貝殻の風景

     『 貝殻の風景 』




 人を頭蓋骨という殻に閉じ込め、貝に変えてしまうほどの吹雪の白に、私は支配されている。既に、頭蓋骨に繋がっているはずの私の体は白く消え、いずれ、こうして思考している私というコックピット内も白い海に解けていくのだろう。


         *


 白紙に還るのだと思っていた。しかし、貝の口の薄い膜が、また、赤くなり、続く物語が始まろうとしている。

 凍りついていた鼓膜が、細いトンネルの空気が震えているのを微かに捉えている。人、の話し声のようだ。殻の膜が開かれ、白い光が入ってくる。と同時に光は針のように私の中心を刺す。私に痛覚が残っていたとは驚きだ。そして、命の生臭さ。おそらく人の息が私の嗅覚に届いている。
 意識があるのかないのか分からない時を、私は殻の中をくすぐる光の照射が断続するリズムを、小さな楽しみとして受け入れる他なかった。

 次に意識が戻ると、これまでとは全く違った感覚で外界を捉え始めていた。
 人の声が私に呼びかけている。はっきりと聞き取れる。
「聞こえますか。」女の声である。少し鼻にかかった色っぽい声に、私は、遠く甘い記憶を呼び起こし、心地よく味わっている。
「ありがとう。光栄ですわ。」何のことを言っているか分からない。
「ご免なさい。今、貴方の脳から直接意識を読み込んでいます。」
私は何かの機械にでも繋がれているらしい。総ての思考が、この女に筒抜けになっているのだろう。試しに、この女が大きな胸をはだけさせているところを想像してみた。
「貴方は正常な男性のようですね。」
女の吐息は私の意識を高揚させ、声だけでありながら、既に私を恋に引きずり込もうとしている。
「私の姿を見てがっかりしないでくださいね。」
私の目蓋はいうことを聞かない、というより、目蓋があるのかさえも分からない。女の姿を見たいという衝動によって、私の殻の中は沸騰を始めていた。電子音のアラームが鳴っている。
「ドクター、感情レベルが上がり過ぎています。」若い男の声だ。ここに、何人居るのだ。そして、ここはどこなのだ。
「それでは、今日はここまでにして、視覚の再生が完了した時に、またお会いしましょう。では、スイッチを切ります。」

 それきり、女の声は聞こえなくなった。その代わり、バッハの無伴奏ヴァイオリン曲集、それも、何故かカントロフの演奏のものが聞こえてきた。私が思い浮かべているのか、それとも、あの女が故意に私に聞かせているのか。それからも時折、私の好む音楽が、好む奏者によって演奏された音楽が殻の中に響いた。何も知らせなくとも好みが分かるのだろうか。
 私はサイボーグ研究のモルモットになっているに違いない。スイッチひとつで私を制御出来る「物」になろうとしているのだ。どうあろうと、私にはどうすることも出来ない。再び訪れた孤独の日々を、殻を満たす美しい音楽に溶けて過ごした。


         *


 雪山を彷徨ううちにブリザードに遭遇した日から、どれくらいの月日が過ぎたのかはよく分からない。私は雪山で死んでいてもおかしくない状態だった。現在の医療技術で助かる確率は0に等しいと思える。しかし、今こうして死なずに意識だけでもはっきりとしているのはどういう訳だ。人間のサイボーグ化という夢物語のような高度な技術が存在するのか。あの時、何の計画もなく軽装で軽率に山に登る、社会にとってどうでもいいような私の命を、莫大な費用をかけて助ける、というと聞こえはいいが、再利用する者とはどんな大富豪だろうか。その人間に会うことがあれば、「私で、どうもすみません。」ぐらいは言ってやるのだが。

