| ＬＥＳＳＯＮ １ |
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なんだか妙にザワザワ落ち着かなくて 目覚めてしまった午前１時 クセのようにケイタイを開いてみるけれど 今日もどこからも 誰からも着信ありのメッセージはなく 待ち受けにしてる蝶々夫人だけが静かにずっと こちらを見つめてる 自分の知らないところで 自分の悪口とか云われてるのかしら なんて考えると怖くて仕方がなくなります 別になんとも思っていない人なんだからいいじゃないって思うけど そう簡単に割り切れないから困ってしまうのです 八方美人にはなりたくはないけど 嫌なやつって思われたくなくて ただ表面だけ笑顔を繕ってみせたりなんかして そういうときの自分 鏡に映したらものすごい卑屈な顔してるもんだから もうホント ビリビリに引き裂いて 燃えるゴミの日にでも出してしまいたい なのにさ なのにやっぱり自分が可愛いのかな こんな自分でも なかなか棄てられるものでもなくって そんなときはいっつも 悔しくて情けなくて 恥ずかしくって 自分が可愛そうでたまらなくって 思わず思わず 窓を開けて叫んでしまったのです 淋しくてしょうがないのです 虚しくてどうしようもないのです 誰でもいいから このやっかい者をどうにかしてくれませんか ねえ ホントに誰でもいいからさ 自分の都合のいいときばっかり 人を当てにするな 誰かが耳元でそう ささやいたような気がしました 考え方次第で人はどうにでも変われると そんなことは誰に云われなくたって 十分すぎるほどよく解っているのです だけど 頭じゃ解ってることでも 変われないことってあるでしょ あまりにもひどい目に合いすぎたために これ以上ひどい目に合わないように 必要以上にいろんなことに身構えてしまう ひと晩泣いて 夜が明けたら新しい自分に生まれかわってるなんて 街中で流れてる流行歌みたいに 現実はそううまく行くものではないのです 大体 変わらなければならない理由なんて 一体どこにあるというのでしょうか ありのままの自分を受け入れなさい 弱いから人間なのだと それでいいのだと そう云ったのはあなたじゃないですか 辛い過去をなかなか忘れられなくたっていいじゃないですか 生きてるのがイヤになったら 自殺する選択肢くらい 持っていたっていいじゃないですか この世界のどこにも居場所を見出せず 息をすることさえままならないのに 死ぬことさえ許されないとしたら この先一体どうやって生きていったらいいというのでしょう それともなんですか あなたが生きるに値するすばらしいなにかを 提供してくれるとでも 足元を見れば案外近くに幸福は転がってるって 信じて下ばかり向いていたら すっかり猫背になってしまいましたよ 幸福ってのは そこらへんに転がってるとかそういうんじゃなく 幸福だなあと感じることのできる能力のことかもしれないと ふと そんなことを思いました だから 思い出してみようと思ったのです ３６年生きてきた中で 幸福だと感じられた瞬間 出来事を だけど どうしても思い出せないのです 殴られた痛みとか 投げつけられたひどい言葉とか そういったことはまるで再現フィルムのように 鮮やかに蘇ってくるというのに もうすっかり忘れてしまったってことなのでしょうか 辛かった記憶を上書き保存して消してしまったのでしょうか そもそもそんなもの 初めからなかったのでしょうか 忘れてしまったのなら仕方がない 消されたものをあぶりだすことなんて不可能です 過去のことはもういい 何度も何度も掘り起こしてはかさぶたひっぺがえして 自分を痛めつけることでしか 生きてる実感がもてなかった今日までの日々 でも 私はこれでお終いではないのです 終わらせるわけにはいかないのです これからもずっと 私は私を続けていかなければならないのです つらいことやしんどいことは きっとずっと続いていくことでしょう それでも 泣いて生きるのはもう懲り懲りだから できるだけたくさん たくさんいいことを憶えておきたい 素晴らしい瞬間を忘れないでいたい 辛いことで満たされているこの心も いつかやがて 思い出さずにすむ様に ＬＥＳＳＯＮ １ さあ はじめましょう 今日という日は 私たちが生きていくための 大切な墓標です ここからすべてが始まるのです すべてを 始めるのです |
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陽炎
2013年07月03日(水) 06時31分48秒 公開 ■この作品の著作権は陽炎さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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| No.5 陽炎 評価：--点 ■2013-07-16 21:08 ID:te6yfYFg2XA | |||||
