走れ!寝坊助 |
黒い霧が晴れると 激しいのどの渇きに気づく 連なる衝撃をベースに 通学路が揺れる 安物のスニーカーは脳に響く 学生帽に埋まったタクシーが追い越していく ブルジョアか? 建物までの距離は 1:1:√2 (合ってるのか?) ひとよひとよにひとみごろ 何で1+1=2を走らないといけない! 邪魔な線路め! ヤッパリ自転車で来るべきだった 人影はない 孤独のメロスはあさはかな俺 布団の中で授業を受けられる未来が恋しい 時計が冷ややかに俺を応援している しまった! −−タイッカンシューズ 地球の果てまで間抜けな俺は 獄門の上、晒し首に等しい 轟轟と地獄レベルの音をたてる線路下を 躊躇なくくぐって目指す田圃のド真ん中へ 質実剛健高校までの直線を全力の一歩手前 田んぼのイネは、またかとあざけりの手をふっている 閉ざされた裏門からの距離は 1:1:√2 (ほんとに合ってるのか?) 何でここも過ぎ去らなければならぬ! ハーハー、スースーやってる場合じゃない 正門を鋭角に抜けて最終直線 スピーカーは俺を温かく待っていてくれるのか ああ! −−タイッカンシューズ ピロティを抜けると心臓やぶりの階段を 一つ飛ばしでかけ上がる 給水機をバチんと叩いて睨みつけ てれ〜んぱれ〜んのミトコンドリア先生発見! スピーカーの大歓声が俺を包む おはようございます!で てれ〜んぱれ〜んをやり過ごし 教室のドアを開けると、 「起きなさい、遅刻するよ」 と母の声 光にじむ朝、 孤独のデッドレースが始まる! |
游月 昭
2014年07月29日(火) 01時25分19秒 公開 ■この作品の著作権は游月 昭さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.6 游月 昭 評価:0点 ■2014-07-30 02:38 ID:OjNIsuoFpuI | |||||
アカショウビンさん、 ご感想ありがとうございます。 全力の一歩手前で、(^^)q |
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No.5 アカショウビン 評価:30点 ■2014-07-29 20:44 ID:3.rK8dssdKA | |||||
読ませていただきました。 これでもか!みたいな迫力を感じました。 面白かったです。 |
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No.4 游月 昭 評価:0点 ■2014-07-29 14:46 ID:FBi49ZD.T0o | |||||
Aさん、こんにちは。 ご感想ありがとうございます。 笑って頂けたようで嬉しいです〜。 ちょうど同じ時期にTVで『うる星やつら』やってたかな。あの疾走感と軽さに似てるかもしれないですね。 時々駅から学校までの遠い道程を思い出しますが、この詩を書いたのはヤッパリ、タイッカンシューズの夢を見たからかなぁ。 |
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No.3 游月 昭 評価:0点 ■2014-07-29 14:22 ID:OjNIsuoFpuI | |||||
ヤエさん、こんにちは。 ご感想ありがとうございます。 思い付きで突っ走ってみました。 実は、30年くらい経ったのに、数年前、タイッカンシューズを忘れるという辛い記憶の夢を見てしまいました。通ってた高校は質実剛健、軍隊的、厳しい〜で評判の学校だったので、トラウマになってるようです。今考えると、この詩の、目覚めた時の描写は卒業後だったりするかもしれない、などと思いました。学生服を探すがスーツしかない?みたいな。 |
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No.2 A 評価:30点 ■2014-07-29 13:05 ID:pA0QzJ9KbiA | |||||
拝読させていただきました。 なぜか『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』を思い出すという(笑) 面白いですね。ところどころ爆笑しました。一見、漫画っぽい印象ですが、夢の感じが見事に描かれていると思います。 |
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No.1 ヤエ 評価:50点 ■2014-07-29 10:36 ID:L6TukelU0BA | |||||
無限ループの予感がちょっとした面白さと怖さを感じさせますね。 楽しく読ませて頂きました。 関係ないかもですが、タイッカンシューズ(体育館シューズ?)ってリズムが良いですね。 面白かったです。 |
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総レス数 6 合計 110点 |
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