ルリ
 賑やかな子達が気になって あなたはあの場所に来たのでしょう
 そして誰かに見つかって 思わず逃げてしまったのですね でも それは仕方ありませんね だって あなたが纏う青を見れば誰だって夢中になりますもの 
 まるで 地中に長く眠っていたラスピラズリが突然飛んで木の枝に止まったような青 もし その青が朽ちてしまう時がくると あなたは誰にも気づかれないよう誰も知らない場所で眠るのでしょうか

 空を街を黒く濁して 雨が降る

 写真のあなたは顔だけ黒く ただ青い

 雨が降る 雨が降る

 あなたは今 どうしていますか?

 その青は 見れば見るほど夏の夕暮れ前の空を何度も重ね 透明で深くなって行く
RAW
2012年09月22日(土) 21時15分02秒 公開
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No.7  RAW  評価:--点  ■2012-09-28 23:41  ID:3.rK8dssdKA
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 陣家様。感想ありがとうございます。
 蛾の話、ロマンチックで良いですね。嫌われ者を肯定的に親しみある意味にする(本当にTAが宿ってたらどうしよう)、日本的な情緒を感じました。
 しかし、陣家さんは本当にすごい方です。知識が豊富でカリスマ性の強い文章も書かれる、あのPhys氏がベタ惚れなさるのも今更ながら納得しました。僕なんかスズたん以外の鳥や生データを知ったのも、ISOよりも大砲や上位機種よりもまずピンが大事と考えだしたのもつい最近です。
 ご活躍を期待しています。
 こちらこそ、よろしくお願いします。
No.6  陣家  評価:30点  ■2012-09-28 22:12  ID:98YScwpXzig
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拝読しました。

鳥好きの筆者さんのことですのでルリは瑠璃鳥(オオルリ・コルリ・ルリビタキの俗称)と理解できました。人読み?

なんだか子どもの頃親に夜の電灯に惹かれて部屋に入ってくる蛾は身内の魂が宿ってるんだよ、などと途方もないことを聞かされたことをふと思い出しました。ずっと忘れていた奇妙で不気味な作り話なのですが。

それはともかく、こちらはとても綺麗なイメージで、繊細な作者様の感覚を楽しませて頂きました。

親しみ深いペンネームを変更されたのはちょっぴり寂しい気もしますがRAW、生データというのも意味深でいいペンネームですね。

今後もよろしくお願いします。


No.5  RAW  評価:--点  ■2012-09-27 21:41  ID:3.rK8dssdKA
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 えんがわ様。感想ありがとうございます。
 身に余るお言葉、本当にありがとうございます。
 じつはおおをわざと書かなかった理由は、片思いの雰囲気を出したかったからでした。読み取っていただきとても嬉しいです。はっきりオオルリ(=鳥)と書くとこの人何がいいたいんだろうと思われて(オオ)ルリとの距離感も出てしまうと思いました。でも混乱させてしまったのは配慮がなかったと思います。反省します。
 ちなみに、僕が見たオオルリは若鳥で頭は青くなっていませんでした。
 ありがとうございました。
No.4  えんがわ  評価:30点  ■2012-09-27 08:31  ID:Kihk3/i8Shs
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初見では、ルリの正体がよくわかりませんでした。恋人との話なのかなぁとか。
でも、それだけ普遍性のあるテーマを切り取った詩なんだと思いました。

それで感想でのやり取りを見て、ああ、凄いなぁと実感しました。
同時に自分の読解力の無さと馬鹿さ加減に、呆然としました。

それを知ってから、何度、読んでも、とても心地よく響く、物悲しくも優しい物語だと思います。


>あなたは今 どうしていますか?

本当に何てことない言葉なのに、この詩のこの部分に配置されたことで、胸に来るものがありました。
話した言葉に意味を与えるのは語り手自身なんだなぁ、と嬉しい発見をしました。
こういうの、凄く好きです。
素敵な詩との出会い、ありがとうございました。
No.3  うんた  評価:50点  ■2012-09-23 10:51  ID:iIHEYcW9En.
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ああ、なるほど。オオルリという鳥ですか。
顔だけ黒い、というところがヒントですね。
ご解説をありがとうございました。

私の中でいま瑠璃草とオオルリのイメージとが重なって
より一層豊かな詩になりました。

ありがとうございました。

No.2  RAW  評価:--点  ■2012-09-23 07:48  ID:3.rK8dssdKA
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 うんた様。さっそくの感想ありがとうございます。
 はい。いい年してなんだか恥ずかしくなってしまいまして、名前変えてみました。
 じつはおおをわざと書きませんでした。近くの公園でおばさんが見つけて騒いでいました。僕も騒いでいました。
 きれいと言っていただきありがとうございます。
No.1  うんた  評価:40点  ■2012-09-22 23:34  ID:z2TSoSZU2ng
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読ませていただきました。

ひっそりと木の上に瑠璃草が咲いていた、今その瑠璃草は
どうしているだろうか、そういう花への愛情の詩と受け取りました。
植物に対するあたたかい視線が感じられて、とてもいいですね。

あのラピスラズリの鮮やかで小さな花弁は、野の宝石という感じです。
きれいな花の詩、また是非読ませてください。
総レス数 7  合計 150

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