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☆ゆうすけさんへ☆ いつもありがとうございます 今回の詩は、最初に書いたやつの１・２連（指摘された部分）ですけど ちょっと長すぎたかなあ、という反省もありまして 冒頭部分は書き換えました 心を動かされたと云っていただけるととてもうれしいし 体温を感じるようなライブ感を感じ取っていただいていると云っていただけると、描いてよかったな 私が経験してきたことは決して無駄なことではなかったのかな、と、なんだかとても救われたような気持ちになります 墓標の部分は。。。そう、道標とも迷ったんですけど 今日を刻みこむという意味も込めて「墓標」にしました 自分の愛し方、というか どうやって自分を大事にしてやったらいいのか その方法がまだちょっとよくわからなくて でももう、辛い過去をほじくりかえして いつまでも乾かない傷口を弄繰り回すのは もういいじゃないか もういい加減やめにしようじゃないか、と 自分を好きでいられる自分というものを見つけるための そのためのレッスンを始めようじゃないか、と まあ、そんな感じです^^ 当たり前のようで、普通って結構難しいと思いますよ 平穏無事でいられることもまた、幸福なことなのかもしれないですね 私は、少し欲張りすぎなのかもしれません 平穏でいられることと幸福ってことは やっぱりどこか違うんじゃないかと そんなふうに考えちゃうとこがありますから バカボンパパはいいます 「これでいいのだ」 これでいいのだ、で何でも解決しちゃう ある意味、すごい才能ですよね バカボンパパで行きましょう(^^♪ 猛暑が続いてます くれぐれも、お体大切に |
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| No.4 ゆうすけ 評価：40点 ■2013-07-15 11:04 ID:lvspLO.e7O6 | |||||
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日記みたいな詩か〜、私はそれもアリだと思うんですけど、私が詩をあまり読んでいないからかな。そもそも詩ってなんだろう？ 私は詩も小説もなんら勉強していないし。ただ、今まで読んで感動した言葉はたくさんありまして、それはプロアマ問わずでして、このサイトにも、私の心を動かしてくれた作者さんがおりまして、その一人が陽炎さんなんですよ。泣き声が聞こえてきそうな、体温すら感じそうなライブ感。私もコトバに気持ちを込めてみたいと感じさせてくれましたからね。調子に乗りすぎるとこないだ投稿したのみたいにやり過ぎちゃいますけど。 「大切な墓標です」 私だったら道標にするかも、ここが墓標ってことは名を刻む石碑、或いは弱い過去の自分との決別でしょうか？ 自分を愛する気持ちって大事だと思います。愛し、尊敬できる自分でありたいですね。コケて泣いても立ち上がって前に進む自分の、結果は微妙だとしても立ち上がる自分の姿を愛する自分でいたいものです。 今年前半のいいこと？……仕事に追われているうちに今年も半分終わってしまった。バカボンのパパの年齢になり……。 「福は禍なきより大なるはなし、禍は福を求むるより大なるはなし」 普通に生活してこられた当たり前の日常、家族と衣食住、これで充分ってことで。 |
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| No.3 陽炎 評価：--点 ■2013-07-06 10:05 ID:te6yfYFg2XA | |||||
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☆SHIRIAIさんへ☆ 前回に引き続き、ご批評ありがとうございます ご指摘を受けまして、１・２連はバッサリと切り落とし ３連目にうまく流れていくよう、書き換えました あとはイケていたようでよかったです ラストについては、自分でもちょっとイイ子ちゃんかなあ とは思いましたが 過ぎ去った日々を生きているわけじゃない いまこの瞬間を生きているんだと そのことにようやく気づけたので ここからスタート、という意味合いを込めて ああいう形におさめました 作者メッセージ欄にも書きましたが 少し寝かせてみて 何かもう少しピタっとハマル言葉が見つかったら そのときは改稿しようかな、と思っています 的確なご意見をありがとうございました ☆卯月 燐太郎さんへ☆ いつもありがとうございます 云いたいことが伝わってなによりでした 面白いと思っていただいたＡの部分ですが 理解していただいているかとは思いますが 別に「あなた」にすばらしい何かを提供してもらいたいなど 期待もしていないし、思ってもいないんです 捻くれた性格がどうしてもそういうことを云いたくなってしまって。。。 Ｂについては 卯月さんは現実を見なければいい、と批評してくださいましたが ここも決して現実逃避をしたいがための言葉ではなくて 楽しかったこと、よかったことを思い出そうとすると 芋づる式にどうしてもいやなことが重なって出てきてしまう よかったはずであろうことが嫌な記憶に塗り替えられてしまって だから思い出すことも、憶えておくこともやめてしまった つらいことばかり蓄積して、それ取り出しては痛い思いして なんか、もうそういうのいいな いい加減飽きたな それでも筋金入りのネガティブ思考は そう簡単に治るものじゃないってことも実感して 幸福だなあと感じる能力を身につけるべく 練習が必要だなと 卯月さんがアドバイスしてくださった ＞楽しいことを見つけて、それに没頭すること それもひとつの方法ですよね 云われてみれば、詩を描いているときの自分は 他のことは一切何も頭を過ぎってこないわ いろいろと試行錯誤中です いいと思えることはどんどん試していこうと思ってます そんで、忘れないように ちゃんと心に刻んでいきたいと思ってます いいアドバイスをありがとうございました 私も、卯月さんとここで出逢えてよかったですよ いろいろと刺激になってます 追伸 ファンタジー板の「猫男」シリーズ、拝読しました 紙芝居屋と仔猫の話、結構好きな作品でした |
