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RSSフィード [74] 即興三語小説 ―計画停電に無計画であたってみようじゃない―
   
日時: 2012/06/17 22:21
名前: RYO ID:1CkE8v22

上司から、計画停電が実施された場合どうなるか、と聞かれたので、
「そもそも仕事ができません(ということは、仕事しなくていいんだよね)」
と答えながら、内心そう思ったのは秘密です。

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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「偏光グラス」「鳥」「砥石」
▲縛り: 「なにかしら滑稽な場面を出す」任意扱いで
▲任意お題:なし

▲投稿締切:6/24(日)23:59まで
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

--------------------------------------------------------------------------------
 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ!
 それでは今週も、楽しい執筆ライフを!

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Re: 即興三語小説 ―計画停電に無計画であたってみようじゃない― ( No.1 )
   
日時: 2012/06/18 00:37
名前: 水樹 ID:2nq25cz2

お題は、「偏光グラス」「鳥」「砥石」です。
縛りは、 「なにかしら滑稽な場面を出す」です。


マスク海賊団と僕


 梅雨の一時の晴れ間、
「天気も良いから釣りをしよう、ねえ、行こう行こう」
 と殺人鬼にねだられ、早朝起こされた。時計を見たら三時半だった。まだ夜中だ。
 過去の三語に結構登場している、作者もすっかり忘れていた殺人鬼。筋骨隆々の身長二メートルオーバー、繋ぎの作業着でアイスホッケーのマスクを被っている。泣く子はさらに大泣きする外見とは裏腹に心優しい殺人鬼。なんやかんやあって僕の家に居候している。そのなんやかんやは作者もとうに忘れているだろう。思い入れが全く感じない。


「君はそのまま寝ていいさぁ、既に準備万端だからね、全面的に信頼していいさぁ。このアイスホッケーマスクを被って寝てればいいさぁ、ああ、間違えた。アイマスク」
 どんな間違いだと頭の中で突っ込みつつも、すぐに僕は眠りに落ちた。


 移動中の振動で断片的に眠る僕。途中、砥石を研ぐ意味深な音や、ウミネコや聴いた事のない鳥の鳴き声を耳にした。不安がいっぱいでろくに寝られてないとも言えた。
「起きて、起きて、着いたよ。レッツフィッシングナウ」
 アイマスクを取り、眩いばかりの光を眼に入れる。
「外は眩しいからね、これを掛けるといいさぁ」
 偏光グラスを掛け、回りを見渡す。
「何これ?」
 言葉を寸前で飲み込み、僕は酷く後悔した。いや、今は航海だった。
 クルーは全員筋骨隆々、アイスホッケーのマスクで繋ぎの作業着、被ってない僕だけが浮いている。中心のマストの頂上にはマスクの旗が掲げられていた。
 何海賊団? 想像するにマスク海賊団だろう。黄金のアイスホッケーマスクを探しているのか? ここはグランドラインなのだろうか。
 船長、キャプテン、キャップにマスクと呼ばれている殺人鬼がこの船の主だろう。一人だけアイスホッケーのマスクの上から偏光グラスを掛けていた。もう、突っ込むのに疲れた僕がそこにいた。
 なので、釣りを楽しむしかない。
 殺人鬼と同じ釣り装備で一投する。
「初心者は釣る事なんて考えなくていいさぁ、海はいいよね、ストレスなんてどこかに流されるよね、この広大な海を眺めているだけで・・・」
 すぐに当たりを引いた僕。引きが強い、大物だ!
「焦らずに! リールを巻かずに、弱らせて!」
 そんな殺人鬼の忠告を無視し、リールを全快に巻く僕。色鮮やかな二メートルオーバーのシイラが釣れた。
「う、うん、ビギナーズラックさぁ」
 それから、金目ダイに、ホッケにサバにマグロにイカタコ、アジにヒラメにニシンにサメ、銀ダラにアンコウ、投げれば釣れた。
 僕とは対称に殺人鬼の釣り糸はただ波に揺れるばかり、気不味くて言葉が出ない。なぜ同じ装備で全く釣れない。
「ど、ドンマイ」
 と言葉を掛ける僕。なぜ、僕が気を使う。
 僕が釣れる度に殺人鬼から舌打ちが聴こえる、気がした。
 殺人鬼の日頃のストレスはどこにも流されていない。
「もう! こうなったら!」
 釣り竿、偏光グラス、繋ぎの作業着を看板に投げ捨て、海に飛び込む殺人鬼、下は繋ぎの水着だった。浮かび上がる殺人鬼を待つ僕とクルー。特に心配などしなく、僕の釣った魚で、天ぷら、刺身を皆で摘まみ、ビールで乾杯する。コック長のフカヒレスープを絶賛しつつ、殺人鬼を待つ僕達。
 ギネス公認じゃないのが残念で堪らない。二十五分三十八秒は潜っていただろう。
 勝ち負けで言えば僕の完敗だろう。古代魚のシーラカンスって。僕含めクルー全員、拍手で殺人鬼を称える。殺人鬼はマスクの下で頬を染めているに違いない。
「やっぱり、釣りは素潜りが一番だね」
 いや、釣ってないから。


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