ある女の肖像
黄色い尿をつめたペットボトルは
陽光を浴びてキラキラと光っていて、
まるで、
大きな宝石のようで
金も性的魅力もない私も
姫になったような気分になる

ささやかな私の恋は
陰鬱そうな青年に向けられ
こないだ彼は
スーパーマーケットで強盗をして
捕まった

返り血を浴びたような顔だねと
よく言われる

どんなに悲惨な人生でも
私は生きていく
容易ではないからこそ
生きていく
昼野陽平
http://hiruno.web.fc2.com/
2013年11月02日(土) 17時37分35秒 公開
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No.3  青ガラス  評価:40点  ■2013-11-21 10:55  ID:6Sbbo4.76/Y
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肖像が最後の連を引き立てていますね。
読み終って込み上げるものが有りました。

「容易ではないからこそ 生きていく」
その真っ直ぐな思いに揺さぶられました。


No.2  昼野陽平  評価:--点  ■2013-11-18 23:17  ID:NnWlvWxY886
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>陽炎さん

感想をありがとうございます。
太宰の「燈籠」は好きなので影響あったかも、です。
最終連ありがとうございます。一番、自分の思ってる事を反映した部分でした。
ありがとうございました。
No.1  陽炎  評価:30点  ■2013-11-07 17:43  ID:g3emUcYnoi6
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この詩を読んでいたら
太宰の短編「燈籠」を思い出してしまいました
陰鬱そうな青年に恋をして
スーパーで強盗するところに

恋した学生のために
海水パンツを盗んでしまったその短編とが
重なってみえてしまいました

最終連がいいですね
運命を受け入れつつ
力強く生きていこうとする
したたかさがよくあらわれています
総レス数 3  合計 70

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