朝曇りの空が
やがて耕される

誰も座らない
パイプ椅子

立ち昇る煙突の煙
区切られた野菜畑

短日の光が
カランコエに降り注ぐ

鍬の掘り返しが
土竜の呼び水

老夫婦の声が
欄干を通り過ぎる

わたしの身体
二人は見てくれない

わたしの硝子の身体
存在の時間も見てくれない

成長のしない身体で
記憶を収め尽くす

わたしの身体
乾燥しすぎてる

いずれ夕立が来れば

雨に
水滴に

洗われて
流されて

振り返ることもなく

明日を待つのです
玖乃
2011年08月16日(火) 09時23分28秒 公開
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No.1  みずの  評価:30点  ■2011-08-25 01:25  ID:tUYcy0OjL5E
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読ませていただきました。

淡々とした語り口がラストにも合っていていいなと思いました。
あと、なぜかキューピーのCMを思い出しました。おしゃれだし意味ありげでよかったです。

以上です。失礼しました。
総レス数 1  合計 30

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