かげろう |
月影を鏡にうつす湖面から 静寂の膜をほどいて現れるかげろう 闇を透かした翅のはかない脈が 夢の岸に立つ私をやさしく捕らえる 隙間からこぼれた雫は 冷たい湖面をたたき 金色の張りつめた弦をふるわせる 星空の隅で林がざわめき始めた 風 幾重にも風が交錯し 湖は漣にみたされ しだいに波頭は白くせり上がる 風に放り出されたしぶきは 渦をなして空へ向かい 夜の色を取り込みながら 暗雲となって星を隠し 月までも呑みこもうとしていた 囁きが耳をかすめる − さよなら − 月は隠れてしまった 降りだした雨がかげろうを消し去る 私の影が闇にまぎれ 雨音の中心で立ち枯れている |
游月 昭
2014年02月13日(木) 01時19分21秒 公開 ■この作品の著作権は游月 昭さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.8 游月 昭 評価:0点 ■2014-02-16 21:26 ID:..K.tfL042k | |||||
二村さん、ありがとうございます! 頑張ります! |
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No.7 二村 廣 評価:40点 ■2014-02-16 10:29 ID:X2x5n/yrh02 | |||||
こんにちは 読ませていただきました 選ばれた言葉の雰囲気が柔らかく穏やかな気持ちになれる作品ですね |
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No.6 游月 昭 評価:0点 ■2014-02-15 23:17 ID:7NJNOM48awY | |||||
楠山さん、ご感想ありがとうございます。 少しずつ解決策が見えてきました。 いずれ第三稿に構築しなおしてまた投稿し直したいと思います。ありがとうございます。 |
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No.5 游月 昭 評価:0点 ■2014-02-15 22:57 ID:a7vk8DqM.r2 | |||||
春矢さん、ご感想ありがとうございます。 後半はすんなり出てきて評判も上々ですが、それに至るまでがもう少しだけ、もっと、たくさん、大幅に?手直しが必要のようです。Thank You。 |
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No.4 楠山歳幸 評価:30点 ■2014-02-15 22:46 ID:3.rK8dssdKA | |||||
読ませていただきました。 なんでもに甘えさせていただきます。 一つ一つの連は幻想的でイメージが膨らんで、自然賛歌みたいで素敵です。 でも、繋げると方向が定まらないみたいな。青ガラスさんの感想が参考になりました。 夢の中ですが、夜にふらりと散歩に出かけた場面と言う印象なので、嵐の部分がインパクトが強く感じられて、感性的に混乱してしまいました。「風」「さよなら」は突然やって来たと言う感じです。また、書き手はこの幻想的なシーンにどんな思い入れがあるのか、もしかしたらもう少し欲しいかもしれません。 |
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No.3 春矢トタン 評価:40点 ■2014-02-14 16:40 ID:emodMEn5j1U | |||||
こんにちは! 私の影が 立ち枯れている という最後の言葉が好きです。 途方にくれているような寂しさを感じました。 |
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No.2 游月 昭 評価:0点 ■2014-02-14 01:34 ID:m.6gUmQkDJ2 | |||||
青ガラスさん、ご感想ありがとうございます。 これから急成長の予感なのです。 この詩の漠然とした感は、一般的失恋の観念に過ぎない、というものに夜の湖の景色が映っているというところだろうと思います。ここにあげているのは第二稿ですが、これからこの詩をより良いものにするためには、「アッサリクール」の中にも特別な心棒を入れていかないと、回らない独楽なのだろうと思います。 第一稿では、もっとノッペリしていて、中ほどにクレッシェントを入れて、第二稿をここに投稿しました。後付けの葛飾北斎がちぐはぐに感じられるのはそのためでしょう。 闇の中の水の竜巻が、かげろうの存在を忘れさせているのはまずいですね。これは第一稿のときにすでに気づいておきながら、手直しし忘れてしまっています。記憶力の無さというか、ひとつしか出来ねえ奴というか、とほほでありんす。 −さよなら− については、最初から迷っているところですが、現在の要になっているので残しております。が、その、さよならを感じさせる別の言い回しに置き換えて手直しをしてみようと目論んでおります。 月、かげろう、風、さよなら、雨 がうまく繋がっていないのが問題だと思います。しばらく推敲して第三稿に載せ代えたいと思います。 しかし、大変そうだ。こんなに短期間に大幅に手直しをするのは初めてですが、 成長!!のため。 行きまっせd(^^)b ありがとうございました。 ※赤い扉のある詩?私の詩では無いのでは? |
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No.1 青ガラス 評価:40点 ■2014-02-14 00:39 ID:6Sbbo4.76/Y | |||||
なんでもよろしいですか! では、下手なコメント箇条書きで我慢してください。。。 書くのがやっとなので愛想はありません(^^) かげろうが現れるシーン、幻想的です。 湖面の鏡、闇を透かす翅、妖精のような透明感のある女性を連想します。 三連目の、弦を振るわせるのは作者で、冷たい湖面、こぼれる雫から 別れを表現しているのですよね。ここは意図的にアッサリクールにしたと思うのですが私としてはもう少し肉をつけて頂いて、切なさを! 弦の揺れが増幅して風を巻き起こす。 ここからなんですが、龍天に登る。雲をおこし月を隠し雨を降らせる(雨はあとになりますが) 感情の高まりの表現、それはそれで力強くていいのですが、インパクトありすぎて 妖精と葛飾北斎or龍、二曲一双の屏風絵でも、がげろうの量感儚いし、うーん、なんです。タイトルはかげろうですし 一、二連の儚げなカゲロウの印象が消えてしまう、または薄く感じてしまう そこで、囁く声が迷子になって さようなら、、、一番キメのシーンに感情移入しにくいんです。 これは私だけなのかもしれませんが。 で、最後の、立ち枯れている、、放心状態のなぜ、なぜ、と来るべきシーンが 棒が一本立っている。という印象の弱い終わり方。 と感じるままに初の辛口で書いて見ましたが 各連ごとに、かなり力を入れられたのではと思います。 カンバスに噛り付くように細部に拘ると全体のバランスが見えない というのは私の場合、なんですけど 私の読み込みが足らないだけかもしれないので参考にはならないと思いますが。 追伸、 以前読ませていただいた、赤い扉の有る詩、カルメン ドン引きのやりたい放題、あの頃の奔放ないきいきも忘れず 頑張ってください!楽しみにしています。 |
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総レス数 8 合計 150点 |
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