朝の歩道


職場に向かいアスファルトを鳴らす
近づいてくる白い顔に黒い眉
長い髪が通りすぎるとき、
風の気まぐれに香る毛先が私の頬をなでる


一瞬の知らない世界が現れる
いや、まったく知らないでもない世界
光と向きがまるで逆

薄笑みの立ちんぼが声をかける代わりに
路肩で雀がはねて鳴き
ふくらんだ胸の下で爪先がとがる
電車は満員で目の前の高架橋を走る
街灯は日の光に透け
まぶしい


目をこすると
背中で高架橋がリズムを刻んでいる
立ち止まって振り返って
後からくるスーツがぶつかってくる
振り返るOLの長い髪に顔は見えない

向き直り歩き出す
流れに体をゆだねて歩き出す

SHIRIAI
2013年08月30日(金) 04時18分42秒 公開
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■作者からのメッセージ
※立ちんぼ
→夜中に街に立つ性的商売の呼び込み(勧誘員、客引き員)

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No.4  SHIRIAI  評価:0点  ■2013-09-03 01:36  ID:d0W/PevLH5Y
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笹百合さん、お久しぶりです。

しつこいようですが、お久しぶりですね。
あなたの詩が読みたい。と、ぽつり。

さて、なんとなく、復活の兆しはありますが、お盆に書いた詩の推敲に手間取っていてやっぱり何か脳がおかしい。

久しぶりに書いたこの詩は力不足。題材が好きなだけに残念。

>文を壊せ
個人的には壊さなくても書けるはずと思っています。私はそっち系かなと

>重心を引き裂け
そんなオモチャが欲しい。ミキサーが欲しい。今はノータリンになっていて、ノー味噌に力が入りません。入る鍵の置場所を忘れてるみたい。いいのはリズムくらい。って、リズムもだめなら泣くしかありません。
がんばります。がんばります!
ありがとうございました。
No.3  笹百合  評価:20点  ■2013-09-03 00:48  ID:wYgzQgVuDaw
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文を壊せ
重心を引き裂け
足りないのはそれだけだ

なーんて、ね。
No.2  SHIRIAI  評価:0点  ■2013-09-01 12:36  ID:IEB3nQY0M5k
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陽炎さん、こんにちは。

このところいろいろあって集中力にかけているようです。

>そんなことはどうでもいいこと
→とは思ってはいないんです。強いていうなら、この詩自体が、どうでもいい詩に仕上がってしまっています。書きたいことは、一瞬の、もっと激しいものなんですが、全然書ききれていない!

>少し自分の中のイメージに頼りすぎているようにも見受けられます
→もっと頼るべきだと思います。詩は、自分の感覚世界を描くものだと思います。

>技術や比喩
→まだまだ私には足りていません。魔法使いになるまでにはほど遠く、いろんな技が自然に出てくるように修行が必要です。

>読み手を圧倒するほどのパワーが
>SHIRIAIさんの詩には足りていないように思うのです
→潜在的パワーはあるはずですが、現在、集中力に欠けているようです。& 技術も。
成長の鍵は集中力が握っていると思います。

今回のような「感覚世界の集合の交わり」に関する詩はまたいつか書きたいと思っています。陽炎さんの批評文で頭の整理ができました。

陽炎さんが、凄っげ〜!と叫んでしまうような詩を書きたいですー!
ひとつひとつクラウチングスタートでいきたいと思います。

ッゴー!!

ありがとうございました。
No.1  陽炎  評価:30点  ■2013-08-31 03:17  ID:g3emUcYnoi6
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これから職場へ向かう人と
仕事を終えて帰る人

すれ違う一瞬に漂う髪の香りは
まったく知らない世界というわけではないにしろ
自分とは対極にある世界の香り

高架橋の上を走っていく満員電車が
いろんな立場の人たちを乗せて走ってゆく

スーツを着たサラリーマン
長い髪のOLはどんな顔をしていただろう

そんなことはどうでもいいことだと
向き直って再び歩き出す
職場までの道程を、少し早い足取りで

タイトルどおりの
ごくありふれた朝の風景を切り取ったような
そんな感じでしょうか

ただ、少し自分の中のイメージに頼りすぎているようにも見受けられます
詩の技術や比喩によってもたらされる効果も大事なことですが
この詩が描きたかったんだ! というようなもの
読み手を圧倒するほどのパワーが
SHIRIAIさんの詩には足りていないように思うのです

その凄味を手に入れたら
SHIRIAIさんならばきっと
もっともっとすごいものが描けるのではないかなと
私は密かにそう思っています
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