こころにもないこと


 夕暮れとやらを さっきまで感じていた

 出口のひとつも見当たらなくて 指を噛む

 それでも流れてきた風は

 そこここにぶつかりながら みるみる重たくなって

 わたしのあしもとで 息絶えてしまった

 ぽつんぽつんとさまよっている人たちは

 苦しいのか みんな月を見ていた

 死んだのなら うごけばいいのに

 暗がりなんかじゃなく ここからでも見えるように

 遠く及ばないとしても まだそのほうがいい

 わたしのもののなかで あなたがいちばん壊れやすい

 うそうそ あえてよかった

 ほんとはもう考えたくない

 はじめから なにもないのに
 
 なかったことにもできないし

 いまさらこんなに悲しくなって

 叶えなければおさまらない



(こころにもないこと  ? )

(           かな  ぁ)



 とりあえず 誰のせいでもない

 すでにはじまって 終わることもない

 あくびを大きくひとつ した後はいつもみずみずしい

 そのきらめきを 愛してやりたくもなる

 けれど 触れられないものをえらんだ

 生まれながらの かなしみ

(手を伸ばすように 育っている)



みずの
2011年07月26日(火) 21時56分41秒 公開
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■作者からのメッセージ
こないだ書いたやつにも感想書いて下さってありがとうございました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

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No.1  言葉に惹かれて  評価:0点  ■2011-07-26 22:11  ID:fOLO6e7uTJ2
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 こんばんは。

――。
  苦しいのか みんな月を見ていた

 死んだのなら うごけばいいのに

 暗がりなんかじゃなく ここからでも見えるように

 この箇所が印象的でした。
 人は、みんな悲しみを背負って生きているもの。そんな言葉を思い出します。

詩の感想って難しいなあ。今回も無評価です。すみません。
総レス数 1  合計 0点

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