 朝が来た。というより、あの女が再び私のスイッチを入れた。
「聞こえますか。」前回と同じ台詞で第二幕が上がるのである。私はまだ話すことは出来ないらしい。しかし、私の殻の中は薄明かりに照らされている。まさか!
「その通りです。目をゆっくりと開けて下さい。」
私は眼球と思しき物に被さるシャッターを恐るゝ開けた。私の殻に数ヶ月ぶりに光が入る。雪山で見たものと同じ、白一色。
「安心して下さい。直に物を識別出来るようになります。」女の言葉が神のように思えた。徐々に何かの形がぼんやり見えてきたのだ。女。
「そうです。私が見えますね。」
口づけが出来そうなほど近くに女の顔があった。黒目がちの澄んだ目。若い女の頬は、わずかにピンク色をしている。以前想像した胸元は台の下に隠れて見えない。
「よく見えていますね。それに元気そうで何よりです。」
 女が向かいの計器の方を向くと、白衣の後ろ姿が見えた。しかも、裸体のアウトラインまでもうっすらと見えているではないか。本来なら、頬と耳が紅潮していく感覚を恥じらうのだが、その代わりに、またもやアラームが鳴る。
「スケベなんですね。もう赤外線感知装置を作動させていますね。」
振り向いた女は、おそらく無表情であろう私を、からかうように見ている。胸元が膨らんでいる。が、赤外線感知装置とやらが働いていない。女は笑っている。
「赤外線感知装置はしばらく切っておきますね。」
すでにしたたかな女によって切られていたのだ。なるほど、私を任されるドクターという訳だ。
 彼女は、私を助けた経緯と、やはり予想していた、サイボーグ計画についての説明映像を、しばらく繰り返しモニターに流すことを告げ、この味気ない「私の部屋」を出ていった。

 私の体の映像は無いものの、説明によれば、頭部以外の組織、及び頭部の筋肉組織、皮膚などは総て凍傷で再生不可能であったようで、奇跡的に脳だけが、かろうじて機能していたことが分かった。つまりは、硬い殻に守られた、しかし、貝柱のない貝のようなものだ。当然内臓も無いのだが。
 サイボーグ計画。正式名称は、『サイボーグ警官による首都圏内治安維持及び国家要人警護計画』である。その第一号警官に私がなるというのだ。当然そんなことだろうとは思っていた。どうせ、断ればスイッチを切られるだけだろう。既に研究の成果は上がっているので、莫大な費用のかかった貝を簡単には諦めないだろう。私としては、体があった頃、特別な生き甲斐があった訳ではない。おそらく世界初のサイバーコップになるのだから、こんな名誉なことはない。と、私が快く計画を受諾することを国が予見していたとも思えないが。ここまでは天晴れな計画である。


         *


 二日間、サイボーグ計画の映像を見せられ、三日目の朝、また今日も同じ映像かと思っていれば、見覚えのある映画のオープニングと音楽。なんと、ブルース・リーの映画である。鳥のような奇声、鳥のような舞い。繰り出す突きと蹴りは、重力の限界域で炸裂する。早くも本格的な格闘技の叩き込みが始まったのだ。
 サイボーグ計画についての私の決意表明などせずとも、おそらく別室で脳を覗いて確認したのだろう。しかし、ブルース・リーを流すとは、私がヒーローになるように洗脳していることは見え見えである。そのうち口や体が付けば、ヒーロー・マントでも羽織らされそうだ。私は「黄金バット」でも何でも一向に構わないのだが。

 一ヶ月ほど、あらゆる格闘技関係の映像が流された。観せるだけで私が修得出来ると思っているのだろうか。
「大丈夫です。」あの女の声がスピーカーから聞こえる。「貴方の脳の運動野と記憶野にはパワーアップが施されています。ですから、総て覚えていらっしゃる筈です。ご心配なく。」
女には一ヶ月も会っていない。しかし、彼女の声が毎日スピーカーから発せられることで、全く動かない置物になった私には、まるで、母親に抱かれる乳児のように心が癒されるのである。
 女の名前を知らない。私は名前で呼ばれたこともない。
「アヤです。アキラさん。」意外に何でも答えてくれる。
 突然、綾という女との過去の物語が鮮明に甦ってきた。アラームが鳴っている。記憶野をいじられたせいで、過去の出来事まで、今、目の前で起こっているかのように思えてくる。まさか、あの綾では。そんな筈はない。しかし、どことなく似ている。−−アヤはそれには答えない。