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| No.2 卯月 燐太郎 評価：40点 ■2013-07-04 23:46 ID:dEezOAm9gyQ | |||||
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「ＬＥＳＳＯＮ １」読みました。 主人公の言いたいことはよくわかりました。 自分の居場所がないというか、それまでの人生は辛いことばかりあった。 イライラするけれど医者に処方してもらった精神薬は効かない。 そのあとは、自分の人生を語っています。 それで、八方美人になろうとしたり、笑顔をつくろってみたが、 結局主人公は自分を見つけられないのでしょうね。 そういう自分に耐えられない。 「考え方次第」で云々といわれても、過去を引きづっているから「考え方次第」になれない。 「流行歌」では、ひと晩泣いて夜が明けたら、自分が変れていたとかが街中に流れているけれど、それは現実的ではない。 そこで主人公は自殺の選択肢くらいは持っていてもいいのではないかと思う。 面白いのはＡですね。 「シンデレラドリーム」相手に出しています。 たしかにこの手もありですけれど、主人公が３６歳と言うことは、相手は同年代か、年上と言うことになり、たぶん結婚しているでしょう。 だから、相手に求めるのは無理ですね。 Ａ＞＞それともなんですか あなたが生きるに値するすばらしいなにかを 提供してくれるとでも＜＜ Ｂ＞＞幸福ってのは 幸福だなあと感じることのできる能力のことかもしれないと＜＜ たしかに、Ｂだと、気が楽ですね。 現実を見なければよいのですから。 そして主人公の結論は、Ｃになる。 Ｃ＞＞できるだけたくさん たくさんいいことを憶えておきたい 素晴らしい瞬間を忘れないでいたい＜＜ ●主人公が３６歳という事で、私の方が年上で人生経験があるみたいなので、アドバイスを書いておきます。 ＞人生は辛い事や苦しい事、痛いことなど、いろいろとあるでしょう。 それを乗り越えるにはどうしたらよいかと言うことです。＜ 「人生は辛い事や苦しい事、痛いこと」これらを凌駕する楽しい物を見つけて打ち込んだらよいだけの話です。 １０代とかの若いときなら、残りの人生が長いので、可能性があります。従いまして、人生の大きな目標を持つことで可能です。たとえば、人生設計を立てて、それを一つ一つクリアしていく。（商売をすることを目標にするとか） 残りの人生が半分近くなった人でも、その残りの人生で何ができるのかを考えて、それを一つ一つクリアしていく方法もあるでしょう。 しかし、そういった目標がなくても自分に合った趣味をもち、それに打ち込むことで、「人生の辛い事や苦しい事、痛いこと」を乗り越えられるのではないでしょうか。 ●もちろん「Ｃ」のも身近に出来る事なので、アリです。 ■作者からのメッセージ ＞＞今年も後半に入りましたね 皆さんは今年前半、何かいいことありまいたか ＜＜ ●あなたにネットを通じて遭えた事でしょう（笑）。 それでは、また、次の作品楽しみにしています。 |
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| No.1 SHIRIAI 評価：40点 ■2013-07-03 08:06 ID:R6ySbySaLFM | |||||
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一二連を読みまして、精神障害のことを書く人はいつも、日記を持ち出して、これが詩ですと、言い張る、これもそうだと、思わせてしまったのです。 ところが三連から心情が溢れはじめます。それはみるみる加速して、源流から小川へ、大河へ、ラストは海へ。 読み終えて、大河の詩をいつか出そうと思っていたのをやめることにしました。 イケてますよ。 だから、一二連は要らない。こんな日記は捨ててしまいましょう。 三連からで十分です。 ラストが少しだけイイコちゃんすぎるので、大河が海にながれだすようにゆったりと書ければ文句ないですね。 甘めに点数付けときます。 |
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| 総レス数 5 合計 120点 | |||||
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