初夏の眠り |
入道雲が見え出した頃 彼女は翼をたたみ 都会よりは涼しい 地上の田舎で 安らかに眠るつもりだった 風鈴の音は子守唄となり 彼女の記憶を巡らせ 静かに流れる蛍の川 鮮やかな新緑の傘のした 誰も知らない山奥で 消えてゆくのが彼女の 唯一の理想であり 夢だった 夜になれば星のお祭り いつか交わした遥かな約束 彼女は破りたくなかった 地上と天界でお互い見えない 小指を絡めて笑っていた その光景は今でも蘇る 何度でも彼女を微笑ませる 魔法のような唄 彼女の瞳は閉じなかった 分かった 気づけば翼は開き 裸足のまま宙を突き抜けた 蛍の川も 緑の傘も ほったらかして飛んでいった 顔も知らないあなたを思いながら |
AM12:27
2011年06月25日(土) 13時52分19秒 公開 ■この作品の著作権はAM12:27さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.1 うんこ太郎 評価:30点 ■2011-06-27 04:31 ID:MSnHZH1V1XI | |||||
天界女性が地上の男性に想いをよせる詩でしょうか。ロマンチックでした。 | |||||
総レス数 1 合計 30点 |
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