 それから数日後、スティーブン・セガールの映画が流されるのを観ていると、アヤと二人の男が、私の新しい体を運び入れた。ちゃんと大変ご立派な男性器まで付いている。アヤの為に、と思いかけて、私は必死でセガールの体の芯がブレない腕さばきに感心するふりをした。が、今さら恥ずかしがることもないだろう。この数ヶ月で私のスケベさはバレバレの筈。アヤは振り向き、微笑んだように見えた。

 いよいよ、私の体が取り付けられる。男達は汗ひとつかかず、口のパーツ、体、そして頭皮の順番に、無言でもくもくと。アヤは隅の椅子に足組をして。セガールは不敵な笑みを浮かべて黒い。
「完了しました。」男の一人が初めて口をきいた。
「ご苦労様。」アヤが立ち上がると、男達は一礼をして退室した。

 アヤは計器に向かってキーボードを叩いた。私の新しい体全体に痛みが走った。
「う、ああっ」
私は床に倒れ込んだ。体の隅々まで傷みの感覚が通っていくのが分かる。今まで味わった事のない苦痛に耐えきれず、私は声を上げている。味わった事がない?いや、思い出した。母の体内から新生児として排出される瞬間の痛み。赤ん坊は誕生の瞬間、睾丸が体内から陰嚢に移る。ぽん、と。母体内仕様から外界仕様へと急激に変化する。私は今、再び誕生の瞬間を味わっているのだ。赤子のように泣いている。泣きわめいている。ヨダレを垂らしながら歪む私の顔を、柔らかいものが包んだ。私は痛みをこらえながら目をこじ開けると、アヤが胸をあらわにして私の顔に当てている。
「アヤ、」
アヤという母の胸の中で、私の意識がゆっくりと遠のいていく。


         *


 私はワープロで、同僚から頼まれた販売促進ツール用のチラシを作っている。土日、会社は休みなのだが、綾が土曜は半ドンなので、彼女の部屋に上がり込んで仕事をしながら待っている。
 きっちりと整頓された部屋。レースのカーテン越しに差し込む光が少し眩しい。私のじめじめした部屋とは大違いに気持ちがいい。たまには休憩、と思い、テレビのリモコンに手を伸ばしたところで電話が鳴る。直ぐに鳴り止み、また鳴る。綾からの電話。受話器を取ると彼女の声が涙ぐんでいる。
 私たちは人気のないダムの上、街灯の下で見つめ合う。肌寒い夜の風に彼女の前髪が時折なびいている。優しく膨らんだ頬の上を、伝う涙が流星のように輝いている。私は彼女の両肩を掴み、嘆願する。うつむく彼女の指が私の頬に触れ、私の腕は力なく落ちた。彼女は最後に一度だけ微笑んで闇に消えた。

「綾!」
私が叫ぶと、暗い部屋の壁に声が染み込んでいく。ベッドに月の斜光が模様を描き、夢であったことを証明している。
「アキラさん?」隣のベッドから、優しく問いかける声。
「アヤ、さん?」私は、この状況が全く分からない。「アヤさんですか?私はいったい。ここは?」
「夢を見たのですね。ここは研究所内の私の部屋です。私はアキさんの母親代わりですから。」
私は汗をかいている。汗?そして、涙?あまりにも精巧に作られた私の機能。涙や汗は、あのアラームの代わりなのか?
「何か、体調に不具合がありますか?」
優しく問いかけられても、記憶野が鮮明に過去を浮かび上がらせる。
「ああ、大有りだね!あんたは、モニターを読めば俺の事は全て分かるんだろう。」
悪態をつく自分に驚いた。私は再びベッドに沈み、そのまま毛布にくるまって息を殺した。
 アヤが私のベッドに入ってくる。そして私に寄り添い、頭を撫で続けた。私は何も言えなかった。ただ背を向け、冷ややかな月影を見つめて涙が止まるのを待っていた。


