蝣丸さん。

あ〜!のほほん、と息をしたい!っ
どうもこんばんは。
こんなに息苦しい時の塊は生まれて初めてだあ!
失礼いたしました
コメントありがとうございました。
幸せになってやる。
No.4  ヤエ  評価:50点  ■2015-05-22 12:47  ID:BymBLCyvz/o
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こんにちは
2連と3連にとても共感しました。
平たく言えば
あー、そうそう、そんな感じ!
というようにカチリとハマる感じです。

ラスト2連は、この詩に入り込んでいると不思議な感覚とぼんやりとした思考の中に混ざりこんで、何となく好きだなぁと思いました。
感覚的にしか捉えていなくてすいません。読んでいて心地よかったです。
No.3  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:20点  ■2015-05-22 08:11  ID:1z1QoyypW86
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おはようございます。

時間に流されているくらいで生きている方が、楽チンでちょうどいいのだとどこかで耳にしたのを思い出しました。
No.2  游月 昭  評価:--点  ■2015-05-21 22:37  ID:Uo9G./ERXDk
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菊池清美さん、こんばんは。

『時の構造』と名付けた詩は(おそらく間違ってなければ)これで六つ目になります。
どれも
「時間は条件によって流れ方が違う」
というものを具体的に並べたり漠然と表したり、というものだったろうと思いますが、この先もずっと書いていくテーマになるでしょう。

難解と感じるのは、人によって物事の感じ方が違うからなんだろうと思います。
例えば、
花の色が聞こえたら
貴女の声が頬を撫でたら
時がたすき掛けのように過ぎていくのを感じたら。
実際に感じる事があれば、
それは嘘ではないんです。
もし作者と読者が共感し合えたら、
その作者は「詩人」なのだろうと思います。

コメントありがとうございました。
No.1  菊池清美  評価:30点  ■2015-05-21 12:57  ID:/dxzQ0Wmf36
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游月 昭さん今日は。

何時もながら難解です、最近の傾向なのかも知れませんね、目的がハッキリしない物が上級?サイトに見られます。
現代詩なる物が門戸を広げたと言う詩の世界、私にすれば壊したと見えますが、古い人間ですね笑

唯何を如何書くか、目標が定まらない人が多い様に感じます、私は一度スタートから行こうと思っています。
其れでも古い物は古く見えて霞みますね笑
  
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