心の在処
私の世界は狭い殻の内だけだった。
そこは果てしない闇と
たった一人の私がいるだけの
ただただ空虚なところだった。
それでも私は十分だった
ここは悲しむも苦しむもないのだから
なんの気苦労もない
けれども
そこには何もなかった。
自分の感情を共感できるような何かも、
其処にはなかった。
私のこの空っぽな心は
どうしたら埋まるのだろう?
私は考えたが分からなかった。
そんなある日
空から声がした
ほんの一瞬
声かも分からないほどの小さなものだった
けれどもそのとき私の中には何かが生まれた。
それは感じたことのない何か温かいものだった。
しかしそんなものはすぐに消えて
後にはいつも以上の空虚さだけが残った。
私はそのときに初めて
寂しいという感情を持つことができた。
中亜多
2011年09月13日(火) 11時44分09秒 公開
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No.1  寿司屋  評価:--点  ■2011-10-15 17:55  ID:6KwfwLRREoY
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私の気持ちを表しているみたいで良かったです。
もっと書いてくれませんか?
総レス数 1  合計 0点

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