         *


 朝。久しぶりに自然の光に出会った。背中の温かさに気づき、向き直ると、アヤが横たわっている。眠っている彼女のまつ毛はゆるやかにカーブしていて長く、ほっそりとした鼻、少し肉厚の唇は、私の為にあるようにさえ思えた。ささやかな葛藤のあと、私の唇は彼女の唇に吸い込まれた。
 彼女は私の母親である。当然、本当の母親ではないにしても、じわじわと罪悪感が込み上げてくる。ふと、胸元から毛布の中を覗き込むと、彼女は全裸である。
 どういうつもりだ。母親ではないのか?私はベッドを降りて、壁のはめ込み式の扉や引き出しを開け、着る物を探した。しかし、女性物ばかり。とうとう物音にアヤが目を覚ました。
「ご免なさい。服はまだ着ないで下さい。」
私は驚いて下半身を毛布で隠した。彼女は全裸のまま私に近づいてくる。逆光がシルエットを包んではいるが、脳の記憶野は活発に働いていることだろう。胸は形よく張っており、腰のところは引き締まりながらうっすらと脂肪に保護されている。腹の辺りまで視線がいったところで私は彼女の顔を見上げた。私はますます毛布を手放せなくなってしまった。
「その代わり、私も服を着ませんから。」
気合いの入った母親である。しかし、やはり母親には下半身は見せられない。
「私は長い間、貴方の体を見てきているわけですから、そんなに恥ずかしがらなくても。」
「それは、首のない体でしょう。」
と言いながらも私は毛布から手を放した。アヤは視線を少しだけ下に移してすぐに逸らした。
「二人ともこのまま十日間ここで生活して、アキラさんの皮膚組織が落ち着くのを待ちます。」
十日も彼女の肢体を見せつけられて、我慢出来る筈がない。いや、それが目的なのか?
「まあ、しょうがないですね。」
と、私は嘘をついた。
「スケベのくせに。」
と、アヤは笑った。


         *


 同棲を始めたばかりの恋人のような、とはいかない十日間は長いものであった。母親は恋人にはなり得ず、しかし、私にはアヤに対する恋人願望もあり、久しぶりの片想い的苦しさから、私のアヤに対する態度は、彼女が言うように、スケベなくせに、どっちつかずの奇妙なものだった。生体に由来する食物を摂取してエネルギー源とするサイボーグの私は、彼女と同じ食事を向い合わせでとるのだが、大変残念ながら、私は言葉少なで、また、アヤの体には出来るだけ目を向けずに過ごした。中学校生活的恋の物語と名付けてもいいだろう。それ故、他の人とアヤの違いに、私が気づく筈もなかったのである。

 新しい朝が訪れた。私の人口皮膚組織は完成した。これからがサイボーグ計画の第二部ということになる。残念なことに、二人の「嬉し恥ずかし全裸生活」は終了することになる。
「アキラさん、なぜ我慢したの?」
「は?」アヤの思いがけない色っぽい声を聞き、私は全身に痺れが走り、呆気にとられてしまった。
「では、スーツを着て、実際の訓練に入ります。」空耳であるかのように自分が発した言葉を塗りつぶす彼女の次の言葉は、極めて事務的かつ強引であった。
「はい!」私の声は正に入隊したての兵士になっていた。

 
         * 


 死にかけていた貝に、突然手足が生え、自由に駆け回ることが出来るようになったのである。遠く太古から居座る山々は鮮やかな緑に満ち、また、葉の一枚ゝが風に揺られているのが分かる。訓練と名付けられたものは、今の私にとってはレジャーそのものであった。私は生まれ変わったのだ。私の母親がわりだという女、アヤは、緑のトンネルへと私を導きながら、時々振り返り微笑みかけた。
 全速力で。それも、眼球に映し出された時刻からすれば、走り始めてから既に一時間を越えている。私は確かにサイボーグなのだが。しかし、アヤ?
 私は立ち止まった。けもの道を遠ざかる女の動きは、女ではない。否、人間でもない。呆然と見送る私に彼女は気付いて振り返る。サイボーグ・アヤ。息を少しも乱さず、偽りの汗をかき、二つの眼球が私の目を正確に捉えている。しばらく見つめ合ったあと、私の記憶野の涙が堰を切った。私はその場に崩れた。間もなく駆け戻りしゃがむアヤと、跪いた私は理解し合っていた。私はアヤの頬を両手で包み、微笑みかけた。
「綾、なんだね。」


