私があなたを失った日
あなたは世界を失って
こっそり私にこびりつく

あなたの要らなかった世界は
誰かには美しく咲いて
なおそれが
息苦しい

彼方まで抜ける
それほどの澄んだ青空

そこに吐いた
一粒のため息
淀んだ雲になって
太陽を隠す

先ほどに比べたら
もはやこれは
暗闇と言っていい
少なくても私は
そう思う

青く突き抜けた空
そこで感じる暗闇は
おそらく
あなたが要らないと言った
世界の色
『きれい』うかつな言葉をかき消すために
『だった』と過去にくくる

こびりついたあなたを
ゆっくりはがして
歩んでいくために
過去にくくった

絶望ブルー

鮮明で
キラキラ光る
さよならの色

はがれていく
バリバリというような
さよならの音

流れていく
透明な
さよならの言葉

好き『だった』

過去形にくくるのは
逃げじゃないんだ
次に進むための

決意の印