ひな祭り |
鍋のなかの潮流にほだされて 鱈の切り身が身悶えています 私だんだん齢を重ねていくな 当たり前なんだけどそう思う 生理前の一週間はキツいです 楽しく料理をしてるのですが 食欲は微妙に安定しないです 無意味にイライラしてしまう 激しいものとかもう勘弁です 緊縛プレイなんて絶対に無理 目隠しプレイはまだいけます ホルモンバランスの危うさが 女のあかしであるのであれば 揺れて悶えていた鱈のように 母である前に私女なのだから だけどかわいいおちびさんへ 身悶えしていた鱈の切り身は 春色のおすしに変貌しました 優しい味の白身を桜田麩にし ほろ苦い菜の花を少し加えて 桃の節句の雛祭りに飾ります この頃色んな人を思い出して とても優しい気分になります 私が時間とともに失うものを あなたが手に入れていくのね なんだか少しだけ切ないです 暖かな春の陽気にめぐまれて 今日はあなたのお祝いですね だからお雛様の首を引抜いて 投げて遊ぶのは止めて下さい もうすぐお父さんが戻るから 皆で一緒にご飯を食べようね わたしのかわいいおちびさん |
OZ
2011年03月13日(日) 20時01分49秒 公開 ■この作品の著作権はOZさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.6 ザイチ 評価:0点 ■2011-03-24 22:18 ID:hMVdYdvqZmc | |||||
(評価をつけるのが苦手なので、感想だけ書かせてください) 平穏な日々の中に、ほのかな幸せを感じるような、あたたかい詩ですね。 被災してないのが、自分は逆に申し訳なく感じていたり、 TV等で惨状を見るたび、言葉すら失ってしまう日々が続きました。 たくさんの命がなくなり、まだ安否の確認できない、 この地獄の釜の底でかき回されているような、震災に、『言葉で力になれれ ば…』なんてことは、到底できない気がして、そんなことはとても失礼な気 がしていましたが、何もしないのがいてもたってもいられず、書かずにはいられませんでした。 残念なことではないと思います 誰がどんなに大切か、日常のかけがえのないことが温かいありがたみにあふれていることに気づけること。 だからこそ、この詩の空間が、本当に愛おしく感じます。 何だかとりとめもなくなってしまいましたが、この詩を読ませてもらってよかったです。ありがとうございます。 |
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No.5 OZ 評価:--点 ■2011-03-23 22:41 ID:4MvGQJq3VCA | |||||
うがー! としお様、楠山様、ねじ様、ゆうすけ様。 みんな無事でよかった!!! こんなインターネットの弱弱しいつながりですけど、まじ泣ける。 |
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No.4 ゆうすけ 評価:40点 ■2011-03-20 16:08 ID:4Hh/JuyXG06 | |||||
テンポが非常に良く、優しさとか可笑しさとか不思議な感じが醸し出されています。 OZさんの作品を読めば読むほどに、OZさんはいったいどんな人なのかと興味を持ちつつ、今作でより一層正体不明に思えました。 私が時間とともに失うものを あなたが手に入れていくのね 私もこの部分がぐっときました。素晴らしいです。 私も詩を書きたくなりそうな、そんな気持ちもしますが、今書くと暗くなりそうなので、明るい気持ちになった頃に書いてみようと思います。 |
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No.3 ねじ 評価:50点 ■2011-03-18 18:46 ID:ZeBLG8V72F2 | |||||
読みました。 私が時間とともに失うものを あなたが手に入れていくのね という部分を、これから私は忘れないような気がします。 素晴らしかったです。 |
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No.2 楠山歳幸 評価:40点 ■2011-03-17 00:33 ID:sTN9Yl0gdCk | |||||
拝読しました。 何より無事でよかったです。 短歌のような構成が面白いですね。出口王仁三郎の霊界物語を思い出しました。OZ様らしいユーモアを楽しみました。この夫婦、若い頃はどんなプレイを楽しんでいたのでしょうか……。 次世代へつなぐ終わり方も良かったです。 ショッキングなニュースが続いていますが、かと言って長い間積み重なった思いを断ち切るのも困難だと思います。悔いの無いようがんばってください。 落ち着いた頃、またお話したいです。 |
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No.1 としお 評価:40点 ■2011-03-20 22:40 ID:kWriX7DAQx. | |||||
OZ様へ ご無事で何よりです。 貴方の住所は知らないもので、ほんのちょっぴり心配とかしてました。でも、文を送れるってことはライフラインが生きてて、生活できてる証拠ですよね。 でも関東に住んでるとしたら、福島原発の爆発事故とかこれから先不安な事が目白押しで、素直に無事を喜んでられなかったり……いいえ、生きてるだけでマシですか、今回の地震万単位の人が死んだらしく、その中に私とOZ様の名前が入っていない、それだけで十分幸せなことだと思っています。 ちなみに楠山様は関西で無事だと思われますが、ゆうすけ様は関東が住所だろうかと推測しており、またあの方は鉄工所を経営なさっているとのことで、これから先大丈夫だろうかと不安な私だったりします。 なんだかつらつら書き続けそうなので感想に移ります。 OZ様らしく皮肉な笑いの文で終わるのかと思っていたら、急に方向転換されて和み系のホンワカな文で終わりましたね。ちなみに鍋の中で踊る鱈の描写はちょっと面白おかしかったり、OZ様らしいユーモア溢れる描写がちょっとばかりリスペクトです。 というかでんぶって白身魚の身から作ってたんでしたっけ……。 でも出来合い品が売られてるので考えもしませんでした。 思えば『料理は愛情』と臭いセリフがありますけれど、料理に本来必要の無い手間をかけるということ自体それは愛情の現れなのかもしれないなんてことを、今こんな時に思い起こしている情け無い私です。 私の家は雛祭りとか誕生日とか子供の日とか、イベント事をしてもらえない家だったので、どうもそういった事に関する感慨だとか、そんな物が欠けてるのかもしれません。 私もやはり残念な人間の仲間ですね。 追伸ですけど私もこんな時期に書き始めています。 いつか、その内投稿すると思います。習作ですが。 OZ様は自嘲していますけれど、人間はいつ死ぬかなど決してわからず、ならば好きなことを続けて生を終えるほうが幸せと思ってしまった私です。 まあそういうことで次作楽しみに待ってます。 それではでは。 |
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総レス数 6 合計 170点 |
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