         *


  走る少年の視覚が捉える、
   落ちていくアスファルトの滝と
      登っていく赤色のボール

  勢いよく浮き沈みしながら、
  法則に従い少しずつ動きを緩める

           −手が届く−

   と思えた時に交差に向かう死神

  自然の法則に逆らい、
  身代わりの女の命が手を差し伸べ、
          死神と対峙する


 貴方との約束を果さなかった償いに、私は少年の代わりに死んだとしても本望でした。
ただ、身勝手なのは、
−死神のそばで貴方を思ったこと。
−貴方が私を選び、私が貴方を受け入れ、そして結局、その光に私が背を向けたこと。
私は自分の影を踏みながら、歩いても、歩いても、影は大きくなるばかり。孤独感に振り返った時、温かい光はすでに去っていました。

 私は事故で体を失い、サイボーグ手術が施されました。貴方に会えないなら、そのまま死んでも構わない、とも思っていました。ただ、生きていれば、貴方に会えるかもしれないなどと、裏切り者の身勝手を。

 サイボーグ手術のあと、私は貴方の姿を遠くから見るだけで良かった。でも、貴方は変わってしまっていました。私が貴方から光を奪っていたのです。貴方に近づくことなど出来なかった。ただ遠くで見ていただけ。
 貴方が居なくなった吹雪の日、酷く悪い予感がしました。これ以上貴方を苦しめてはいけない。無意識に私は雪山に向かっていました。何かに憑かれたように。激しい風雪の壁に途切れゝの貴方の気配。申し訳なくて、悲しくて。しばらくして目にした貴方は白くなっていました。
 
 
         * 


「綾、二人がサイボーグになって再びそばにいられる、この第二の必然の出逢いに過去を忘れて、これからの時を共に大切に生きていこう。さあ、訓練を続けよう。」
私は立ち上がり綾の手を引いた。彼女は立ち上がって頷き、木漏れ日の当たるけもの道のトンネルを私と共に再び走り始めた。

 
         *


「しかし、残念だなあ。」
初日の訓練メニューは、軽い走行テストのようなもので、とは言っても、生身のオリンピック選手が走っても追い付けない速さなのだか、久しぶりに自然の美しさを堪能することが出来た。
「私が世界初のサイボーグだと思っていたんだが。」
もはや機械として生きていく筈だった私の 命には、過去にも感じたような、光に満ちた未来が広がっている。
「残念だったわね。しかも頭脳はこちらが上で、更に貴方の上官ですからね。」
綾は私の額を指で二度突いた。
「あ、こいつ、わざと私をばかに作り変えたな。」
「え?元からでしょう?」
たわいない会話がどこか儚いものとして感じられ、それ故に、これから始まるサイボーグ警察官としての道を二人でふみしめて生きていくことを、綾を前にして改めて心に誓った。

貝殻が壊れるまで。






        −完−



游月 昭
2014年05月24日(土) 13時58分22秒 公開
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No.6  游月 昭  評価:0点  ■2014-06-20 15:18  ID:HchH4ncRDDY
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shikiさん、ご感想ありがとうございます。

夢を映像化するという実験が現実に始まっていて、初期段階の成功をおさめていますね。その事実はわくわくさせます。SF映画のような現実が近づいているということですね。トータルリコールのように、頭の中をかき混ぜられる映画、好きです。

小説を書いていると、その間詩を書くことが制限されるので、小説に書いているイメージで詩を書きたくなり、つい小説にいれてしまいます。冒頭のように流れにそっていればいいのですが、少年とアヤの詩はまずかったですね。わかっちゃいるけどやめられない、みたいな。
ラストは焦りが出てます。さっさと終わらせなきゃと思った分、ぶつ切り状態になってしまいました。

