赤い記憶


沸騰して動脈を破った血が
鮮やかに吹きこぼれ
地に落ちて
小さな赤い光のドームを幾つも作り
鈍くかがやいていた

風は光を吸いとり
どす黒く這いつくばった血は
そのまま埃にまみれ土になれば良かった


しかし、時に慈悲もなく
雨が降る

忘れかけていた赤を
薄暗い底にとどく冷たい雨が
いたずらに蘇らせる

血はふたたび色を放ち
たった今流したかのような鮮やかさで
あの痛みを、苦しみを滲ませ
低い処へと流れながら
人知れず微光が当てられ続ける




游月 昭
2014年05月03日(土) 03時24分10秒 公開
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No.10  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-15 00:47  ID:E/uClbJUq.g
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青ガラスさん、こんばんは!

>密でハードなのでゆるいところも有るといいなっていう

→これ私の課題の1つなんだと思います。言われたことがあります。そうなんです。それこそ血がのぼった感じ。ショパンの24の練習曲とか聴いてみて下さい。これもう少し大きな曲の一部分だったらいいだろうなあ、っていうのがたくさんあります。そんなわけで、この詩の一部分を緩くする「マイナス」、というより、「あそび」の部分を「プラス」するということと同じな訳ですね。激しいエチュード(強い波のようなやつ)を思い浮かべながら成る程、と。
やっぱり、ところてんに詰め込んで、ぷり〜、って出す、力技と緩さの共演、おお、バロック音楽の「急、緩、急」とも言える!ところてん理論、意識してみます。

キーワードは
「ゆるい ところてん も あるといいな」
ですね。

ありがとうございます。
No.9  青ガラス  評価:0点  ■2014-05-14 21:18  ID:6Sbbo4.76/Y
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エチュード的、曲解ですぅ。。。
密でハードなのでゆるいところも有るといいなっていう
わたしの好みかもしれませんが。

ギャグ!
ちがうぅぅ(笑)
トコロテンに理論はいらないです。押すだけなので、、
No.8  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-14 01:43  ID:C997dWT1qRE
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青ガラスさん、ご感想ありがとうございます。

不覚にも、超笑いました。ギャグのセンスがピカイチですね。

つまり、こじんまりしてる、音楽で言えばエチュード的、単一印象のみ、というところでしょうか。今から読み直してみます。

読みました。雰囲気は私好みです。が、時が経つと忘れてしまうでしょう。んで、乾ききって、ところてんの棒が貼りついて抜けなくなる。その前に、入口から覗くだけでなく、ところてんになって感じるようにいたします。ところてん理論、面白かったです。「イイネ」をつけたいくらいです。
No.7  青ガラス  評価:40点  ■2014-05-13 23:30  ID:6Sbbo4.76/Y
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血の赤いドーム、鈍い輝き、ってリアルな表現で3Dになっていますね。
一連一連がよく吟味されていて密な出来上がりになっていると思います!

ただ、ある種の緊張感が続いて、出口が無いような印象も感じました。
それを表現したかったのかもしれませんが

例えば、トコロテン突きの中でギュウギュウと圧をかけられ、出口を塞がれているトコロテン(*^^*)
出口からピュッと出るとトコロテンの本来の姿になるのかなって
変な例えですみません。。。
お役には立たないかもですが、、感覚のみでコメントしてます。
No.6  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-07 22:05  ID:m.6gUmQkDJ2
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Aさん、ご感想ありがとうございます。

姿を感じとって頂けて嬉しいです。
またよろしくお願いいたします。
No.5  A  評価:20点  ■2014-05-06 18:08  ID:pA0QzJ9KbiA
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拝読させて頂きました。

一体、どんな苦痛が血を沸騰させ、動脈を破らせたのでしょうか。とても激しい悲痛な感情をうたった詩だと思いました。でも、その感情に耐える人の姿が同時にイメージされて、リアルな、生身の人間がそこにいるな、という気がします。
No.4  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-04 04:10  ID:OjNIsuoFpuI
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楠山さん、アドバイスありがとうございます。

現時点での弱点、

細いですね。
所々に幾つもの表現を散りばめてはいるものの、叙情詩とは言え、周りの情報が少ないかなあ。

あ、それから、これに希望はありません。
いつまでも赤を思い出す。
希望を感じ取らせてしまったのは失敗です。

頑張ります。
No.3  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-04 04:02  ID:2un0QyHxhs2
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時雨ノ宮 蜉蝣丸さん、アドバイスありがとうございます!

確かに血はどぎついですよね。
私の恋の詩は、よく、赤と白と黒で構成しています。
恋の色は、血の赤
対象は、花の白
破局が、絶望の黒、白
ということになります
パステルカラーも時々ありますが、
大半はどぎつくなります。
次に書くときは、血に気を付けてみます

温もり、伝う筋(線)、拭う

特に、「拭う」は、悲しみをはらいのけようとする、という意味で使えそうですね
ありがとうございます。
No.2  楠山歳幸  評価:40点  ■2014-05-03 22:10  ID:3.rK8dssdKA
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 読ませていただきました。

 上手いです。
 なので、主観、自分の好みでしか感想が書けません。おまけに小説のような解釈です。どうか聞き流してください。

 血という言葉が身体に訴えて、「土になる」で悲劇がやすらぎになります。それなのに必然のいたずらで悲劇が繰り返される、やるせない心理を上手く書いていると思います。最後に希望があってとても良いです。
 読みやすいので何度も推敲をしたと想像します。
 でも、上手すぎるとも感じます。初読では、あれよあれよと読み終わってしまいました。

 陽炎さんは徹底的に「悲しい」を一人称で書かれています。以前、小説で一人称は主人公(書き手)を読み手に近づける一番の方法と感想でいただいたことがありました。そして陽炎さんは「〜なの」「〜だわ」と流れにアクセントをつけていると思います。石井さんの紅茶も「〜だ」が無ければ普通のの紅茶になったかも、と思います(ごめんなさい)。
 今作は象徴的な作風ですね。青ガラスさんのように徹底的に言葉を絞り、余韻で世界観を訴えるような表現もいいかな、と思いました。
 
 まず小説のようにラフスケッチをして、言葉を絞り込めば言葉が少なくとも整合性も保たれるんじゃないかなあ、と思います。
 伝えたいことをエピソードだけではなく、別の表現方法もあと少しだけ欲しいかな、と思いました。

 陽炎様。石井様。青ガラス様。僕の勘違いだったら申し訳ありません。

  >しかし、時に慈悲もなく

 場面の転換なので以外と読み手に影響を与えやすいと思いました。慈悲だけでは弱いと思いました。どういうふうに慈悲がないのか、一工夫が欲しいかな、と思いました。

 生意気書いて申し訳ありません。素人から見た印象です。どうか聞き流してやってくだい。
 失礼しました。
No.1  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:30点  ■2014-05-03 15:23  ID:84AGOyZBhxw
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こんにちは! 読ませていただきました。

血液って冷静に考えると滴るほど出ること滅多に無いですよね。

吹きこぼれたそれが 仄かな温もりを孕んで
緋の色の筋となり 貴方の頬を拭ってゆく

なんちゃって。そんな一文が脳裏を掠めました。
アドバイスになるかどうかわかりませんが 、詩中に出てくる『血』という単語をシークレットにして焦らしてみてはいかがでしょうか。もともとインパクトのある言葉ですし、一回出すだけでもかなりの威力だと思うのです。

上手いこと言えなくてすみません。頑張ってください。
総レス数 10  合計 130

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