しぬる |
伝わらないこと 言わないこと これはこの世界では 同じこと 誰も知らないこと 何も起きないこと は この世界では同じこと 全部そうだ 内側でどれほどすばらしことが起こっても 伝えるすべがなければ 結果 何もしていないのと同じこと きみの葛藤も 僕の苦悩も まだ誰も知らない それゆえに 詩ぬる |
すずむし
2013年09月19日(木) 11時18分05秒 公開 ■この作品の著作権はすずむしさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.1 SHIRIAI 評価:20点 ■2013-09-19 17:35 ID:50JQbS1CW4Q | |||||
第二次大戦中に日本軍(通称)731部隊が行った人体実験などの資料や研究員の記憶を当時のアメリカ軍が買い、その見返りとして責任者以下研究員の戦犯を問わないとした、当時の事実を思いおこしました。 当時731部隊に所属していた者達はみな、口を閉ざしていましたが、「墓場までもっていくのは心苦しい」と近年、続々と涙ながらに告白する老人の映像がTVに映しだされました。 この詩とは反対の意味にはなりますが、情報が出なければそのもの自体の存在の足元があやしくなる、あるいは、「知らない・忘れた」は事実として「無かった」に等しいこと。そんなことや、 真実の愛の行為というものは、愛の受け手に気付かれなくとも「愛」として成立すること、など、 いろいろと考えました。 しかし、着眼点としてはいいものの、詩として、あまりに漠然としすぎているんじゃないかなあとも感じました。 つまり、出てくる「葛藤」「苦悩」が少しも描かれていないのは勿体ない気がします。あるいは別の方法として、具体的に示す代わりに、それらが及ぼす影響を表すという方法もあると思います。 ちなみに、私の『山道を走る』は後者です。手本になるようなものではありませんが。 胴体だけではなくて、手足や顔つきの頭が突き出ると、もっと心に響く詩になるのではないかな、と思いました。 |
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