要らんところを広げて、要るところを削ってる感じですね。

ためになりました。ありがとうございます。
No.5  shiki  評価:40点  ■2014-06-20 11:46  ID:zQBvN0wJih2
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拙い感想ですが、失礼します。
SFの描写というのは難しいと思うのですが、わかりやすい文章で読みやすかったです。
冒頭などは詩的な感じがして好みです。
最後の方の少年の回想部分は、游月さんも気にしておられるように
ちょっと作品の中になじんでいないかなと思いました。
あと気になったのは、終わりの部分の「*」←このくぎりの場面がちょっと多くて間延びした感じに思えました。
最後の一行がいいので、そこを生かせる書き方がまだあるように感じました。
あくまでも個人の感想なので……すみません。
現実には時間が戻るとか、生き返るとかありえないのですが、SFという形をとることで
表現できるのがいいですね。

最近TVで、声から感情を数値化するという番組を見たのですが、時代は頭の中を読まれる
ところまで来ているのだなあとちょっと怖い気がしました。
精神医療にも応用できるみたいなので、いい面も確かにあるのでしょうが悪いことにも
応用されそうなのがなんとも……。
物語としてこんな風に近未来を想像できるというのは実は幸せなことなのかもしれませんね。
SFって最近あまり読まないのですが、子供の頃のように久々に星新一でも読んでみたくなりました。
どうも有り難うございました。
No.4  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-26 18:49  ID:OjNIsuoFpuI
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時雨ノ宮 蜉蝣丸さん、いつもご感想ありがとうございます!
自分でも一段階上がった気がします。
長編というのは、おそらく無理です。
確かに、これからが犯罪サスペンス、アクションが展開するところづしょうが、描きたかった「貝殻の風景」テーマと違ってくるということと、私の好きな「時間」というテーマからずれてくると、多分作者の私が飽きてくる(もちろん技術の無さから)と思いまして、ここまでにしました。

綾に関しては、過去の綾の部屋、電話後の描写で、詩的には容易に推定できると思いました。後半、ノリで少年と綾との接触を濃い詩的表現にしたのは、分からりにくくてまずいかもしれません。

逆にこれから長い物語詩を書いてみようかなと思いました。

次、ここに載せることが出来るかどうか分かりませんが、詩としては長いものを書いてみたいと思います。
ありがとうございました。
No.3  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:20点  ■2014-05-24 21:18  ID:2yvcLrrqfRc
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こんばんは! お邪魔させていただきます。

何だか不思議なSFモノですね。脳味噌転用型サイボーグの話。
前作と比較(あまりしていいことではないと思ってはいるのですが)すると、ずいぶんよくなったような気がします。でもまだ、わかりにくい部分もあります。
綾さん、彼女が一体どういう人なのか、主人公の大事な人というのは何となくわかりますが、恋人か友人かはたまた別の関係なのか微妙です。このタイプのストーリーは、その辺はっきりしている方が読みやすくなると思います。舞台や展開が複雑なものであればなおさら、読者の労力を減らす感じで(ただし恋愛が軸になる場合は少し違ってきます)。
テーマは嫌いではありませんが、これは短編より長編の方が面白いんじゃないかなーと。長編はだいぶスタミナが要りますが、代わりに凄いものができる気がします!

また、たくさん書いてしまいました……すみません。SFお好きなんですね。
ありがとうございました。
No.2  游月 昭  評価:0点  ■2014-05-24 17:16  ID:2un0QyHxhs2
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pipirazziさん、ようこそお越し下さいました。ご感想ありがとうございます。

仰る通り、まだ駆け出しで、次の小説を書くかどうかさえ分かりませんが、語り口の統一感とか、構成の妙とか、小説特有の技術力は、かなり慣れが必要かと思いながらも、小説書きの楽しさを知ってしまった今、詩をやりながら小説の方も少しずつ腕をあげていきたいと思っています。
またよろしくお願いいたします。
No.1  pipirazzi  評価:40点  ■2014-05-24 16:25  ID:58dag6u6yP.
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☆作者の体質に馴染みつつある書きクチに想えます。
総レス数 6  合計 100

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