スプラッタ姫 |
昔々、あるところにそれはそれは美しい姫がおりました。 ある日、一人の男が現れて姫に言いました。 「あなたの処女をおくれ。」 姫は言いました。 「わかりました。その代り、あなたの両の手足と舌を頂ます。」 男は首肯し、姫を抱きました。 姫は手足と舌を無くした男を裏庭に置き忘れたことをすっかり忘れておりました。 夏場でしたので、2ヶ月後に見つかった時には骨になっておりました。 またある日、一人の男が姫を訪ねてきていいました。 「私と毎晩寝て頂きたい。」 姫は言いました。 「わかりました。それではその両の目玉を頂きます。」 男は首肯し、姫を抱きました。 男はその日の帰り、橋で転んで川に落ち、2日後にボロ切れのようになって見つかりました。 そしてある日、一人の男が訪ねてきていいました。 「あなたの心をおくれ。」 姫は言いました。 「わかりました。それではあなたの脳みその半分と交換です。」 男は首肯しました。 姫は、喋ることも歩くことも女を抱くこともできなくなった男を生涯愛し続けたという事です。 |
しきまきし
2014年06月23日(月) 17時23分32秒 公開 ■この作品の著作権はしきまきしさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.3 山中 ルイ 評価:10点 ■2014-12-28 01:24 ID:sHY1licSKyw | |||||
オチがよく分からなかったのですが、こういうブラックな話自体は好きなので、10点にさせて頂きました。寓話を描かれたいのであれば、もう少し分かりやすくする必要があると思います。 | |||||
No.2 陣家 評価:20点 ■2014-06-29 02:57 ID:oCQUpHz7uGg | |||||
いいですね。 こういうブラック小咄的なのは好きです。 しかし男性批判となると。 一人目は処女崇拝な男。 二人目は貞淑を求める男。 三人目は女性の社会参画をよしとしない男。 てな感じでしょうか。 まあもっと単純に見た目だけに引っかかる男への皮肉なのかもですが、かぐや姫を見初めた公達はそれなりの慧眼だったように思いますけどね。 最後の心を望んだ男にロボトミー手術、というのを落ちに持ってくるなら、一人目と二人目も望んだ物を反故にさせてしまうようなわかりやすい代償を払わせるのがいいでしょうね。 そうすると賢者の贈り物ダークネス〜な雰囲気が出ると思います。 竹取物語も最後にかぐや姫がおみやげに残した不老不死の妙薬を、ハハ、ワロスと焼却処分されるという意趣返しもあるわけですから。 |
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No.1 游月 昭 評価:10点 ■2014-06-26 15:22 ID:QDBZJPC7.Q2 | |||||
こんにちは。 これのどこが男性批判なのかサッパリ分かりません。 男は女に魅せられて欲するというのが命の根源から仕組まれた感情(恋)だと思いますが。女の意に反して強引に女の自由を奪った訳でもない。女性は強制された訳でもないのに残酷にも男性の自由を奪う。そして、障害者たらしめた自分の責を忘れて、放り出す。(置き忘れた事を忘れた、というのはミスでしょう。) 強いて言うならば、男がそんな情のない女に恋をしたことが愚かであるということでしょうか。 ラストの男、「心」を欲しています。他の男は「物」を欲しています。その違いを言いたかったのかも知れません。ここで『愛』という概念の話になります。ところが、『愛』という概念の前では、実は三人の男は「女を要求する」という点で何の違いもありません。男の体を要求するしたのはどれも女の仕業です。男から捧げるとは誰も言っていない。つまり4人の誰もが相手を気遣っていないのです。 女は最後愛し続けた、と安易に書かれてありますが、嘘です。単なる自責の念からです。 すなわち、この寓話は、愛の存在しない世界を仮定した風刺となります。 評価としては、人格的に破綻した女と、恋に精一杯に生きた男達の救いのない物語として読む他はなく、倫理の裏の裏を読ませると言うよりは極めて後味の悪いスリラーと言うことになるでしょう。 おそらく作者の意図したものとは別の作品になっています。 深く考えさせるという点で、意味はないとは言えません。 【改善案】 1)作者の解説をはずす。 2)忘れたことを忘れた、を正す。 3ラストの『愛』の文字をはずし、例えば号泣させることで、女の懺悔を仄めかす。 これだけで全く違った、メッセージ性のある叙事詩的寓話になると思います。 |
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総レス数 3 合計 40点 |
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