自転車 |
カキ、コキ……パキ チリチリチリ 壊れかけた自転車が、音をならす。 錆び付いているわけではないので、耳障りな悲鳴をあげることはない。 僕が踏み込む度に関節を鳴らしたような音がして、車輪が回る気配が付いてくる。 カキ、コキ ……パキリ チリチリチリ アルミ製の自転車が、声をあげる。 ペダル付近の板がヘコむ音だろうか。 思えばこれを使い初めて、早五年以上は経っている。 カキ、コキ …… あぁ、また思い出してしまった。 一人で眺めるあの頃の景色が今日も僕を生かしている。 チリチリチリ 君は今、どうしているのだろうか。 |
ヤエ
2014年06月23日(月) 00時10分06秒 公開 ■この作品の著作権はヤエさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.4 ヤエ 評価:0点 ■2014-06-23 22:26 ID:L6TukelU0BA | |||||
游月さん アドバイス、参考等ありがとうございます。 「一人で眺めるあの頃の景色が 今日も僕を生かしている」 というのは、君の事が忘れられず、思い出の場所に何度も足を運んでしまい、別れたあとでも僕に活力を与えてくれる。 という思いを含んだつもりです。何度も自転車をこぐことによって壊れてきている自転車を写しているつもりなのですが、自分でも上手く言葉が見つからなくて、このようになってしまいました。 次からは分かりやすいように、耳触りのよい詩が書けるよう、模索していきます! コメントありがとうございました |
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No.3 游月 昭 評価:20点 ■2014-06-23 18:40 ID:My7Ye.F7xJg | |||||
こんにちは。 私が詩を書きはじめて三作までは詩になっていなかったのでそれを考えると、やるじゃん、と思います。 [参考] 詩やクラシック音楽は言葉(音)同士が繋がっていたりするといい効果を生むので、そんな事を意識するともっとよくなると思います。 例えば、自転車の音(きしむ)や、揺れなどが、語り手(主人公)の気持ちと繋がっていたりすると良い。 「一人で眺めるあの頃の景色が今日も僕を生かしている。」 の表現がよく分からなくて勿体ない。 二人いた景色に、一人でいると景色はどうなるのか、と考えると、ぴったりの表現が出てくるかもしれません。 似たような例えでは、二人乗りが一人になるとスピードが速くなるとか、坂を登れるとか、タイヤがひしゃげないとか、真っ直ぐ走るとか、そういったことです。 では。 |
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No.2 ヤエ 評価:0点 ■2014-06-23 11:19 ID:L6TukelU0BA | |||||
菊池様 そう言って頂けると嬉しいです! ペダル付近の板、というのは仰る通りチェーンケースのことです。 確かに分かりにくかったですね…… 的確なアドバイスをありがとうございます。 本当に、言いたかったのは最後の行だったので、伝わって安心しました。 また、書けるときに書いてみたいと思います。ありがとうございました! |
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No.1 菊池清美 評価:40点 ■2014-06-23 04:05 ID:/dxzQ0Wmf36 | |||||
初めてですか、そうは思えないほど好いです。 人は元々詩人かも知れない、そう思わせてくれます。 最も詩が生まれた時は手本等も無かったでしょうから当然かも知れませんね。 本心を書いた詩に言う事は有りませんがペダル付近の板って何でしょう気に成ります。 チェーンケースならそう書いた方が親切かも知れません、どうでも良い細かな事ですが^^。 自転車を書いているけど、言いたかったのは最後の行でしょうねとても良く伝わります、良い詩です。 |
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総レス数 4 合計 60点 |
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