孤独の発明 |
踏みつける踏み躙るすり潰す 27.5センチメートルのかかとを潰したナイキで文化住宅の二階のところどころ湿気を吸ってめくれあがったベニアを張った煤けて傾いた玄関扉の横の3.5号の ちんまい弱弱しい 俺はその ところどころ湿気を吸ってめくれあがったベニアを張った煤けて傾いた玄関扉から 小さな女の子が顔を出し マーガレットの 母親に向かって歓喜の報告をするのを視てしまったのだ 本当に小さな幸福の原型のようだったのだ うす茶色の新品のチクチク感じられる安物のパンティーストッキングを頭からかぶった俺はその ところどころ湿気を吸ってめくれあがったベニアを張った煤けて傾いた玄関扉を蹴り飛ばし打ち 母一人娘一人のその部屋で母一人娘一人を 悪くない気分でガムテープから洩れる悲鳴を聞いた じっさい俺自身信じられないが驚くほど悪くない気分だ |
うちだ
2013年06月27日(木) 03時36分13秒 公開 ■この作品の著作権はうちださんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.2 うちだ 評価:--点 ■2013-06-28 22:59 ID:CZOIz3QLVx2 | |||||
こんばんは、ご感想どうもありがとうございました。 《、、、》いらなかったですか。あらら。 《、、、》で強調しなかったら、絶対独りよがりになるだろうなと思ってた。 ここは大事だと思って作者は書きましたよつって、地図で言ったらランドマーク的にやってみました。 ご感想を読ませていただいて、なんとなく今度はこうやってみよう、とかの、ヒントをかなりかなりいただけました。感謝です。 ありがとうございました! |
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No.1 SHIRIAI 評価:50点 ■2013-06-27 13:40 ID:eN7YfPmp65A | |||||
こんにちは。 全母子家庭の人々を震撼させた、 衝撃の問題作がついに登場。 という感じですが、構成と、 両サイドのしあわせの描き方が巧み。 扉の向こうのしあわせは、崩壊が確定しているが、手前のそれは、さて、高まって継続しうるのであろうか。 作者は、倫理観との葛藤を意外にたのしみながら、語り手と一体になって制作したものと思われる。とりあえず、この未知の心理への侵入に挑む勇気に脱帽だが、どれだけの読者がプラスに受け取ることが可能か、ということにも好奇心がそそられる。 心地よいというものではないが、犯罪心理学というものは、この世界観が重要になってくるように思う。素人の創作物にはおおむね倫理観というものが顔を出すはずなので、この詩の板では鈍い光を放つ希有の存在であることは間違いないと思う。 ところどころの繰り返しも、侵入者の心理、息づかいを表していて面白い。 >マーガレットの新芽 感心する。 他の読者はお気づきだろうか、 >ガムテープから洩れる悲鳴を聞いた ここが、異常者たるか、正常者たるかを表している。 秀逸。 ただ、《、、、》←これの意味が解らない。必要ないのではないか。 |
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総レス数 2 合計 50点 |
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